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エジプトの国内遺跡取引を巡る議会の攻防

エジプトの国内遺跡取引を巡る議会の攻防
ファールーク・フスニーとハワース、遺跡取引法で野党と無所属議員に協力を求める

 文化相ファールーク・フスニーと遺跡最高評議会議長ザーヒー・ハワースは、野党と無所属の下院議員に、遺跡の国内取引を認める法案通過を阻止するよう、協力を求めた。ハワースは、昨日の下院立法委員会会議にて、この法案が採択された場合に、今後二年間にエジプトが見舞われるであろう惨事を語り、遺跡調査において非合法な発掘が広まるだろう、と警告した。
 ハワースの語ったところでは、下院立法委員会が合意した遺跡保護法第八条の条文では、遺跡所有者は、2010年三月初日から二年間の間に遺跡最高評議会に記録のための届け出をすれば良いことになっている。
 エジプトが遺跡発掘「ブーム」に見舞われ、多くの遺跡が盗掘されないように、二年間という期間に反対し、これを六ヶ月とするよう、ハワースは求めた。
 スルール氏は、予算委員会議長アフマド・イッズに、アラビア語に翻訳されたイタリアの遺跡保護法の条文を送られたが、それは責任者の許可を得た後の特殊な遺跡の扱い方を制限する、あるいは単に届け出させるだけのものだった、と語った。
 スルールは、国民党議員に対し国民党議員ムハンマド・ディウィーダールに、遺跡の種類を限定するための遺跡最高評議会議長を長とする高等委員会を組織するよう提案するのを拒否した。スルールは議員たちにこう語った。「これは侮辱的なことだ。我々が遺跡保護をわかっていないと言っているんだ。委員会が何だ、酷い話だ。エジプト議会の不名誉とならないためにも、これ以上立法を遅らせるのはお断りだ」。
 ザクリヤー・アズミー氏は、エジプトにおける遺跡の定義は1912年から定められている、と延べ、スルールに同意した。「遺跡とは、エジプトの地にあり、歴史的価値のあるものだ」。文化相ファールーク・フスニーとザーヒー・ハワースは、遺跡最高評議会に戻り、野党および無所属の委員に、移動可能な遺跡の取引を認めるどんな条文にも賛成しないよう、また動かせない遺跡の処分や売却を制限するよう、協力を求めた。
 ザクリヤー・アズミー氏はこう語った。「遺跡取引の門戸が開かれれば、不名誉も晴らされる」。スルールは、法案は来週中には最終的に採択される、と述べた。
 本紙は、国民党幹事長アフマド・イッズが、遺跡の国内取引を認めさせるべく文化省に提出した検討書を単独で報じていた。これが大臣と遺跡最高評議会議長が拒否したものだ。検討書が通過した場合、あるいは法が改正された場合、二人は辞職する、と強弁している。

 法案に賛成の議員が「我々が遺跡保護をわかっていないとでも言うのか」という内容の発言をしていますが、その通り、わかっていないんじゃないんですかね(笑)。
 一部の識者以外、特に観光産業で働くエジプト人は、手っとり早く「父祖の宝」を換金することしか考えていないでしょうし(別にエジプト人に限った話ではない)、制限を緩めれば文化保存的にはマイナスではないかと思います。
 でも個人的には、ガンガン商売道具にしたら良いと思っています。結果的にエジプト経済が自分で自分の首を締めることになるなら困りますが、そうでないなら、遺跡だのミイラだのは一般エジプト人にとってそれ自体としての価値など皆無ですし、フィルアウニー(イスラーム以前)なものなら、本来ムスリムにとってはマイナス価値すらついても良いものです(そんな極端な考え方をする人は少数派ですが)。
 遺跡の価値なんて、所詮学者と遺跡マニアだけのものなのだから、庶民の生活レベルが多少でもマシになるなら、売るなり焼くなり好きにしたらいいでしょう。
 さらに極私的に極端なことを言えば、墓を重んじることが既に反イスラームです。エジプトにおける墓の伝統は、アラブ侵入後に形成されたらしいので、イスラーム的というより「エジプト的」、フィルアウニーまたはコプト的なるものとの融合の結果なのでしょうね(念の為ですが、普通のエジプト人はこういう過激なことは考えないと思います。わたしがなんちゃって原理主義者なだけですw)。
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エジプト  遺跡  法律  観光  新聞 

