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蝋燭で勉強、惚れさせる責任

 水曜日。
 部屋で勉強している時、そばにあったティッシュに蝿が止まる。
 ルクソールのYさんに伝授して頂いた通り、そっとティッシュを持っても、蝿は逃げません。蝿は「接近してくる何か」には素早く反応するけれど、自分のとまっている物体の動きには無頓着なようです(視界の中で不整合な動きをするものに反応しているのだろう)。
 さすがにそのまま机に叩きつけると逃げられそうなので、左手でライターを持って、蝿のとまっているティッシュの方を動かして近づけて行ったら、見事蝿を焼き殺すことに成功しました。
 教訓:周りがみんな同じに動いていたからといって、危ないものは危ない。

 停電する。
 最近割とよく停電しますが、大抵は1、2時間程度で復旧します。また自宅にいないことが多いし、寝ている時なら気付かないので、実際はあまり不便を感じたことはありません。
 この日は勉強している時に電気が落ちました。まだ昼間ですが、室内は薄暗いので(防寒対策で新聞紙とか張りまくってる)、本は読めません。ラップトップはバッテリで動くので、バックライトの明かりを頼っていたのですが、ふと思い出して蝋燭を使ってみました。

蝋燭
蝋燭 posted by (C)ほじょこ

 なかなか風流です。
 まぁ、たまにだから風流とか言っていられるのであって、年中「蝋燭で勉強」を強いられる世界の学生さんには本当に頭が下がりますが・・。

 Nちゃんと一緒に勉強する予定だったのが、連絡の不手際などもあって流れてしまう。
 さらにF女史体調回復せず、翌日も授業が流れることに。焦る。

 木曜日。大晦日。
 前日引きこもりでどうしたものか、と思っていたら、また引きこもって一日勉強しているだけに。
 家の方がマシンの辞書も使えるし、重くて持ち運べないアーンミーヤの辞書も使えるので便利なのですが、部屋から出ないというのは、やっぱり憂鬱です。こういう時、「ちょっと近所を散歩」とかいう選択を気安く取れないのが辛い。基本的に、ここでは道は楽しんで歩ける場所ではないし、歩く度に色んなことが起こりすぎるので(笑)、覚悟をもって散歩に出ないとダメです。
 図書館に行きたいのですが、日系は年末年始で休み、欧米系はまだクリスマス休暇。エジプト的には普通の日なのですが、微妙に不便です。

 金曜日。元旦。
 サッバーク(水道工事屋)が昼過ぎに来てちょっと作業するというので、待っていたら、作業が5、6時間かかるといいます。
 約束もあるし、結局手はずが整わなかったので翌日作業することになったのですが、翌日夕方からそんな長い時間他人が部屋にいると思うと、かなり欝になります。

 Nちゃんの部屋に遊びに行く。Nちゃんの妹の誕生日で、ケーキを頂いてしまう。
 色々質問していたら、さらにご飯が出てくる。もうお腹いっぱいで食べられません。
 食事中に、Nちゃんが「この曲が好き」と、携帯に入れたkiroroの『未来へ』を聞かせてくれる。
 「部分的にしか聞き取れないけれど、すごく暖かい歌なんだな、というのはわかる」。
 こんなベタな歌、日本にいた時はまったく射程内にありませんでしたが、異国で聞くと妙に心に染みます。歌詞の内容も素直で美しく、日本語学習者にはぴったりです。音痴のくせに熱唱してしまいました。
 これが「椎名林檎が好き」とか言われたら、到底歌詞をアラビア語で説明できる自信はないし、それ以前に日本語が聞き取れないかもしれません(笑)。
 質問とご飯のお礼に、歌詞をすべてスクリプトに起こし、解説していく。
 出だしの「ほら足元を見てごらん」なんて、日本人から見ると単純極まりないフレーズなのですが、「ほら」を「أهو بصيのアホ!の感じ(ほら、見て!)」とか、「『ごらん』は非常に軽い命令」などというところから始めないといけません。「『ごらん』はمؤدب(丁寧)?」と聞くので「丁寧だよ」と答えると「先生に対しても使える?」と聞かれます。丁寧だけれど、目上の人に使うのは不自然で、子供に話しかけるニュアンスのある「丁寧な軽い命令」、と、非常に説明的なことしか言えません。こういうのは、本職の日本語教師の方はどんな風に説明しているのでしょうか。
 「歩む」というのは「歩く」のことですが、普通の初級学習者は「歩く」は知っていても「歩む」は知りません。こういう微妙な違いでわからなくなってしまう感じは、フスハーとアーンミーヤの単語レベルでの差異に少し似ています。母語話者からすると「ちょっと丁寧に言っただけ」なのに、外国人から見ると別単語です。
 この歌で唯一少し分かりにくいのは「その優しさを時には嫌がり 離れた母へ素直になれず」の部分でしょうか。ここだけちょっと複雑な心理になっているので、「お母さんが愛ゆえに色々注意してばかりくると、時々鬱陶しいでしょ?」などというところから語ってみます(こういう解釈で正しかったでしょうか?)。
 ストンと落ちない部分は、彼女も少し神経質になって早口で質問してくるのですが、このイライラする感じは日頃アラビア語でイヤという程味わっていてよく理解できるので、辛抱強く穏やかにゆっくりと説明していきます。

