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Google翻訳にシオニストの陰謀?

Google誤訳?
Google誤訳? posted by (C)ほじょこ

Googleで「イスラエル人がパレスチナ人を殺す」が「パレスチナ人がイスラエル人に殺す」にすべての言語で翻訳される

 Googleを翻訳に使っていた人々が、「イスラエル人がパレスチナ人を殺す」という文が、アラビア語から、英語でもフランス語でも、もちろんヘブライ語でも、他のどの言語に翻訳しようとしても、間違った翻訳になってしまうのに驚いた。「イスラエル人がパレスチナ人を殺す」からから「イスラエル人がパレスチナ人によって殺される」または「イスラエル人たちがパレスチナ人によって殺害される」になるのだ。逆に、イスラエル人が他のどの国籍の国民を殺すことを翻訳しようとすると、正しい翻訳が現れる。「パレスチナ人」と「イスラエル人」の二つの単語の間に「殺す」という単語があると、パレスチナ人が殺されていても、翻訳は常に反パレスチナ人になる。アブドゥルラフマーン・バドウィ発明センター所長ムフサン・バドウィは、この翻訳の間違いは、真実をイスラエルに都合の良いように転倒させようとする悪辣な意思と意図による、と述べた。この原因は、狂信的なシオニストのエンジニアがGoogleの社内で働いていることにある、と彼は確信している。この文がこの形で翻訳されるというのは、怪しいことだ、と強調する。彼はこう続ける。「どうしてこんなことが起こるのか理解できない。とりわけ、Google運営会社についてわかっていrのは、彼らには何ら偏向がないということなのだ」。Google中東および北アフリカ製品マーケティング部長ワーイル・ガニームが確言するところでは、インターネット上にある翻訳機器は、インターネット上にある単語類を望ましい文に翻訳するのに利用しており、そのため、正当性や文固有の文法などは関知していない。そのため、どんな文の翻訳も100%正しくはない。インターネットは正しいアラビア語が不足していて、多くのウェブサイトでアーンミーヤが使われていると、このような翻訳における問題につながる、としている。

 実際に試してみましたが、日本語でも英語でも、「イスラエルのパレスチナ人を殺す」「Israeli kills Palestinian」と妥当な翻訳が返ってきていました。再現条件が他にあるのかもしれませんし、既に「修正」されたとも言えますが、控えめに見て最初からかなり怪しい報道という印象は否めません。大体、シオニストがこんなお茶目な悪戯をやったところで、アラブの要らない怒りを買うだけで、何の得にもならないでしょう。
 100%ガセと決まったわけではありませんが、この手の怪しい記事というのは、エジプトの新聞で時々見られるものです。以前にも、ムハンマド・タラアト選手がヘブライ語のTシャツを着ている、というトンデモ記事をご紹介しました。
 日本の新聞だって怪しげな記事は沢山ありますし、単に「怪しいけれどそれなりにキャッチー」というニッチな領域が、国や状況によって異なる、というだけでしょう。日本人から見たら、エジプトのこの手の記事はまるっきりアウトかもしれませんが、わたしたちが「怪しいけどでも・・」と興味津々で眺めている情報だって、ちょっと離れてみたら滑稽なだけかもしれません。
 また、こういう発想を産んでしまう背景、「怪しいとは思いつつも」読んでしまう精神性というのも、理解できます。シオニストに好き放題やられ、自分たちが便利に使っているものも、アメリカとユダヤの息がかかっている、という鬱屈とした状況では、陰謀説の一つもぶつけてみたくなるでしょう。
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  1. Google翻訳にシオニストの陰謀?|2010/01/10(日) 05:17:58|
  2. 新聞・メディア

アラビア語を喋るロボット「イブン・シーナー」

 新聞ですごいニュースを見つけました。アラビア語を喋るロボットです。

アラビア語を喋るロボット「イブン・シーナー」の新聞記事
アラビア語を喋るロボット「イブン・シーナー」の新聞記事 posted by (C)ほじょこ


アラビア語を喋る最初のロボット「イブン・シーナー」

 「イブン・シーナー」。アル=アイン・ル=イマーラーティーヤ大学の研究者チームによる、アラビア語を話す最初のロボットの名だ。この新しいロボットは、イマーマ(ターバン)とアバーア(アラブの伝統衣装)を身に付け、顎鬚を蓄えた顔は、アラブの高名な学者「イブン・シーナー」を体現している。表情を変えることができ、身長は約150センチ、アラビア語を話し、微笑む。
 大学のロボット・チームおよび大学メディアの代表で、この計画を統括していたニコラス・マヴリディスは、「メディア・ライン」放送協会に次のように述べている。「新型ロボットを『イブン・シーナー』と名付けることでは、意見が一致していた。というのも、チームは、大衆が文化的に共感できる人物像を求めていたし、わたしたちは、この人物に、学問や哲学といったアラブ地域の重要な価値を体現して欲しかったからだ」。アッ=シャルク・ル=アウサトゥ紙は、新型ロボットはその通信能力でインターネットで情報を探すことができ、その機能は商店の商人のようなものだ、と伝えている。「イブン・シーナー」計画のコストは200,000ドルで、アラブ首長国連邦のシャイフ・ハリーファ・ブン・ザーイド・アール・ナヒヤーンの直接融資を受けている。


 固有名詞等がおぼつかないので、誤訳はご容赦。エジプトではなく、UAEのロボットです。
 الشرق الأوسطの記事はこちら英語の報道はこちらです。
 この記事だけだと、どんなロボットだかさっぱりわからないのですが、とりあえず見た目はよくできています。
 性能がどうとかより、この風貌がたまりません。ヒゲは何か機能があるのでしょうか。
 日本も、バイオリン弾くロボットより、侍ロボットでも作って居合いでもさせたらどうでしょう。

