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先生になりたいかも!

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 近所に住む日本語勉強中のNちゃんのお宅に遊びに行きました。
 勉強時間が欲しくてカリカリしているのに朝からはかどらず機嫌が悪かったのですが、でかけてみたらご機嫌に。
 大通りを越えた(そう、この大河のような殺人道路も今では鼻歌歌いながら渡れるようになった!)向こうの区域に彼女は住んでいるのですが、こちら側は以前にちょっと散歩したくらいで、未知のエリア。
 今ではちょっと覗くだけで地区の性質を見抜けるようになりましたが、渡ったすぐの場所はやや柄が悪いものの、その奥のNちゃん宅のある方角は、エジプト的には中流以上のエリア(彼女の雰囲気や服装、日本語を勉強している、ということから、比較的お金持ちなのは容易に想像がついていましたが)。
 とはいえ、ザマーレク、ドッキ、マアーディのような地区にはほど遠く、外国人はまったくいません。こういう場所を東洋女が一人で歩くと、それはそれはもう、凄まじい経験ができるのですが(笑)、彼女と一緒だったので割と安全でした。
 途中のお肉屋さんでウサギ発見。

うさぎ
うさぎ posted by (C)ほじょこ

 もちろん「商品」ですが・・・。

 彼女の家のアパートは、エレベータがあり、全体にわたしの住んでいる建物より豪華です。でも、エレベータ動作中に、ずっとクルアーンの音声が流れているのがウケました。まぁ、よく落ちますからね、エレベータ。お祈りの一つもしたくなるよね。

 部屋に招かれて、彼女が本当に本当に日本が好きなんだ、と良くわかりました。
 本棚にあるのは日本関係の書籍ばかり、苦労して集めたらしい日本の絵本や漫画雑誌が沢山出てきます。
 彼女の日本語力では、まだ普通のコミックも相当難しいと思うのですが、たどたどしく読めるところだけ拾っています。
 「でも子供向けの絵本が一番好き」。そう、絵本は世界中どこでも美しい。
 絵本のページをめくると真っ先に動物に目が行き、「ろば。かわいいー!」とか言っているあたり、かなり自分と似たものを感じます(笑)。

 彼女の部屋には何故か小さな黒板があり、よくこれに字を書いて練習するそうです。

王
posted by (C)ほじょこ

三億円湿度替える
三億円湿度替える posted by (C)ほじょこ

 「三億円 湿度 替える」って一体・・・。
 ポエジー溢れていて素敵です。子供の書いた詩を読んでいるようです。

 この日の彼女との会話は、アラビア語と日本語が8:2くらい。一応、わたしのアラビア語の方が彼女の日本語より上ですが、彼女は別にアラビア語の教師ではないし、外国人とアラビア語で喋るのに慣れていません。性格的にエジプト人の割に大人しく控えめなせいか、発音もあまり明瞭な方ではなく、付いていくのに苦労しましたが、四五時間くらい図々しくお邪魔していたので、最後のほうは大分慣れてきました。わたしの耳が慣れると同時に、彼女もわたしの発音に慣れ、かつわたしにわかる言い回しのパターンを無意識に習得していったのだと思います。こういう「シンクロ」は、母語を共有しないあらゆるコミュニケーションで出現し(わたしの日本語も彼女にシンクロしていく!)、非常に面白いものです。