 彼女とゆっくり話すのはこれが最後の機会かもしれなかったのですが、彼女が可愛い箱に入ったクルアーンのムスハフ(書かれたクルアーンの本)をプレゼントしてくれる。
 感動で胸が熱くなり、抱きしめてしまう。
 あぁ、わたしは何もお返しできない。東京に来たらずっとうちに住んでくれ。日本の本とか持ってくれば良かった。
 彼女も少し「変わってる」エジプト人だけれど、わたしのことも「変わった日本人だから、これをあげても良いと思った」と言ってくれる。ありがとう。わたしは確かにかなり変わった日本人です。変人で良かった。

 最近の日本の言論を眺めていると、何だか後ろ向きの話ばかりで、焦って徒に欧米に尻尾を振っているように見えて仕方ありません。政府がそういう態度ならともかく、若年層の一般国民がそんな調子で、あまりにも余裕が無さすぎます。
 多少蔭りが見えたと言っても、日本はまだまだ豊かな国です。それとも、「欧米なみ」でなければ、あとは無価値だとでも言うのでしょうか。国力の維持・発展も大事ですが、それがなくなった時に、一切のプライドと希望を喪失してしまうことの方がもっと恐ろしいと思うのですが、多くの日本人にはそういう発想はないのでしょうか。世界中のほとんどの国は「一流」ではないですよ。そういう国でも毎日人が生きて死んでいるんですよ。
 日本の国力が落ちてきていることを心配し、中国に対して神経質になっているくせに、今まで築き上げてきた日本イメージと、それに対して素朴な憧れを抱いてくれている世界中の多くの人々のことを、まるで省みていない。気にすることといったら、アメリカに捨てられないか、だけですか。
 誰に惚れても結構だし、強い人に振り向いて欲しいのもわかりますが、そうやって周りが見えなくなっている時にも、背中を見ていてくれる人はいるんですよ。あなたの見ていないところで、あなたを見てくれている人が必ずいる。だから自信を持たないとダメです。
 惚れる責任もあれば、惚れさせてしまう責任というのもあります。
 そして、惚れた人に振り向いてもらう時には、見えないところで惚れてくれていた人の力、モテのようなものが、暗黙的に後押ししているということに気付くべきです。
 わたしたちに惚れてくれている人だって、まだまだ沢山いますよ。そういう人を「お前なんかにまとわりつかれても邪魔なだけだ」と足蹴にしていたら、惚れた相手にも振り向かれず、惚れてくれていた人も最後には愛想を尽かしていくだけです。
 惚れた相手が振り向くかどうか、そんなことは相手次第の風次第。
 そんなことより、惚れさせてしまった相手に対して、最後までカッコつけて責任取っていきましょうよ。

 「お父さん、空飛べるんやろ?」って言われたら「あ、あぁ、膝治ったらな」くらい言えなくちゃ男じゃないよ。膝治ってベランダから飛び降りて死んでも、立派な日本男児の死に様だよ。
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テーマ:エジプト - ジャンル:海外情報

  1. 蝋燭で勉強、惚れさせる責任|2010/01/02(土) 04:50:41|
  2. エジプト留学日記

ما تبطليش هشام عباس ヒシャーム・アッバース「マトゥバッタリーシュ」

 エジプトのポップ歌謡は、コテコテベタベタの演歌調で知られています。もちろん、そのほとんどはコテコテのアーンミーヤ。
 歌謡曲の歌詞を聞き取るのは、わたしのレベルではまだまだ難しいのですが、スクリプトとエジプト人の助けがあれば、内容を理解するのは難しくありません。
 というのも、歌っている内容は全部一緒、ただひたすらに「お前がすべて!」と愛を歌い上げているだけだからです(笑)。使われている語彙も平易なものがほとんどです。
 「英語は歌で覚えた」というエジプト人らしいF女史の薦めで、最近よく街で耳にするヒシャーム・アッバース「マトゥバッタリーシュ」という曲を覚えようとしています。



 音痴なのでちゃんと歌うことはできませんが、確かに言語のノリを身体化するのに、歌というものは最高です。というか、人類というのは、歌っているうちにうっかり言語に憑りつかれてしまった生き物なのではないでしょうか。多分、一番最初の言語は歌みたいなものだったと思います。
 特にエジプト方言の「ビト」やら「マトほげほげシュ」みたいに口の前の方でシュプシュプ子音を弾かせつつ動詞本体に入っていく感じは、ダウンでリズムを取って裏から入るノリにすごく親和的です(妄想?)。
 リズム感のない日本人には難しい面もありますが、歌で学ぶのは、ある意味王道かもしれません(日本人の言語音痴ぶりとリズム感の無さには、もしかして相関性があるのかも)。

 ヒシャーム・アッバースは人気のエジ歌手ですが、もう一つ男前でもないのが、可愛くて好感が持てます。
 ちなみに、モロ二枚目の路線の方々も、眉毛つながっていたり、異様に顔の濃い人が多いです。毛深くて悩んでいる日本男児は、エジ魂を見習って胸毛出していきましょう。個人的には毛深い人は好きです。
 男ならムダ毛なんか気にすんな! ハゲても気にするな! 育毛する暇に筋トレしろ!