テーマ:エジプト - ジャンル:海外情報

  1. エジプトの国内遺跡取引を巡る議会の攻防|2010/01/27(水) 17:53:01|
  2. 新聞・メディア

ルクソールのマリーナ建設

ルクソール投資
ルクソール投資 posted by (C)ほじょこ

ルクソールの「マリーナ」建設で政府が世界的競争入札を募る 開発省が計画に参加

 数週間の間にに、ルクソールの観光用の港「マリーナ」建設のために、政府は、国際開発事務所前で、世界的な競争入札を行う。開発には、ルクソール-アスワーン間で運行される180にのぼる動くホテルの船舶サービスのために20億ポンドがかかる。これは、開発省に属する「エジプト財政開発」金庫が融資計画参加に合意した際に明らかにされたもので、先の十一月の設立後、同金庫の最初の活動となる。
 開発省責任者によると、開発省に属する同金庫の計画への出資比率は10%を下回ることはなく、来年中に一万の新たな雇用機会が創出されることが決まっている。
 一方、同金庫を運営する親会社の保険会社社長ムハンマド・アブドゥッラーは、ルクソールのマリーナ計画について、上エジプトにおける最大の成長・発展計画の一つで、同金庫の参加により、この地域に一層の雇用機会が増強されることを期待している、と語った。
 また、インフラ計画が同金庫の最重要の活動となり、これを、市場の変動に左右されず、長期的な収益の保障された分野と考えている、と示唆した。
 エジプト財政開発金庫の資本は10億ポンドにのぼり、親会社の保険会社の出資比率は30%近くで、残りの株は、観光映画会社、海運会社、公営建設会社など、多くの政府系親会社に所有される。
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エジプト  ルクソール  開発  観光  経済  新聞 

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  1. ルクソールのマリーナ建設|2009/12/30(水) 01:41:32|
  2. エジプト留学日記

ルクソールで撮影禁止区域が広がる

撮影制限
撮影制限 posted by (C)ほじょこ


撮影禁止を理由に、観光客が法的訴訟と広報キャンペーンで政府を攻撃

 観光高等議会書記長ザーヒー・ヒワース博士は、ワーディ・ムルークおよびルクソール西部のムルークのニ地域において、私用カメラ、デジタルカメラ、ビデオの持ち込みを禁止した。墳墓の外での撮影は許可されず、観光バスにカメラを置いていかなければならない。このことが、大勢の観光客とガイド、観光旅行代理店連絡会、観光地で働く人々の怒りと憤慨を買っている。彼らは禁止の理由について問いただし、多くの観光客が、この決定を知ってからワーディ・ムルークへの立ち入りを拒否し、法的訴訟を起こすことで政府を攻撃し、帰国後にウェブサイトでこの件を広めている。
 ルクソールの観光ガイド長アブー・エル=マギド・アブー・エル=ワファーはこう語る。「墳墓の中での撮影禁止については、彫像の保護のためということで、観光高等委員会の決定に同意するが、外での撮影禁止には何の正当性もないし、観光客を馬鹿にしている」。
 この決定は、ルクソール観光客減少につながるだろう、と言う。ハーリド・エル=ムナーワー観光旅行代理店連絡会運営議長は、ザーヒー・ヒワース博士に決定の再考を求め、この決定は、山々や墳墓の前で撮影したい観光客の願いを禁じるものになる、と示唆する。
 西部ルクソール遺跡主任のムスタファー・ワジーリーは、決定は必要なものであり、彩色と墳墓の保護のために墳墓内部の撮影を禁止しする観光高等委員会の指導を守らない観光客が増えているためだ、としている。
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エジプト  アラビア語  ルクソール  観光  新聞 