 と思っていたら、動画がありました。



 うわあぁっ! 顔が異様にリアルです。喋る蝋人形。「不気味の谷」ギリギリって感じです。
 でもですね、わたしの勘では、アラブ的には、これは「谷」に落ちていないんじゃないかと思うんですよ。彼らの美意識的には「アリ」なんじゃないでしょうか。「不気味の谷」のレンジって、文化により相対的のように思います。
 よく見るとそれほどリアルでもないのですが、ヒゲとターバンのせいで、本物っぽさが増しているのでしょう。脳梗塞でリハビリ中のおじいちゃんみたいです。

 微妙に正確なフスハーとは違う部分がありますが、「崩れたフスハー」なのか、それともアーンミーヤなのでしょうか。もしこれが湾岸方言なら、圧倒的にエジプト方言よりフスハーに近いですが、イブン・シーナーと名付けたロボットに方言を喋らせるとも思えないし、あまりにもフスハーに近いので、フスハーが少し崩れただけでしょうね。
 とりあえず、言語能力ではわたしより性能が良さそうです。
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  1. アラビア語を喋るロボット「イブン・シーナー」|2009/11/09(月) 05:49:41|
  2. 新聞・メディア

ブスターン商業センター、イスラミック・サイバーパンク

 またネットが二日くらい落ちたまま(これも他所の無線LANを借りてポストしています)。
 ネットというか、うちの窓に入ってきているLANケーブルの先にあるはずのルータが落ちているに決まっているので、できれば直接行って再起動したいところです。バカハブか何かでつないでいそうな予感アリアリなので、見ない方が精神衛生上良いかもしれませんが・・・。

 ネットが落ちていると、そこはかとなく不安になり、日本に携帯メールを打てたらなぁ、と思います。海外でも使える携帯電話というのは、そういうこともできるのでしょうか。
 わたしは日本ではPHSしか持っていなかった原始的な人間なので、エジプト人より遅れています。


 تقاعسという単語をHans Wehrで引いたら、negligenceとあります。ジズルのقعسだけを見ると、to have a protruding chest and hollow backという長ったらしい訳が書いてあります。それっぽいポーズをしてみたら「ふんぞり返るってことか!」と閃きました。
 ふんぞり返って偉そうにしていて、他人のことなんてシカトするからتقاعسで「無視」。
 アラビア語は本当に面白いなぁ、と思う一方、「ふんぞり返る」って日本語もおかしいなぁ、と感心しました。「ふん」って何ですか「ふん」って。


 アバーヤでウロウロしていたら、すれ違ったの男性が「ガラベーヤ」と言っていました。
 ガラベーヤというのはエジプトの庶民的な伝統服ですが、女性のガラベーヤというのはカラフルでシルエットもアバーヤとちょっと違うし、デコルテも開いていて、部屋着以外で着ているのは庶民系のオバチャンだけです。
 外人が着ているからそう言われたのでしょうか。それともこれは実は黒いガラベーヤなのでしょうか。まぁどっちでもいいですけれど・・。

 アバーヤを日常的に着ているのは、オバチャンか、若い女性なら庶民系の子です。たまに超スタイルが良くて見とれてしまうようなカッコイイ女の子がいますが、ほとんどは象に黒い布をかぶせたようなオバチャン軍団です(失礼!)。一定以上の階層の若者は、普通アバーヤは着ていません。着るとしたら、スペシャルな時にスペシャルな派手派手アバーヤを着るのでしょう。
 図書館で勉強していたりすると、周りはインテリな子だけなので、アバーヤなんてわたしだけです。
 でもまぁ、この手の勘違い外人はどこにでもいるし、楽チンなので奇人で通しておきます。勘違い外人ファッションにサングラス、新聞を抱えてボロボロのバッグに汚いサンダルで歩いていると、客引きやナンパをかなり弾けます。「むしろお前からボッタくる」オーラ出しています。良いのか悪いのかわかりませんが・・・。
 昔日本で知り合ったベルギー人が、日本庭園の研究をしていて、庭園の写真集とか見せながら熱く語っていたのですが、わたしが全然興味がなくて「ふーん」とか言っていたら、ちょっとションボリしていました。
 彼の部屋には掛け軸とかかけてあって、ちゃぶ台に座布団、部屋の中では和服で暮らしていたのですが、今のわたしがあの時のベルギー人と同じポジションです。


 金曜・土曜は図書館が閉まっていて辛いです。
 安いカフェは蝿がウザかったり絡んでくる若者がウザかったりしますし、ファストフードはコーヒーだけで5ポンドする上騒がしいし、高いカフェは普通に入りたくないし、勉強する場所に悩みます。
 行くところがなくなってメトロのホームで辞書を引きつつ新聞を読んでいたら、隣に座った女性が「エジプト人?」と話しかけてくれました。
 男と違って女は向こうから声をかけてくれることが少ない上、「エジプト人?」なんて言われてウキウキです。
 格好が総エジプト化し、全般に薄汚くなるに連れ、女の子にモテるようになってきたようで幸せです。平和やなぁ。


 近所を歩いていたら、子供にビンを投げられる。
 なんですかね、これは。彼らなりの愛情表現ですかね。不器用なんだから、もう♪
 わたしも負けずにたっぷり愛情表現してあげるので、オッケーですけれどね。愛に飢えていたらいつでもいらっしゃい。たっぷり愛してあげるからね♪


 ブスターン商業センターمركز البيتان التجاريでUSBメモリ(アーンミーヤで「フラッシュ」)を購入。

ブスターン商業センター
ブスターン商業センター posted by (C)ほじょこ

ブスターン商業センターの中
ブスターン商業センターの中 posted by (C)ほじょこ

 ブスターン商業センターは電気屋さんが集まったビルで、某大先輩が「カイロのミニ秋葉原」と書かれていましたが、どちらかというと「ラジオデパート」です。ブスターン通りとタラアト・ハルブ通りの交差点から東に入ってすぐ北。周りも電気屋さんが多いです。
 エジプトでは電化製品が全般に高いので、極力買いたくなかったのですが、不便で仕方ないので購入を踏み切りました。8GBで値切って100ポンド。割高です。エジプトにラップトップ持参で来られる方は、絶対一個持ってきた方が良いです。「添付でメールして」などという方法は、このネット環境ではやっていられません。
 最近出費が激しいので、稼がないとヤバいです。
 それにしても、基盤がズラーとぶら下がった店でクルアーンが流れている風景というのは、すごくサイバーパンクで素敵です。
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  1. ブスターン商業センター、イスラミック・サイバーパンク|2009/11/07(土) 22:51:03|
  2. エジプト留学日記