 というわけで、ヒシャーム・アッバース「マトゥバッタリーシュ」の歌詞と超訳を載せてみます。アーンミーヤ学習歴三ヶ月ちょっとの駆け出しの訳なので、色々間違っているかと思いますが、笑って流してやってください。
 濃さを伝えようと、人称を「俺」「お前」にしてみたら、ちょっと濃くなりすぎました。本物の雰囲気は、もう少しだけお洒落かもしれません(笑)。


ما تبطليش
هشام عباس

ما تبطليش حب فيا
دا إنتي ادنيا ليا
وما تشليش لحظة عيونك
دولا من عليا
ما تدلعيش حد غيري
آه دي أنانية

يا أنا يا إما مافيش

على الله حد يشاركني
فيكي لو ثانية
وما تشغليش أي لحظة
بحاجات تانية
أنا عايز أكون أغلى حاجة
ليكي في الدنيا

غيرك إنتي ماليش

نار غيران وأكلة قلبي
نار وإمتي في بالي ليل ونهار
لو تشغلي عنها نهار

لو حد يشهد ما بينا
والله ما يرضى
يبقي في مكاني ومايغيرش
زي النهارده
ده ظلم ليكي لو قالوا
شبه القمر ده

دا إنتي أحلى كبير

وأهو ده اللي لخبط كياني
وخلاني أحوطلك
مش لاقي ولا كلمة توصف
مدى غلاوتك
هأفضل ملاحقك وهأفضل
طول عمري خاوتك

خليتي عقلي يطير


俺への愛をとぎらせるな 俺にとってはお前が世界
一瞬たりとも俺から視線を離すな
俺以外を渾名で呼ぶな あぁ自己中心だ
俺か、そうでなければ何もなしだ

神かけて、一秒たりとも、お前以外に興味はない
他のことには、一瞬たりともかまけるな
お前にとって、世界で最高でありたい
お前しかいないんだ

嫉妬の炎が俺の心を焼く
炎 夜も昼もお前が心にいる

他の奴らが俺達について何か言っても 神かけて十分じゃない
俺の立場にいたら同じことを言う 今日のように
お前のことを月のようだと奴らが言うのは、公平じゃない
お前は月よりずっと美しい

ああ、俺を混乱させるもの 守らせてくれ
お前の価値を表す言葉など見つからない
一生そばについている 狂わせながら

俺の理性を吹き飛ばしてくれ


 「理性を吹き飛ばしてくれ」ですか。もう既に十分飛んでると思いますけれどね。
 ちなみに、一般エジプト人の男も、こういった歌謡曲の歌詞に負けないくらいのコテコテ口説き台詞を連発してきます。
 エジプト人の男は、染色体四十六本のうち一本くらいは、口説き文句のストレージに使っているんじゃないかと思います。

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  1. ما تبطليش هشام عباس ヒシャーム・アッバース「マトゥバッタリーシュ」|2009/10/29(木) 04:45:56|
  2. エジプト留学雑記

神様が見ている喧嘩、パサパサの米、ウードとナーイ

 蟻用殺虫スプレーを撒いたら、本当に蟻がいなくなりました。ちょっと怖いです。実は死んだのはわたしの方で、蟻のいたさっきまでの世界が本当だったんじゃないか、って気持ちになります。この殺虫剤、日本でなら許可下りないんじゃないでしょうか。
 蟻・蝿・蚊以外で、東京であんまりおうちにいないひととしては、こないだヤモリがいました。アイツは友達なので放っておきます。あと、さっきゴキブリの幼虫のような、超ちっこいヤモリのような、全然別の生き物のような、見たことのない虫のひとが机の上にいたのですが、よくわからないままとりあえずティッシュで潰して殺してしまいました。全然寛容じゃないです。
 とりあえず、サソリとかムカデとかコブラとか、実害バリバリのひと以外は大きな気持ちで見守っています(注:カイロ市内にそんな恐ろしい生き物はあんまりいないと思います。念のため)。

 日本時間に合わせるため、ファジュル近くまで起きて、野暮用で電話。久々に日本の「慇懃無礼なマニュアル的交わし方」と対面する。
 国際電話でキレまくっていたら、クレーム対応みたいなひとが、向こうからかけなおしてくる。
 こういう「見た目は綺麗だけどひたすら耐え忍んでことなきを得ようとする」日本的対応と、見たまんまやる気なさそうとかキレてるとか露骨にイヤそうというエジプト的対応と、どっちが不愉快かな、と思ったら、個人的には日本的対応の方がムカつきます。
 エジプト的なムカつく対応は、もうそのまんまなので、こっちも怒って向こうも怒って、普通に喧嘩すれば済むのですが、日本的対応だと暖簾に腕押しで、ストレスばかりたまって何も解決しません。
 こっちで異様に濃い感情生活が続いてちょっと忘れていましたが、日本には日本で不可解かつ不愉快なものが沢山あったのでした。
 エジプトについて「理解できない」と思うことは色々ありますが、エジプト人が日本に行って「理解できない」ことの方がずっと多いように思います。エジプト人は、なんだかんだでストレートだし、本当の内奥は深いのでしょうが、かなりの部分まで直接にバーンと出してくれますから。
 日本はもう、何も見せてくれないし、喧嘩してくれないでしょう。
 喧嘩しないのはダメ。喧嘩しないと何も始まらないですよ。それ死体と一緒。