 どういう流れだったか、イスラームについて話題になりました。
 大人しい彼女ですが、信仰のことになると途端に饒舌になり、真剣に語り始めます。
 しかし、一部のアホなムスリムと違って、押し付けがましく自画自賛的なことは言わず、むしろ現在のエジプトにおけるイスラームを批判するような言葉を重ねます。
 こうした語り方は、F女史も時々するのですが、聡明なエジプト女性においてのみ、時々お目にかかれます(男ではほとんど経験がない)。
 「ガーマのイマームや、テレビに登場する偉い先生は、やたら大声で怒鳴るけれど、本来イスラームでは優しい声で語らなければならないはずだ。ああいう先生をムスリムでない人や外国人が見て『イスラームは乱暴な宗教だ』と思ってしまうのは、無理もない。わたしは恥ずかしい」。
 また、F女史ともしばしば話題にする、「信仰に強制なし」の件についても、熱く語ってくれました。
 「他人の信仰実践に対してあれこれ口を挟むのは正しくない。『助言』をすることはできるが、命令することはできない。彼らがيعبد(かしずく、僕となる)しているのはアッラーであって、ムスリムに対してじゃない。それはアッラーと彼の問題だ」
 サウジアラビアのように、宗教を法制度化し、一方で外国に行く飛行機の中では、ムスリマが一斉にニカーブを脱ぎ捨てるような現状については、わたしもNちゃんも「あれは信仰ではない」と興奮して批判します。

 以前にニカーブとヒジャーブを話題にした時、「ヒジャーブを義務だと思っている人でも、ヒジャーブをしていない人を非難することはない」と書いて、これが新鮮に映った方がいらっしゃるようですが、この点は何度でも強調したいです。
 もちろん、おせっかいなエジプト人ですから、家族や身近な人間については、「助言」することはしばしばあります。以前ラマダーン中にある家族のイフタールにお邪魔した時、断食していない家族の一人を他の家族がチクチク非難し、一方で彼が「アッラーはわたしたちを苦しめるために作ったんじゃない」とか反論している場面に出会ったことがあります。
 ですが、こうした「助言」ですら、徹底的に追い詰めるものではなく、基本的に理詰めで人を追い込むような語り方というのを、彼らはあまりしません。しょっちゅう大声で喧嘩していますが、チクチク屁理屈を重ねて負けを認めさせる、というような非情な口論はほとんどなく、常に相手のプライドを重んじ「優しさある喧嘩」をしているように見えます。

 話がズレましたが、自分が「義務」だと思って実践していることでも、他人が違う考え(あるいは単なる怠惰)の下に実践していなかったとして、それを非難することはまずありません。
 この日Nちゃんも語っていて、今まで幾度となく聞いてきたことですが、それは「アッラーと彼の問題」であって、他の人間にはとやかく言う権利はないからです。
 ひたすらおせっかいで、何にでも首をつっこむエジプト人が、こと信仰についてだけは、日本人より遥かに繊細な配慮を見せます。
 自分の信念は自分の信念として確固としてあり、普通の女子大生にすぎず、しかも性格的にむしろ地味目のNちゃんですら、留まることを知らないほど語れるのに、他人に対して非礼な干渉の仕方はしない。なぜなら、一番大切なのはアッラーという絶対的な第三者との関係だからです。

 さて、後半は彼女を相手に臨時日本語教師。
 漢字のない日本の絵本を、一緒に読んでいきます。説明はほとんどアラビア語で、時々日本語。
 全部ひらがなのせいで、彼女が時々単語の切れ目を間違えるのですが、そういう時に「漢字がないから」と笑いながら言います。「全部ひらがなだとかえって読みにくい」という、日本人なら誰でも感じる日本語の性質を、既に理解するようになっています。
 しかしまぁ、子供向けとはいえ、なかなか難しい!
 日本語は深い意味のない終助詞がやたらついて、細かいニュアンスを作り出していますが、ただでさえも意味が微妙な上、分かち書きがないので、しばしば単語の一部か終助詞なのかを読み違えています。また、擬音・擬態表現も、なかなか理解できない様子。
 大学受験英語を勉強する日本人が、しばしば後ろから順番に訳していくことを覚えてしまいますが、英語以上に「すべてが日本語と反対」なアラビア語を母語とする彼女は、日本語を後ろから読もうとします。確かにそうすると、アラビア語的には自然な語順になるのですが・・。
 基本的な漢字の勉強まで進んでいる一方、「てにをは」の理解が不十分のようです。これに習熟しないと、日本語では統語構造が読み取れません。単語を覚えるだけでなく、構文読み取りをもっと意識して練習した方がいいな、という印象でした。