オートビスとマイクロバス、エジプトのクロワッサン、メトロで検問

 我が家のネット回線は、窓からLANケーブルを引っ張り込む、という、「アマチュア無線かっ」なすごい仕掛けで接続されているのですが、このケーブルがどこにつながっているのか、ずっと気になっています。ちなみに、ケーブルを通すために窓を開けておかないといけないかというと、そんなことはないです。建てつけが悪いので、窓を閉めてもケーブル一本くらい余裕で通るからです(笑)。
 今日何気にnet viewしてみたら、サーバのような個人PCのような名前がいくつか丸見えでした。
 「まさかねー」と思いながら、適当なものにつないでみると、普通に入れました。
 ついでにルータの管理画面に入って、端末のMACアドレス一覧まで取れます。
 「寛大」って素晴らしい。


 オートビスとマイクロバスは、どちらもカイロ市内交通の要。
 オートビスというのは、所謂普通の路線バスですが、時間帯によっては、人がぶら下がるくらいの勢いで混雑しています。停車ポイント以外でも、減速したタイミングで飛び降りれば、どこでも降りられます。
 マイクロバスは、ワゴンバンを利用した小型バスのような乗り合いタクシーのような交通手段。定員以上は乗せないので、必ず座れます(全席埋まるとかなりギュウギュウですが)。ルートは定番コースですが、降りる場所は自由に指定できます。といっても、マイクロバスの運転手は大抵テンパっているので、要領よく伝えないといけません。

 それはともかく、この二つの表記を見て、ふと面白いことに気づきました。

أتوبيسات
ميكروباصات

 両方複数形ですが、耳で聞こえる通りオートビスが「ビス」なのに、マイクロバスは「バス」です。
 それよりも、オートビスの「ス」はسなのに、マイクロバスではصになっています。なぜサードなのでしょう。全然気が付きませんでした。
 語源的には、オートビスはフランス語、マイクロバスは英語から入ってきた言葉でしょう。音としてはどっちもsだと思うのですが、エジプト人には違って聞こえたのでしょうか。


 エジプトのお菓子類は異様に甘く、菓子パン系も砂糖の塊みたいなのがあります。
 見た目おいしそうなので、いくつか試してみたのですが、甘すぎるかパサパサかのどちらかで、幾度となく裏切られました。
 そんな中で、個人的に結構気に入っているのがクロワッサンです。
 お菓子屋さんのようなパン屋さんのようなお店なら、大抵どこでも置いていますが、甘すぎないし、菓子パンだと思えば丁度良いくらいだと思います。
 العبدという人気のお菓子屋さんのクロワッサンは、2ポンドもしますが(普通は75ピアストルくらい)、どーんと大きくて味もなかなか。でもデブ一直線食品なので、控えています。

 ちなみに、エジプトの菓子パン屋さんは、店員さんが手でパンを袋に放り込んだり、自分でビニールに入れたりします。
 日本のコジャレたパン屋が、変なハサミみたいなので摘んでお盆に載せたり、一個ずつ袋に入れたりするのがウザくて仕方なかったので、非常に楽チンです。あの日本の仕組みは何なんですかね。ほんと気取っててムカつくんですけれど。


 アバーヤ買いました。
 さんざん見て回った挙句、何度となく前を通っていた店の奥に、程よいアバーヤを発見。
 一つは前をボタンで留めるタイプで、コートっぽく着られて楽なもの。ペラペラの生地で装飾も地味ですが、100ポンド以下で値段が非常に安かったので購入。
 もう一つ、同じ店で、アバーヤというより単なる黒い超ロングワンピっぽいものをゲット。雰囲気はアバーヤですが、普通のアバーヤよりデコルテが開いているし、カジュアルな印象。値段も許容範囲内。
 最初に買ったアバーヤと併せて、アバーヤっぽい仲間が三着になりました。これと重ね着で冬を乗り越えます。
 肩パットの入っているアバーヤが多いのですが、わたしは肩幅が広いので「これ要らん」と言ったら、お店の子がバリバリ素手でひきちぎってくれました。獣っぽくてイイです。
 考えて見ると、最初に買ったアバーヤは、いい感じのものを良い値段でゲットできました。最初300ポンドとか言われて、150ポンドまで値切って買ったのですが、150ポンドならアバーヤとしては無茶な値段ではありません。
 今日アバーヤで歩いていたら、例によって若者に「アバーヤアバーヤ!」とか声をかけられました。それは服だ。わたしの名前じゃない。
 でも面白いから、アバーヤとかウンムアバーヤとか呼ばれてみたいです。バカ一直線。


 タイ製のお醤油購入。
 前に買った中国製のお醤油が余りに酷く、疑心暗鬼になっていたのですが(笑)、これはアタリ。ナンプラーなのかな、と思ったら、普通のお醤油のタイっぽく薄いタイプでした。
 いつもの野菜炒めを醤油味にしてみる。美味しい。
 毎日毎日ひたすら「野菜炒めと米」「野菜スープと米」だけで過ごして不満のない味音痴の言うことなので、本当に美味しいのかは自信がありませんが・・・。
 米は素晴らしいなぁ。米と鍋があればどこでも住めるよ。


 F先生との授業で、フスハーとアーンミーヤとアラビア語の未来についての文章を読む。
 大学受験英文解釈くらいのレベルの文章で、最近(わたしにとっては)異様に難しい文章ばかり読んでいたせいか、非常に楽に読めた上、テーマがズバリ関心ど真ん中なので、めちゃくちゃ楽しかったです。
 この手のテーマや、ヤバくない範囲での政治・宗教について語り合えるので、彼女との授業が毎日本当に楽しみです。神様に感謝。