 喧嘩しないのが何故いけないかといえば、愛がないからです。
 ボクシングしよう!って言っているのに、猪木アリ戦みたいに寝っ転がられて全然殴り合ってくれないってことです。
 これは兵法的には正しいですよ。だって、殴り合ったら勝てないんだから。殴り合いにルールを決めたら、殴り合いの上手な人が勝ちますよ、それは。
 そんなことはわかってるんです。わかった上で、「ここはボクシングでいきましょう」と、そういうのが街の怒鳴りあいなんです。だからここで言う喧嘩、愛のある喧嘩というのは、兵法的な戦いとは違います。
 殴り合いだから、ほんとの本気でやったら殴りっこの強いのが勝つに決まってるんだけれど、それではズルいしわかりきっているから、見てる観客も「アイツはウェイトあるから」とか「口がうまいから」とか割り引いて考えるんです。強い方も、弱い相手ならわかって加減するわけです。だから本気っ子に見えて、実はスパーリングです。
 そういう、目に見えないルールを信じて、あえて兵法を捨ててボクシングにしましょう、というのは、愛がなければできないことです。愛と信頼です。そういうのが全然なくて、とにかく本気で勝たなきゃいけないなら、兵法が正しいです。血も涙もないです。それは愛じゃないです。
 寝転がらないでちゃんと殴り合っても、殴りっこ苦手な子をバンバン一方的にぶったりしないし、第一見てる人たちが許さないです、そんなの。つまんないし。そういうの全部、わかった上で、一通り怒鳴りあいましょう、というのが街の喧嘩でしょう。
 だから、「タイマン」の喧嘩に見えて、一対一プラス観客です。二者関係に見えて、実は三者関係。愛は三者いないとダメ。結婚だって神様の前で誓うでしょう。
 怒鳴りあいのない世界は、愛のない世界です。
 喧嘩のない世界は、戦争しかない世界です。
 だから喧嘩はした方がいいのよ。あんまりボコボコ殴っちゃだめよ。いや、殴るのはちょっとくらいいいけど、刺しちゃだめよ。それは死ぬから。あと、ギャラリーが「お前が悪い」って言ったら、それは絶対よ。そういう前提があって、世の中という第三者も含めた上で、喧嘩というのは成り立つのだから。

 向こうから怒った人が怒鳴ってやってきたら、基本的にはノラリクラリ交わして、今の日本だったらちょっと小突かれるくらいしておいた方が、むしろ得なんでしょう。これは兵法。愛がない。戦争と一緒よ。
 相手の土俵に乗るというのは、愛がないとできないことです。愛というのは、キレてる相手に対する愛ということではなくて、その二者を見ている絶対的な第三者に対する愛と信頼ということです。
 第三者というのは、野次馬だし、観客だし、世間だし、社会だし、究極的にはアッラーです。神様が見ていますから。
 神様を信じているなら、ルールに乗らなくちゃいけない。売られた喧嘩は買わないといけない。
 信じられるものが何もないなら、兵法と戦争しか残らない。それは愛なき世界。人間の生きる世界じゃないね。
 わたしは神様を信じているので、ちゃんと喧嘩したいし、少なくとも神様を信じている人に売られた喧嘩は、相手の土俵に乗っても付き合いたい。そこでスルーとかしたら、相手との関係じゃなくて、神様との関係が壊れるのよ。それは絶対的第三者を裏切ること。だからダメ。
 そう、少なくとも神様を信じている人に対しては、きちんと喧嘩しなければ、神様を裏切ることになる。神様が見ている前提で喧嘩しなくちゃいけない。弱いやつをボコボコに殴っていい気になるのは、神様の前でできる喧嘩じゃないね。要はちゃんと向き合って、受け止めて、こっちも神様的に正しいはず、というシバキ返しをしなきゃあかんのちゃうの、と思うわけです。
 まぁ、自分にそれができているかというと、全然自信はないのですけれど。

 日中はほとんど自室で翻訳したり自習したりして過ごす。
 アスル後くらい(4時くらい?)にまたドッキへ。用事を済ませて少し散歩。
 関係ないですが、アスルって中途半端でイイ時間ですね。別に夜明けでも南中でも日暮れでもない、単に昼下がり。アスルのアザーンはオヤツ放送ですね(ごめんなさい)。

 今日のイフタールはロズ・ビ・ガンバリー(海老チャーハン)。病み上がりで水飲んでますから、イフタールもへったくれもないのですが。

テイクアウェイのロズ・ビ・ガンバリー

 ドッキのメトロの駅からちょっと東にいった北側の店で買いました。10ポンド。贅沢したッス。
 GADより安いですが、GADよりさらに不味かったです。お腹が減っていてつい半分以上食べてしまったのが悔しいです。
 この間日本人の方もおっしゃっていましたが、こちらの米はできたては美味しいものの、ちょっと経つとパッサパサになりますね。
 まぁ、パサパサ自体は、味気ないものフリークとしては、耐えられないわけじゃないです。大衆食堂のガタガタのテーブルで、排ガスと粉塵にまみれながらパサパサの砂利交じりの米とかパクついていると、ハードボイルドな自分にちょっと酔えます。マントにくるまってAK担ぎたいです。嘘です。ほんとはひ弱です。グラタンに負けました。野良犬にも負けました。こんなんじゃ帝国主義者に勝てない。