 頑張って短いお話を一つ読んだ後で、彼女がわたしの先生っぷりを大絶賛してくれます。
 「日本語のクラスで習っているけれど、先生はアラビア語がほとんどできなくて、英語で説明する」。
 わたしのアラビア語はまだまだ覚束ないし、この日も教えながら「ところでこれアラビア語で何て言うの?」とこっちも勉強していたのですが、日頃「生徒」をやりまくっている経験から、どういう話の持って行きかたがわかりやすいか、外国語で話していて何にイライラして、どんな介入が不愉快か、よく理解しているつもりです。
 また、わたしは日本人としては異常に感情表現が大げさで、かつ手振り身振りが派手で、すぐ小芝居を打って説明しようとするので、それもウケたようです。

 役に立てたとか何とか言うより、こちらがものすごい楽しんでしまいました。
 実はわたしは、学生時代から卒業後も結構な期間、塾講師やら家庭教師やらで糊口をしのいでいた時期があったのですが、この時のことを思い出しました(全然関係ないですが、塾講師時代の生徒アンケートのクレームで「先生の挨拶が元気すぎてうるさい」と書かれたのを思い出しましたw)。
 彼女は立派な大人ですが、外国語の勉強というのは、一回子供にかえるようなものです。ちょうど小さな子供に一対一で教える時のような、忍耐力と芸人ぶりがないといけません。そしてこれが、猛烈に楽しい!

 彼女がしきりに「カイロで日本語を教えたらいい! 個別教師なら、ある程度給料も貰えるはず!」と言ってくれて、まぁエジプト人は常に異様にポジティヴシンキングなので、実際にはそう簡単なわけはないのですが、あまりの楽しさに「先生をやってみたい!」という気持ちにもなってきました(日本語教師の皆様、甘っちょろいこと言ってごめんなさい)。
 どう考えてもあまり儲かる商売ではないでしょうが、エジプトで生命を維持する程度になら稼げるかもしれませんし、その間にわたしは思う存分勉強できるので、考えてみるとなかなか悪くないアイデアな気がしてきました。

 来年にとりあえず帰国しますが、その後の身の振り方に関わらず、家を処分しようと思っています。家と言ってももちろんアパート暮らしですが、あの荷物をなんとかして、日本に自分だけの家のない状態にはしたいです。実家に帰れないので、同居人か居候先募集です(笑)。
 デフォルト旅人、というかホームレスの状態を作って、その上でもう一度エジプトに戻ってきて、修行を続けてもいいかな、とぼんやり考えています。

 エジプトの路上では毎日のようにしんどいことが起こりますし、「もう帰る! 二度と来るか!」と思ったことも一度や二度ではありませんが、一方で何か、居場所のようなものが感じられる。誰もわたしを無視しない。
 日本に帰っても、本当に親しい人は片手以下だし、「とにかく来い! 仕事はなんとかなる!」などと大言壮語してくれる人もいません。
 それは、「できもしないことを言うくらいなら何も言わない方がいい」という日本的倫理観から来るものなのでしょうけれど、できてもできてなくても、とりあえず前向きに大言壮語するエジプト人に囲まれていると、わかっていても「なんとかなるかも」と思えてくるし、何だかホンワカした気持ちになってきます。
 そして、「何とかなる」と思っていれば、大抵のことは何とかなるものです。
 日本人も、もうちょっと勢いだけで景気の良い話をしたら良いと思うのですけれどね。みんなちょっと、小賢しくなりすぎ。頭良すぎ。
 経済状態だけ客観的に比べたら、圧倒的に日本の方が良いはずなのに、どう考えてもエジプトの方が未来があるように見えて仕方ありません。
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  1. 先生になりたいかも!|2009/12/20(日) 01:43:11|
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