 ふと思ったのですが、日本人アラビア語学習者で、フスハーの方がエジプト方言より話しやすい、と感じる人はいないでしょうか。
 「日本である程度フスハーを学んでから、本場で修業しようと思ったらみんなエジプト方言で話していて、結局アーンミーヤも頑張ることに」という、わたしのようなパターンが多いと思うので、単なる学習年数の違い、というのがまずあるでしょう。
 それ以外にも、フスハーの方が概ね発音が明瞭で、比較的母音をしっかりつけていく、という辺りが、日本人には易しい気がします。
 また、先日触れた「目的語を名詞文のムブタダウにして、動詞文のハバルで受ける(寿司、わたしは好きだそれが)」タイプの語り方が、エジプト方言では難しい(不自然)、というのがあるように思います。
 個人的に、最後のコレが気になっていて、文法的にはずっと難しいけれど、語順についてはフスハーの方が楽だなぁ、と思うことが時々あります。
 「語順の統語論的重要性が高い」というのは、日本人にとって存外に壁になるのではないでしょうか。思いついた名詞をぽっと口に出して話し始める、という語らいにすっかり脳が出来上がっていませんか。わたしはすごくその傾向が強くて、日本語なら「は」で明示するトピックが、たまたま主語だとラッキーですが、目的語だった場合、アーンミーヤでは不自然な文になってしまうことがよくあります。
 一方で、疑問詞が最後に来る構文は、アーンミーヤの方が楽チンですね。とても自然。
というか、イウラーブ以外はフスハーが極端に難しいとも言えない気もします。会話では基本イウラーブは誤魔化してオッケーですし(笑)。女性複数とか双数の音が呼応して連なる、いかにも古い屈折語的な響きも、今では愛しいです。


 メトロに乗っていたら、女性専用車両なのに男の人が数人乗り込んで、全員の切符とIDをチェックし始めました。
 「切符拝見」は初めての経験でしたが、IDを確認させられるのがエジプトらしいです。
 国内で旅行すると至るところで検問で止められますし、市内でもちょっと警備のしっかりしている所ではパスポート必携ですが、メトロの中で確認させられるのは、ものものしかったです。
 誰か外国の要人でも来ていたのかもしれません。


 ウストゥルバラド近くで、門番のおっちゃんが「お茶していけ」とか声をかけてくる。
 いい加減こういうのは完全スルーしているのですが、たまたま機嫌が良くて、ちょっと付き合ってみることにする。
 念のためですが、ウストゥルバラドとか観光名所で外人に声をかけてくる男は、99%セックス&マネーが目的です。面倒に巻き込まれたくないなら、完全無視するのが一番です。わたしは面倒に巻き込まれたいので(笑)、時々相手をします。
 「どこに住んでいるんだ」「何でアラビア語が話せるんだ」とか、定番の話の後で、突然「こっちがトイレだ」とか言い始めます。トイレのことなんて全然聞いてないのに、「こっちだ、来い」とか凄い勢いで招きいれようとします。
 「分かりやすいやっちゃなー」と思いながら敢えて中に入ってみると、案の定「キスさせろ」とか絵に描いて額に入れたような展開に。
 適当にあしらってバイバイしてきましたが、そういうのが苦手な人は、どんな人の良さそうな人とも、絶対に人目のないところに行くべきではありません。
 わたしは、正義の名の元に人体をボコれる機会を拾えたらラッキー、くらいに開き直っています。非推奨。


 最近非常に心穏やかなのは、こうしてアホなことに首を突っ込むのを自制し、女と話している時間が長くなったからでしょう。
 エジプト女性のすべてが付き合い易いとはまったく思いませんが(無教養な人や知的好奇心の低い人は非常に疲れる)、男どもが次から次への引き起こす面倒に比べたら、ずっとマシです。エジプト男性と結婚されている方には申し訳ないですが、わたしはあの野郎どもはパスです(笑)。
 背が低くて丸々と肥えている子が多いし、ヒジャーブしているとお地蔵さんみたいで可愛いのも気に入っています。一緒にいると、なんか動物が集まって会議しているみたいでホンワカします(本人たちに言ったら怒られるやろな・・)。
 図書館で会う何人かの男性以外とは、ほとんど会話しなくなりました。


 今日ハッとしたアーヤ。
ما تشاءون إلا أن يشاء الله رب العالمين
 「だが万有の主アッラーの御望みがない限り、あなたがたはこれを望むことも出来ないのである」(التكور 29)。

DSCN4331
職人さんと猫 posted by (C)ほじょこ
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  1. オートビスとマイクロバス、エジプトのクロワッサン、メトロで検問|2009/11/05(木) 08:03:49|
  2. エジプト留学日記

エジプトのITエンジニア、ムハンマド・へニーディ『アメリカ大学のサイーディ』、サッカーの嫌いなエジプト人

9/25

 起床し、ペンギン・ビレッジに併設されたマタアムでネスカフェを飲む。5ポンド。観光地価格です。
 同じくペンギン・ビレッジ系列のネットカフェに入る。日本語環境があり、ブラウザはFireFox、1時間8ポンド。エジプトでネットカフェに初めて入ったので相場がわからないのですが、かなり高めだと思います。日記を二日分だけ書いて自分宛に送信し、ダーリンとお母さんにメール。
 このネットカフェとホテルの従業員を兼ねている男の子の一人が、ペンギン・ビレッジ到着以来、しきりに誘っていました。お肌のツヤからして二十歳そこそこの若い子で、「こんな年増じゃなくて若い子沢山おるやん」と呆れてしまったのですが、わたしの指輪を見つけてからは「婚約してるのか、なんだよ、つまんねえな!」と引き際よく仲良くしてくれて、可愛らしくて好印象でした。
 ダハブにはネットカフェが沢山ありますが、ほとんどは通り沿いで当然眺めなんてありません。無線LAN使い放題のカフェはもっと大量にありますし、海辺で自分のマシンで作業する方がずっと良いです。当初二日程度でカイロに帰ろうと思っていたので、マシンを持ってこなかったのを後悔しました。カメラのバッテリの充電器も置いてきてしまい、失敗しました。