 先生から電話があり、お父様の容態悪化で授業キャンセル。一日一人ぼっちっこになってしまいました。
 つまんないので、近所のマクハーに。マクハー・バラディではもちろんなく、かといってベラボーに高い外人系カフェでもなく、丁度良い感じのマクハーです。延々とシーシャ吸いながら教科書読んでました。
 金曜日前のせいか、ウードやナーイの演奏がありました。
 このマクハー、女性の非ヒジャーブ率が異様に高いのですが、何か理由があるのでしょうか。今ひとつこの店のポジションを把握し切れていないのですが、外人・キリスト教徒を除いても、「ムスリマでかつヒジャーブしない人」が結構混ざっている気がします。「ヒジャーブをしないムスリマ」だとしたら、多分一定の社会的もしくは思想的階層に属するはずで、そういう人たちの溜まり場なのでしょうか。



 催しものっぽくクイズがお客さんに配られていて、後で高得点者に景品が渡されていました。色々なことわざがアラビーかフィルアウニー(アラブ侵入以前のエジプト由来)かユーナーニー(ギリシャ由来)か、みたいな問題があったのですが、ことわざの内容はわかっても、どこのことわざかなんて全然わかりませんでした。というか、クイズは読めるのに彼らの会話がなかなか聞き取れないのが悲しいです。
 「高得点者発表」の時に、主催者がクイズを読み上げて回答を言いながらトークを進めていくのですが、読み上げている時はフスハー(جの発音だけはエジプト式)で、喋りになるとアーンミーヤに戻ります。こういう時に、話者の心理としてどういう切り替えがあるものなのか、気になります。
 この場合は「読み上げ」なので自然ですが、フスハーを喋りなれていない人がフスハーで「トーク」すると、なんかロボっぽいというか、途端に感情のスイッチが切れたみたいに見えることがあります。
 ちなみに、会計が前に行った時に比べてやたら高かったので、特別イベントデーだったのかもしれません。

 ものすごい今更ながらですが、vの音をカタカナ表記する時、「ヴァ」でなければ「バ」を当てますよね。一方、同じくv音がないアラビア語ではف(f音)が普通使われます。
 ということは、アラブ人の中でvはbよりはむしろfに近いということで、つまりfというのはわたしたちが思っているよりずっとvっぽい、ということです(これは英語でも同じでしょう)。
 日本で会ったレバノン人に、فの音を何度も直されたことがありますが、この時「vみたいに唇を一瞬噛むくらいの勢いが要るんや」と思い知りました。日本人がfを意識すると、最初は唇のちょっと内側あたりを擦るイメージで音を出すと思うのですが、少なくともアラビア語では、それよりもっと前の方を擦る感じが伝わりやすいようです(多分英語も一緒)。
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  1. 神様が見ている喧嘩、パサパサの米、ウードとナーイ|2009/09/11(金) 21:49:44|
  2. エジプト留学日記

帰国計画破綻、エジプトのネット事情、エジプトのストリートミュージシャン

 週の一度のお休み。エジプト航空の帰国便変更と、できたら日本大使館に行こうかなぁ、と思ってでかける。
 タハリールのエジプト航空オフィスに行くものの、「せっかくでかけからあれもこれも」と思ってバッグに詰め込んできたら、一番肝心の航空券を持ってくるのを忘れていました。どこまで抜けているんでしょうか。
 仕方なく一度部屋まで戻り、もう一度出直したところ(この時点で時間的にもう他に何もできなくなっている)、ショッキングな事実が判明。
 帰国便変更可能だと思っていたら、確かに変更可能なものの、二ヶ月の範囲内だけで、その二ヶ月はほぼ使い切っているので、実質変更不可能だったのです。
 「二ヶ月」というのは、二ヵ月後に帰ってくる便、という意味で、その帰国日を変えられるものかと思っていたのですが、大勘違いだったようです。旅慣れていないうえアホで飛行機の仕組みが未だによくわからないので、新幹線くらいのノリでテキトーに買っていました。
 追加料金を払えば変更自体は可能なものの、その金額が莫大で、新たに買った方が安いです。キャンセルして払い戻しできないか尋ねたけれど、それも無理。「じゃあこれはただの紙?」と聞いたら「そういうことですね」とのお答え。そうですか。最高ですね。あっはっはー。

 茫然自失して路上に座り、断食中なのにタバコをすって虚ろな目をしていたら、色々お世話になっている日本人様からお電話。最近の状況などを話してから、今直面している危機に触れると「じゃぁ、一度帰ったらいいんじゃない?」と、考えてもいなかった案が。
 確かに、今日本で手に入れたいものも色々あるし、一度帰って出直す、というのも一つです。話しているうちに大分冷静さを取り戻して、前向きな気持ちになってきました。

 どうするか?
 道は大きく分けて二つ。

①チケットを使って帰り、また戻ってくる
②チケットは紙飛行機にして飛ばして、帰りたい時にまた買う

 アパートを借りて仕事も決まったばかりのところなので、①今帰国するのはかなりバッドですが、すぐ戻って来られるなら良い方法です。
 ただ、この「すぐ戻ってくる」がネックで、どうせ戻るなら日本でやりたいことが沢山あるし、特に東京の部屋を何らかの形で処分できなければ、帰る意味がありません。ということは、少なくとも一二ヶ月は日本にいる必要があります。
 するとこちらの部屋はどうするか? 一ヵ月後に確実に戻ってくる、というなら、家賃を前払いしておいても良いのですが、日本人様(って、ブログ上の仮名でも考えたいですが、カイロの日本人社会は狭いので、あんまり情報出したくないです)から「そうやってお金を払っていったら、戻ってきたらもう他人が住んでいた、というケースがある」と聞かされます。うちの大家さんはすごく良い人そうで、そんな外道ではないと思うのですが、こちらで暮らしていると「十分あり得る」と頷ける話です。
 そもそもわたしの場合、一ヶ月で確実に帰ってこられるという保証もありません。期間が長くなると、部屋が心配なだけでなく、家賃がますます無駄になります。
 それに、正直言ってこちらに永住する(もしくは数年のスパンで住む)、というところまでの覚悟は決めていません。ご縁があって決まった仕事はあるものの、まったく初めての世界で、正直ずっとやりたい内容ではありません(エンジニアの仕事を続けるか、あるいは日本で何らかの形でアラビア語に関わる仕事がしたい)。何より、ダーリンとの関係が最重要です。
 それに、やっとこちらの環境にも慣れ、素敵なお部屋もゲットしたところで、カイロを離れたくありません。勉強もまだ全然だし、ここで帰国したら心が折れてしまいそうです。
 部屋に帰って考えると、やっぱり②案にして、粘れるだけ粘って年末年始くらいに帰り、その後しばらく日本で稼いでから、先のことを考える、という方が現実的な気がしてきました。切符代を稼がないと日本に帰れなくなりそうですが・・。
 もう少しじっくり考えます。

 ちなみに、エジプト航空のオフィスのそばには、来た客に「オフィスが移転した」とかテキトーなことを言ってひっかけようとする詐欺野郎がいるので、注意してください(結構有名)。今日もそれっぽいのがいたので、まだ何もひっかけられていなのに、こっちから日本語で「邪魔だカス、どけ!」とか怒鳴りつけたらキョトンとしていました。

 今日のイフタールは、サンドイッチとサラダ(単なる生野菜)とジュース。

サンドイッチとジュース

 サンドイッチ屋さんというかターンメイヤ屋さんというか惣菜屋さんというか、そういうお店は町の至るところにありますが、お引越し先をうろついた結果「まずはここ」と思った店で買ってきました。フール(豆)のサンドイッチと、ナスやら色々野菜を入れてもらったものです。
 色んな具材がアイスクリーム屋さんみたいな感じで並べてあり、「これとこれ」と指定するのがスタンダードです。名前の分からないものは指差して「ダー(これ)」と言えば大丈夫ですし、食べてみて気に入ったら、次に行った時にでも名前を尋ねると勉強になります。
 ちなみに、「これ名前なに?」学習法は、いつでもどこでもできる、というわけではありません。というのも、こういう大衆的な店は大抵威勢が良く、「チャッチャカ言ってくんないと日が暮れちまうよっ」的雰囲気に満ちているので、外国人の変な好奇心に一々付き合ってくれるとは限らないからです。街全体が築地市場だと思えば、わかりやすいです。
 わたしは、何回か同じ店で買い物して、顔が通ってきてから質問するようにしています。なぜか、最初無愛想だったおっちゃんに限って、仲良くなると親切に色々教えてくれます。
 具を指定すると、それをエーシ(ピタパン)に詰めて出してくれます。このサンドイッチ二個で1.5ポンド(約30円)ですから、下手に自炊するより安いです。
 ターンメイヤというのは豆コロッケみたいなもので、わたしが勝手に「ターンメイヤ屋」と呼んでいるのは、これがこの手の店の看板メニューだからですが、個人的にはターンメイヤそのものはあんまり好きではなく、具材が豊富でわかりやすい店を選んで使っています。他の定番としてはポテトチップスがあって、エジプト人はこれを同じくピタパンに詰めて食べたりしていますが、炭水化物と油だらけで、ちょっと食べる気がしません。
 ジュース屋さんについては前にも書きましたが、普通はその場で飲むものですが、ラマダーン中だけ昼間はビニール袋に入れて売っています。こうしてペットボトルに入れて売っている店もあります。もちろん、このペットボトルは、ミネラルウォーターのボトルの「リユース」です。素晴らしい利用法です。