 バッサームの店に行くも、不在。またマタアムMEYA MEYAに戻り、ベジサンドイッチを食べる。なぜかこの日はあんまり美味しくなかったです。18ポンド。ペンギン・レストランでは、ベジサンドイッチが28ポンドと表示されていました(入ってないので内容は不明)。いずれにせよ、ビーチ沿いのマタアムはかなりお高い観光地価格です。

 この日の日中は、ほとんどぼんやり読書をしたり、バッサームと一緒にテレビを見て過ごしました。ダハブくんだりまで来てテレビで映画を見ているのもバカみたいですが、勉強になるし、一緒にテレビを見るのって何だか和みます。
 夕方になり、バッサームとわたしと居合わせたエジプト人二人で、ドミノを始める。ルール自体はシンプルなのですが、偶然の支配する要素が大きく、勝つ秘訣があるのかよくわかりません。

 バッサームにベドウィンの言語について尋ねる。やはりベドウィンには独自の方言があるらしいですが、それ以上に、知り合ったアスワーン人が悉くベドウィンを毛嫌いしているのが興味深いです。

 夕飯は大衆食堂のベジタリアン定食。10ポンド。

ダハブの大衆食堂
ダハブの大衆食堂 posted by (C)ほじょこ

ダハブの大衆食堂のベジタリアン定食
ダハブの大衆食堂のベジタリアン定食 posted by (C)ほじょこ

 大衆食堂でもカイロよりは高いですが、そんなに無茶な価格ではありません。

 この大衆食堂で、ムハンマドというエジプト人と相席になりました。ダハブで働いている人ではなく、観光客で、しかも一人で来ています。
 ダハブへ一人旅をするエジプト人というのは、相当珍しい人種です。ビーチリゾートに遊びに来られる時点でお金持ちなのは間違いありませんが、純粋な遊びで一人で旅をしているエジプト人には初めて会いました。
 ムハンマドはカイロで働くSE兼マネジャ。昨日に引き続いて同業者との邂逅でしたが、彼はエジプト人。気になるエジプトのITビジネスについて探りを入れる絶好の機会です。元々はjavaがメインの開発者だったらしいですが、実装から離れて久しいので「忘れてしまったよ」とのこと。これは世界共通です。
 大衆食堂を出て、ビーチ沿いを散歩してから海辺のお洒落な店に入ります。完全にナンパモードで、今思うと、彼が一人でダハブまで来たのは外国人をひっかけるためではないかと思うのですが、下心はどうでもいいです。話して情報を得るキッカケができるし言語の訓練にもなるので、ナンパも時に便利です。下心はお互い様。
 ビーチを散歩している時に、日本人らしい女性が地元イベントのチラシを配っているのに遭遇。英語で話していたので、日本人か韓国人か確信が持ていませんが、住民もしくは長期滞在者なのは確かです。脚の長い美人さんでした。
 ムハンマドはユーロディズニーに遊びに行って二人の日本人と知り合いになった、とか話しているので、本当にリッチです。フランス語を趣味で勉強しているそうです。
 わたしがフスハーの方が上手だと知ると、フスハーで話そうとするのですが、理系らしくあまり得意ではない様子。教科書を見せると「僕もこれが必要だな」と笑っています。
 昨日のロシア人といい、理系男子はトーク上手ではなくて、それがかえって安心します。日本の理系男子はシャイすぎますが、エジプト人だと丁度良い感じになります(笑)。
 以前にクウェイトで働いていたことがあるそうで「暑い?」と尋ねると「حارじゃない、نارだ」と冗談を言います(ハーッルは暑い、ナールは炎で、駄洒落になっている)。クウェイトにはクウェイトの方言があるそうですが、「本当のところ、みんな英語で話しているんでしょう?」と言うと「その通り」と笑います。湾岸は本当に英語使用率が高いようです。
 話が性的な方向に流れそうになったので、こじれる前に断ってバイバイ。一般のナンパエジプト人のような強引さがなくて、かなり照れながら誘っていて、可愛らしい人でした。

 バッサームの店に戻って、またテレビを見ながらのんびり。
 サッカーをやっていたので「サッカー好き?」と馬鹿げた質問をすると、驚いたことに「嫌い」との返事。「エジプト人は全員サッカーが好きなのかと思った」と言うと「俺はピンポンとビリヤードが好きだ」と、エジプト人なのに根暗なお返事。「ボールが一つで22人でプレイするなんてクレイジーだ。ボールは一人一個あればいい」とか言っているので「それじゃكرة القدمじゃなくてكرات القدمだよ」と冗談を言ったらウケてくれました(「ボール」を意味する単語を複数形にしただけのシャレ)。

 前にفول الصين العظيم(フール・ッシーン・ル=アジーム 偉大なる中国の豆)を話題にしたحمد هنيدي(ムハンマド・へニーディー)主演の映画を見る。見ている途中で、「これは『アメリカ大学のサイーディ』だ!」と気づき、色々な要素がバチバチッとつながりました。
 『アメリカ大学のサイーディ』は、ムハンマド・へニーディ主演の大ヒット映画で、サイーディ(上エジプト出身者のことで、エジプトでは「頑固な田舎者」というイメージ)が、生まれとは正反対のカイロのアメリカン大学に入り、ドタバタ喜劇を演じながら、アイデンティティの危機と再発見が描かれる、という名作です。八木久美子先生が『アラブ・イスラム世界における他者像の変遷』で取り上げられているのを目にしてから、ずっと気になっていました。
 実際に目にするのは初めてで、その主演が、同じく非常に面白かった「フール・ッシーン・ル=アジーム」のムハンマド・へニーディだとやっと気づき、自分の興味が連鎖して一気につながった感じです。
 ムハンマド・へニーディは本当に面白いコメディ俳優で、彼の主演作品はもっと日本で紹介されてしかるべきです。エジプトのコメディ映画は非常に面白くてわかりやすく、台詞がロクに聞き取れないまま見ても十分に楽しめます。
 「エジプトはアラブ世界のエンタテイメントの発信基地だったが、今はアメリカ文化に押されてちょっと落ち目」というのはよく聞く話ですが、わたしの眺める限りでは、今でもエジプト人はエジプト映画やエジプトのポップ音楽が非常に好きで、特にコメディ映画は、外国人のわたしから見ても質が高いです。ハリウッドのコメディなんかよりずっとわかりやすくて笑えるのに、何でもっと紹介されないのか不思議です。言語を磨いて、一円にならなくてもそういう仕事のお手伝いがしてみたいです。