 イフタール後に大家さんとその娘のタスニームがやって来る。ネットの工事のためです。
 最初は「一週間かかる」と言っていたネット工事ですが、「インターネットは超重要」「わたしは日本のギークだ。洗濯機はなくてもいいが、コンピュータがないと死ぬ」とか意味不明なことをわめき続けた結果、入居翌日には工事をしてくれました(実際洗濯機はかれこれ二ヶ月なしで問題ない)。
 業者が来るまでの間、二人とお喋りする。まだこの二人と喋り慣れていないので、フスハーを使っても、会話がかなりたどたどしいです。旦那さんはサウジで働いていることとか、日本ではいつも着物を着ているのかとか、そんな話をする(日本の風習を説明するのはいつも非常に難しい)。
 大家さんのファトマは、フスハーを喋れるものの、放っておくとあっという間にアーンミーヤに戻ってしまいます。「英語喋れる?」と聞いてくるので「喋れるよ」と答えても、二言三言英語で喋った後、すぐアーンミーヤの重力に引かれていきます。この「英語喋れるか聞いてくるのにアーンミーヤに戻る」現象は、彼女に限らず至るところで遭遇します。

 娘のタスニームは、多分小学校五、六年くらいだと思うのですが、非常に利発で礼儀正しく、フスハーも英語もとても綺麗な発音で、すっかり好きになってしまいました。元彼女の部屋は熊さんのシールがぐるっと取り囲んでいるのですが「これはدبابドゥッバーブ」と教えてくれます(熊はدبドゥッブで、パターンに沿って母音を変化させると「熊ちゃん」みたいなニュアンスになる)。
 日本語をちょっと教えると、ファトマが全然覚えられないのに、正確な発音ですぐ繰り返します。「お母さん」という言葉を教えると、母親のファトマに「お母さん」と呼びかけて笑っています。
 子供はすごいです。特にエジプトの子供は、非常に複雑で豊かな発音を持つアラビア語に加え(この時点で、フスハーとアーンミーヤという、それなりに距離のある言語をマスターしている)、英語もフランス語も身近に育ちますから、外国語の習得能力は潜在的にかなり高いと思います。彼女は英仏語を習っているらしく「勉強しているけどまだちょっとしか喋れない」と言っていましたが、その発音も流暢さも、日本の高校生の比ではありません。
 また、こちらが拙いアラビア語で説明しても、勘をきかせて「これのこと?」と察してくれます。単に言葉が達者なのではなく、頭の回転が速い感じです。今、わたしは彼女が使っていた子供部屋に住まわせてもらっていますが、彼女の方がずっと賢くて大人な気がします。
 ああいう子に相応しい教育が与えられることを、心から祈っています。わたしの払った家賃があの子の教育費の助けになるなら、とても嬉しいことです。

 定番の「なぜ結婚しないの」質問が来て、「日本ではこれくらいの歳で結婚してないのは珍しくない」とか、テキトーな返事をします(いや、もう日本でも結婚してないとおかしい歳になってしまいましたが・・)。エジプトでは結婚時に男が家やその他諸々を用意するのは当然で、お金がないと結婚できません。しかもほとんどのエジプト女性は専業主婦です。「婚約者がお金がないから?」と聞いてきたので「確かにあまりお金持ちではない」とか答えてしまいました。ダーリン、ごめんなさい。別にわたしはビンボーでもいいよ。帰ったらちゃんと働くから。ううー。

 ネット業者がやって来る。
 子供部屋のバルコニーに、ケーブルを手繰り寄せて引っ張ってくる。
 無線LANが使えるように頼んであったので「ワイヤレスか?」と尋ねると「ちがう、うちはワイヤレスはやっていない」と言います。よく見てみると、引っ張り込んでいるのはLANケーブルのようです。「これLANケーブル?」と尋ねると「そうだ」と言います。「ということは、この先にルータがあって、モデムがあるわけ?」と言うと「そうだ」との答え。
 どうやら建物単位か狭いエリア単位でルータを置いて、そこから先を一つのLANにしているらしいです。道理で安く済むわけだし、うちだけ無線LANにしてくれと言っても受け付けないわけです。エジプトは日本のように地上電話が普及しきった後でネットが広まったわけではないので、こういう方式が一般的なのかもしれません。
 幸いケーブルを引っ張り込んだのは、いつもいる子供部屋なので、月40ポンド(約800円)という価格と素早い工事に免じて、有線で手を打つことにしました。
 実際の開通は翌日朝7時とのこと。夕方までに動いていれば万々歳でしょう。

 ネット工事後、引越し後の初コーヒー(インスタント)を入れようとして、うっかり薬缶を直接持って指を火傷してしまう。
 水で冷やし続けたものの、思ったよりなかなか痛みが引かず、日本から持ってきていたロキソニンを飲む。
 うっかりというか、「この薬缶、取っ手も金属だけど熱くないのかな? うまくできていて熱が伝わらないのかな?」と思って持ってみたら、普通に熱かった、という展開です。わたしの行動パターンがよく表れた事件です。子供の頃、ピンセットをコンセントに突っ込みました。日本で運転していて、左折時に標識に横腹を擦りかけて止まり、「これ、このまま突っ切ったらどうなるのかな?」と思ってアクセルを踏み込んで標識一本と左ドアすべてを破壊したのもわたしです。
 ちなみにコーヒーは超不味かったです(トルココーヒーは美味しいけれど、それ以外の普通のコーヒーは大抵インスタントで、ちゃんと不味い)。