 バッサームが店を閉めてから、一緒に海辺をお散歩。
 「ダンスを教えてやる」と言って歩いていくのでどこに行くのかと思ったら、マシュラバビーチを南の方にずっと下ったBlack Princeというクラブの辺りに来ます。大音量でダンスミュージックをかけているロシア人の多い店で、「そんな高いところに入るのか」とびっくりしたら、そのまま通り過ぎて、浜辺の暗がりに行きます。Black Princeから流れてくる音楽のおこぼれで楽しもう、ということらしいです。確かにそれならタダで、彼の嫌いなお酒も目にしないで済みます(笑)。
 そこから更に南に歩くと、周囲が真っ暗になり、星がキレイに見えます。まだ秋口なのにオリオン座が見えます。そこはシェラトンが新しいホテルと作っているところで、もう少ししたらまた一つ美しい暗闇が消えてしまうことになります。
 アカバ湾の向こうに、サウジアラビアの街の光が見えます。バッサームは「タブークだ」と言っていましたが、タブークは内陸のはずで、マグナーという街です(文字で見ると「マコナー」くらいの発音になりそうですが、ダハブ在住の他のエジプト人がマグナーと発音していました。エジプト方言の読み方ではないのですが、当地の発音に従ったものなのか、どこかの訛りなのか、わたしの耳がおかしいのか、気になります)。
 その南には、ラグーナという高級ホテルがあります。値段相応にすごくデラックスで楽園のようなオーラを放っています。

 それにしても、土地ごとに観光客の出身国が違って、また国ごとに利用先タイプが分かれているのが興味深いです。シャルムはイタリア人、ダハブはロシア人が多く、日本人はシャルムにはほとんどいなくて、ダハブはバックパッカー系の楽しみ方をする人だけが集まります。日本で「デラックス・エジプト」を楽しみたい人は、カイロやルクソル、アスワーン、アブ・シンベルなどのみに集中し、ビーチリゾート系には流れないのでしょう。高級ビーチリゾートを求めるなら、日本人ならタイ辺りの方が手軽ですからね。
 元々「観光」にあまり興味がなかったワタクシですが、この旅が非常に楽しくて、今頃になって旅行がすごく好きになってきました。砂漠キャンプとか、いかにもひたすら過酷そうなものも、体験しておこうかと考えはじめました。こういう楽しみを紹介できるなら、観光産業というお仕事も素敵ですね。今までスルーしていてごめんなさい。

ダハブの犬
ダハブの犬 posted by (C)ほじょこ
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再びダハブへ、ロシアのプログラマー、礼拝の練習

9/24

 朝、サイードとの約束で、一緒にシャルム・ル=ミーヤのイル=ハドバへ。オールドマーケットのあるシャルムの南側のエリアから、丘を越えて東に出たところです。日本のガイドブックではあまり紹介されていない場所ですが、銀行や郵便局がある他、アルフ・ライラ・ワ・ライラ(千一夜)という巨大なリゾート施設があり、その先の岬に灯台があります。
 岬の突端に、2004年にフランスの飛行機が墜落したことを記念する慰霊碑があります。この慰霊碑の下は、特にビーチとして整備されているわけでもなく、普通に海に下りていくことができます。また、慰霊碑が丁度良い日陰を作ってくれていて、どこのお店にも入らずぼんやり涼を取ることができます。さすがジモピー、良い場所を知っています。こういう「階段に座って缶コーヒーとタバコ」的世界が大好きです。

シャルム・ッシェーフの慰霊碑
シャルム・ッシェーフの慰霊碑 posted by (C)ほじょこ

 車を降りる時にサイードがキーロックしてしまったのですが、まったく動じる様子がありません。ニコニコしながら「後で直す、インシャアッラー」というだけです。
 とりあえず慰霊碑の影でぼんやりお喋りします。同じ日陰には例によって警官のおっちゃんがいます。
 海を眺めると、作り物のような緑色のきれいな魚が泳いでいます。「釣りできる?」と聞くと「釣れるけど、禁止されている」とのこと。確かに、シャルムではあちこちに釣り禁止や不法投棄を禁じる看板があります。自然が売り物のリゾートなので、さすがに自然保護には神経質になっているようです。ちなみに「食べられる?」と尋ねたら「食べられる」そうです。
 日本のことを色々尋ねられたりして、お喋りします。彼に電話がかかってきて、30分ほど離れることになったので、一緒にキーロックした車まで戻ります。
 彼はその辺に落ちていた自転車の廃チューブのようなものを拾い、折り曲げて少しだけ隙間をあけてあった車の窓から差し込み、30秒くらいでキーロックを解除してしまいました。
 日本だったら即プロに電話する状況ですが、エジプト人はこういう不測の事態に異様に強いです。何でも修理して使うし、車に乗る人なら誰でも車を直せそうな勢いです。こういうタフネスは本当に見習いたいです。カッコイイ!

 サイードが用事で離れている間、新聞を読んだり警官のおっちゃんと話してぼんやりする。
 警官はよくいる普通のおっちゃんと一緒で、イイヤツではあるけど教養はなく、失礼な質問も平気でする人です。失礼な質問や、二人きりになると油断も隙もなくエロオヤジに変貌するパターンに対する対応には、かなり習熟しました。キレてもいいのですが、キリがないので「かわす技術」がとても重要です。
 ちなみに、ガイドブックなどでは「とにかくついて行きさえしなければ安全」という記述があり、確かに全くその通りなのですが、それだと面白いことも起こらず退屈です。責任持ちたくないので推奨はしませんが、ギリギリまで近づいてかわすのが、一番楽しくて言語やトーク外交術の訓練にもなり、情報も得られます。武道と一緒で、一定の技術があれば、思い切って踏み込んだ超接近戦領域というのは、意外と安全です(笑)。

 サイードがテイクアウェイのコクテール(フルーツブロック)を買って戻ってくる。自分は食べないのに、わたしには猛烈に薦めて、こんな調子ではすぐデブってしまいそうで恐ろしいです。「断る技術」も超重要(笑)。
 とにかく彼は、わたしがエジプトで会った中でも一級のイイヤツで、近くカイロに来るということだったので、絶対また会いたいです。

 サイードが長距離バスターミナルまで送ってくれる。
 またベドウィンどもがたむろしていて「バスはない」とかほざくので、「嘘つきめ! アッラーは見ているぞ!」と怒鳴り返す。
 バスを待つ間に、サマーラというバス運転手のおっちゃんとお喋りしました。
 ザアズィーッという、カイロの少し北あたりの街の出身で、ソハーグ(上エジプトの街)まで行くそうです。「タンタに行ったことはあるか、ルクソルはあるか」と、いろんな地域について尋ねられ「ザアズィーッに来たら絶対電話しろ」と言われます。ザアズィーッなんて、彼と話すまで認識もしていなかったのですが、デルタ地域のそういう小さな町というのは、ちょっと興味があります。農村を見てみたいです。

 バスは11ポンド。シャルム-ダハブ間は、20ポンド、15ポンド、11ポンドと、乗る度に料金が異なりましたが、最後の11ポンドの時は、確かにバスがオンボロで、電灯もつけずエアコンなしで窓を開け放して走っていて、乗客もエジプト人が中心でした。元々の車両自体は日本の夜行バスのような立派なものなのですが、20ポンドの時に乗った車両と違ってかなりガタがきていて、「大型バスの成れの果て」という、日本ではちょっと乗れない種類の自動車でした。
 シャルム-ダハブ間の短い距離で、二回も検問にあいました。安いローカル向けのバスなので、特別チェックされたのかもしれません。

 再びダハブ着。
 マシュラバまでのタクシーは、10ポンドから値切って5ポンド。軽トラですが、助手席に座れたし相場価格です。
 高い宿に泊まる気はないし、かといって最底辺も不安なので、ペンギン・ビレッジという部屋のバリエーションが豊富な大きめのホテルを選択。シャワーとトイレ、扇風機付きの部屋で70ポンド。トイレ共同でも良いなら、もっと安い部屋もあります。
 後日撮影したペンギン・ビレッジの写真です。

ダハブのペンギン・ビレッジ中庭
ダハブのペンギン・ビレッジ中庭 posted by (C)ほじょこ

 マタアムMEYA MEYAに戻る。「3.5ポンドを返しにダハブへ舞い戻ってきた」感動的な再会を期待していたのですが、「あー、また来たの」という感じのそっけない反応。考えてみれば、ダハブは長期滞在する人が多いし、同じ日本人が顔を出したくらいで感動はしてもらえません。
 ベジサンドイッチ(18ポンド)を食べて、猫と遊びながらぼんやりする。こんなゴージャスな食生活を送るのは久しぶりですが、本当に居心地が良いので惜しくありません。

 夜の土産もの屋通りをお散歩。
 当然客引きはありますが、シャルムやカイロのような凶悪さが感じられません。後になって性質の悪いヤツらにも会いましたが、全体的には引き際の潔い普通の商人、という印象です。
 オイル屋の前で、客引きにつかまる。買う気はないですが、お喋りしないと退屈なので、店に入ります。
 これがこの旅の第二の素敵体験、バッサームبسامとの出会いでした。

 最初に声をかけてきたのはバッサームではなく従兄弟の方だったのですが、彼らでこのオイル屋と、遊歩道沿いの警察署のすぐ脇にある土産物屋の二件を経営しているようです。
 オイル屋でのお喋りでは、もう一つ楽しい体験がありました。二度目のご来店らしいロシア人カップルとの出会いです。
 彼女がオイルマッサージを受けている間、わたしと彼氏でお喋り。彼はアラビア語はまったくできないので、言語は英語です。
 最高だったのが、彼の職業がプログラマーだったこと(マネジャークラスらしい)。ロシアの同業者と初めて出会いました。主な言語はPHPとのこと。
 彼は英語もあまり上手ではなく、その言語の拙さをしきりに恐縮しています。姿勢も猫背だし、ロシア人だから当然ですが生っ白いし、喋り下手でシャイな感じが理系少年というか、日本人に似ていて、とても好印象でした。エジプト人とはエライ違いです。
 なぜかわたしの好きな人にはロシア語を学んでいる人が多いのですが、わたし自身はロシアについてまったく知識がありません。唯一知っているロシア人と言えば、大分以前にフランスで出会い、わたしの友人から二万円借りてそのままモスクワに逃げたカス野郎だけで(貸す方が悪いですが)、エジプトでのロシアのイメージは一般的には悪いので、彼と出会うまではあまり良い印象を持っていませんでした。この朴訥なプログラマーと出会えたお陰で、わたしの中でのロシアのイメージが抜群に良くなりました。
 周りのエジプト人が「モスクワは寒い、こっちの方が良いだろう」としきりに言う一方、「寒さは別に問題じゃない、それより喧騒と空気が悪いのが耐えられない。ダハブは本当に心が落ち着く。ダハブに家を持つか、ホテルを経営できないか、本気で考えているんだ」と語ります。
 ダハブにはロシア人が多く、ウォッカを出す店がたくさんありますが、彼はダハブではお酒を飲まないそうです。「なぜかはわからないが、多分気候のせいだろう。モスクワではお酒を飲むけれど、こちらで飲むと気持ちが悪くなるので、やめているんだ」。お酒を飲まない一方、タバコについては非常にヘビーなエジプト人について「君達の体は、何世代にも渡ってタバコに適応しているんだろう。わたしの体がウォッカに向いているように。わたしは到底君達みたいなタバコは吸えないよ」と語ります。
 彼の勤務先は、イタリアと日本の共同出資によるボンジョルノという会社だそうです。企業名を書くのは流石にマズイかと思ったのですが、彼から感じられるロシアの印象、勤め先のイメージが、悉くポジティブなものだったので、応援の気持ちを込めて書いてしまいます。御社の開発者は、本当にグッドバイブです!
 ちなみに、彼の直近の上司は日本人K氏といい、「物静かで大変高潔な人物」とのこと。「日本人は、お酒を飲んで豚肉を食べること以外、ムスリム以上にムスリムらしい」とはエジプトでよく聞くお褒めの言葉ですが、ロシアでも好印象を残している大先輩K氏に敬意を払いたいです。