 痛みが引いたころに、通りからお祭りのような音楽が聞こえてくる。
 エジプト人は演歌のようなコテコテポップスが大好きですが、路上で音楽が演奏されているのは見たことがありません。一応、イスラーム的には歌舞楽曲の類はよろしくないようだし、そこら中に警官が立っている国なので、ストリートミュージシャンというのは難しいのかもしれません。
 すごく楽しい音楽で、鏡の前でウキウキ踊りだしてしまいます。踊っていると果てしなくハイになり、部屋から飛びして「どこや!」と音の主を探しました。
 チンドン屋のような感じで、タイコとトランペットと歌い手が練り歩いています。陽気なエジプト人のことだから、日本の盆踊りみたいに地域住民が踊りまくっているのを期待したのですが、意外にも子供がはしゃいでいるだけです。わたしが踊ってみせると、子供にはウケるものの、やっぱりはしたない行為のようです。ちょっとションボリです。歌い手のおっちゃんに1ポンドだけ渡して帰りました。



 外に出たついでに、近所を散歩する。もうほんと、エジプトに来てやっていることと言ったら、勉強と散歩だけです。エジプトでの散歩は、色々な意味で日本の百倍過酷ですが、もう適応しました。どんな障害があっても散歩する!
 この近所はトゥクトゥク(三輪タクシー)が多く、トゥクトゥクはマイクロバス(ワゴンバンを使った乗り合いタクシー)より更にド派手率が高く、田舎の暴走族並に電飾とデコレーションだらけの車体が沢山あります。ネオン電飾用にバッテリ換装しているようなヤンキー魂溢れるトゥクトゥクを写真に撮ろうとするのですが、なかなかうまくいきません。

 近所にある児童遊園地に寄る。入場料50ピアストル(約10円)。
 この遊園地は、昼間に通ると廃墟のようなのですが、夜は夢の世界に変貌しています。ここに限らず、カイロでは「昼間は死んでいるけれど夜は天国」な場所が非常に多いです。ラマダーン中は特にそうです。
 遊具を写真に撮ったりしていると、子供たちが集まってきて「写真撮って撮って」とはしゃぎます。お母さんらしき人物をちらっと見ると、とがめる様子もないので、写真を撮ります。
 子供の写真を撮る時は、一応注意が必要です。親や兄弟が嫌がることがあるのと、撮り出すと子供がどんどんハイになって、調子に乗りすぎて止まらなくなることがあるからです。
 この時も、撮っても撮っても「ターニヤ、ターニヤ(もう一回)」と言われて、キリがありません。しかも、撮るたびに「俺が一番前や!」みたいに喧嘩になって、突き飛ばすは蹴りを入れるわ、本気パンチぶち込むわ、大騒ぎです。「殴ったらあかん、友達殴る子は撮らんで!」と言っても、大人しくなるのは一瞬だけです。一人の子は散々弾かれて、ついにプイ!とスネて帰ってしまいました。「ほら見ぃ、可哀想やないか!」と言うと、苦笑いしているのですが、絶対反省していません。
 エジプト人は物理的にも人と人の標準距離が近く、文化的な身体接触が多いですが(ハグとかチュッチュとか)、子供同士だと冗談でもかなり派手に蹴ったり殴ったりしていて、顔に傷の多い子が多いのも頷けます。ちなみに、この時見た一人の子のパンチは、子供のじゃれあいなのに「殴る」感じではなく「突く」フォームがちゃんとできていて、良いボクサーになりそうでした。
 子供がふざけて「ワン・パウンド(1ポンドくれ)」とか言ってきたので、「撮ってって言うから撮ってやったんだ。わたしにギニーくれ。マネーマネー!」と言って笑いました。

夜の児童公園
夜の児童公園 posted by (C)ほじょこ

児童公園の子供たち
児童公園の子供たち posted by (C)ほじょこ

 帰りがけに寄ったスーパーで、うっかり買い物の一部をレジに忘れて帰ってしまう。
 この一日だけで、どんだけドジやねん!と我ながら呆れます。この抜け加減で、もうすぐ二ヶ月もカイロで生存できているのが不思議です。もしかしてもう死んでいるのでしょうか。
 気づいてから「絶対無駄やろな」と思いつつ店に戻ってみると、ちゃんと「忘れ物リスト」で管理されていて、商品を取り戻すことができ感動しました。受け取りサインをアラビア語で書いたら、店員さんが「クワイス!(good)」と親指を立ててくれて楽しかったです。

 一件、非常にきな臭い事件があったのですが、まだ状況が見通せていないので割愛。学校を変えるかもしれません。それにしても、事件やトラブルが何もない日がほとんどないです(笑)。
 働くのも経験になるし、そもそももうお金がないので働くしかないのですが、勉強の方が大事だし、悩ましいところです。
 わたしもエジプト人を見習って、お金持ちの日本人でも騙して巻き上げようかしら。乞食もいいなぁ。

 そうそう、日本の女子友達でほんとにカイロまで来そうなバカさ加減を見込めるS子ちゃんとRちん、一部屋空いているからルームシェアしませんか。飛行機の切符買えたら、後はなんとかなるよ。安宿より安くシャンデリアのあるお部屋を提供します。来る時は物資輸送を頼むかもしれないので、先にメールしてね。ダブルベッドでびよんびよん跳ねて遊びましょう。
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  1. 帰国計画破綻、エジプトのネット事情、エジプトのストリートミュージシャン|2009/09/07(月) 06:59:29|
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