 どういう流れだったのか、オイル屋を後にして、バッサームが主に取り仕切っている土産物屋の方に移動します。
 わたしがアラビア語を話し、イスラームに関心を持っていると知ると、段々態度が変わってきます。「どのスーラを覚えている?」と聞くので、知っているスーラを片っ端から暗誦すると、「アッラー、アッラー」と感心してくれます。こういう時は、アラビア語、特にフスハーを勉強していて本当に良かったと思います。
 「お前は他の日本人と違うな。本当の話、ここに来る外国人は酒を飲みセックスをして、ハラームなことばかりしている。俺は日本に行ったとしても、日本人とは結婚したくないよ」と本音を漏らしだします。
 バッサームはサイードと同じくアスワーンの出身。この辺りのビーチリゾートは、アスワーン出身者が非常に多く働いています。彼もまたベドウィンがあまり好きではなく、アスワーン人とベドウィンは何故か相性が悪いようです。カイロやアレキサンドリアに親戚がいて、遊びに行く予定がある、とのこと。
 バッサームという名前は、「微笑み」を意味するبسمという語根から派生していて、名前の通り丸っこくて人懐こい顔に笑顔を絶やしません。外国人についてはセックス&マネーしか期待しないエジプト人が少なくない中、彼はサイードと並んでエジプトで出会ったなかで最も親しみの持てる男でした。

 彼と話していて感じましたが、観光客からボッタくるエジプト人というのは、本当のところハラームな振る舞いばかりをする外国人が好きではないのではないでしょうか。「商売だし、あんなヤツらから巻き上げるのは当然」と思っているのかもしれません。逆に、一旦友達になると絶対にボッタくるような真似はしないし、それどころか頼みもしないのにあらゆるものを無償で提供しようとします。
 ボッタクリについても、「固定価格」という観念の薄い社会では、日本で考えられているような詐欺商法とは言い切れません。値段が場所で変わるのは当然ですし、「持てるものからお金を取り、バンバン使う」という互酬再分配システムとして機能している、とも受け取れます。
 実際、お金を持っている人には使う「義務」があるかのような倫理観があります。結果として、お金持ちがバンバン使って貨幣を流動化しているのですから、お金の正しい回し方をしています。観光客には稼ぐ方の契機がないので、結果的に「ボッタクリ」になってしまっていますが、欧米や日本・韓国の人々がグローバルな搾取によって稼いでいると考えれば、観光客がお金を使うのも当たり前です。
 問題としては、バーンと稼いで気前良く再分配する立場の者が、封建的権益を得る、ということがありますが、封建システム自体を悪と考えるのも、特殊西欧近代的なバイアスではないでしょうか。わたし個人は極右なので、民主主義とか嘘くさい話はやめて、封建主義で回す方が神様も喜ぶと信じています。

 話がズレましたが、バッサームとの会話で「礼拝の仕方が未だにおぼつかない」と言うと、店の奥で礼拝の練習が始まりました。こういうのは、前々から望んでいたことだったので、一所懸命順番を覚えます。スーラは一人でも暗記できますが、所作の風格みたいなものは、ボーンムスリムが家庭で学ぶように親しんでいきたいです。

 そんなことをしていると、エジプト人女性二人が店に入ってきました。
 「何してるの」「この日本人がイスラームを勉強していて、礼拝を教えているんだ」と言うと、アマーニーというこの女性が大変感激して、ヒジャーブの着用法などを手取り足取り教えてくれます。
 彼女はアレキサンドリア在住で、ダハブへ遊びに来られることからして、かなり社会的階層の高い人です。全身から品の良さと教養が漂っていて、早口で目を輝かせながら語るものの、決して下品になりません。旦那様はイマームだそうで「いつでもアレキサンドリアに来て。日本語の本もあるし、何でも手伝える」と言ってくれます。
 彼女はバッサームよりずっと宗教的教養のある人で、バッサームがわたしの手帳に書いてくれたタヒーヤ(礼拝の3ルクア目以降でファーティハの後に暗誦する文句)に間違ったところがある、と訂正してくれます。上品な叔母様の前では、バッサームもタジタジです。
 挙句に彼女とそのお友達の二人が、一人一枚ずつヒジャーブ用のスカーフをプレゼントしてくれました。恐縮しているところにアマーニーの旦那様が入ってきて、イスラームの勉強の仕方について、滔々と語りだします。正式に入信したいなら証人になるので、いつでもアレキサンドリアに来い、とのこと。
 この「怒涛のような親切」は何度も経験しましたが、嬉しい一方、あまりの展開の早さに目が回りそうになります。バッサームも後で「いや、俺も途中で『いきなり全部は無理だ、一歩ずつやる方がいい』って言ったんだけど・・」と笑っていました(笑)。

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