テーマ:エジプト - ジャンル:海外情報

  1. ルクソールで撮影禁止区域が広がる|2009/11/18(水) 05:06:58|
  2. 新聞・メディア

イスカンダリーヤ(アレキサンドリア)へ

 二週間前によくわからない理由で頓挫したアレキサンドリア(イスカンダリーヤ)行き。「約束はすべて信用できない」ということで、一人で行ってきました。いやまぁ、単に一人で行動するのが一番楽で好きなだけですが。

 朝7時の電車でラムスィースを出発。
 この時、鉄道の職員らしき男性がわたしの切符を見て、頼みもしないのに「こっちだ」と案内してくれ、一方的にバクシーシを要求してきたのですが、もちろん払いませんでした。
 席についてみると、既に座っている人がいます。「おかしいな」と思っていると、丁度職員が通りかかったので声をかけます。先客とわたしの切符をマジマジと眺めますが、ことごとく記述が一緒です。先客は知識人っぽい快活な男性だったので、「一緒に座る?」とか冗談を言いながら、よくよく切符を見てみると、数字の「4」(わたしの切符はインド数字ではなくアラビア数字=算用数字で印刷されていた)がかすれて「1」に見えていた、というオチでした。間違った車両に案内したさっきのオッサンにチップを払わないで、本当に良かったです。
 二等の35ポンドの席でしたが、十分快適。冷房が効き過ぎているので、苦手な人は羽織るものを用意した方が良いです。
 しばらく走ると車窓に田園風景が広がり、幸せ一杯な気持ちになります。「ハトの塔」(ハトを飼育する塔のような小屋)もいくつか見られました。
 通過した街で、ジャーミゥがすごくカッコイイところがありました。多分ダマンフールدمنهورだと思います。

 3時間弱ほどで念願のアレキサンドリア到着。
 駅を降りた第一印象は「涼しい」そして「綺麗!」。話には聞いていたものの、アレキサンドリアはカイロと違って、道がすごく綺麗です。日本のような雰囲気とは全然違いますし、それなりにボコボコのところや路上駐車の酷いところはありますが、ヨーロッパの街にひけを取らない情緒があります。これだけでアレキサンドリアが大好きになりました。
 この日一日行動した後でも、素晴らしい場所、という印象は変わりません。エジプトに来られた方は、絶対一日か二日はアレキサンドリアに使うべきです。あと、タクシーの柄がカイロと違って、ちょっと面白かったです。

DSCN4818
アレキサンドリア マスル駅 posted by (C)ほじょこ

DSCN4823
アレキサンドリアの通り posted by (C)ほじょこ

 特に「ここ」というお目当てがあるわけでもなかったので、とりあえずマスル駅近くのローマ円形劇場へ歩きます。ラマダーンの飾りが素敵です。

アレキサンドリアのラマダーン飾り
アレキサンドリアのラマダーン飾り posted by (C)ほじょこ

 ローマ円形劇場は入場料15ポンドみたいですが、セコイので中には入りませんでした。

DSCN4821
アレキサンドリア ローマ円形劇場 posted by (C)ほじょこ

 アレキサンドリア名物トラム。「ヨーロッパみたいで可愛い♪」イメージですが、以前にネット上で知り合ったアレキサンドリア人によると「すげー遅くてしょっちゅう事故してて、極力乗りたくない」そうです(後で実際に乗りました)。

アレキサンドリア トラムのある風景
アレキサンドリア トラムのある風景 posted by (C)ほじょこ

 最大の目的は「散歩」なので、そのままブラブラ歩いてアレキサンドリア国立博物館(イル・マトハフ・イスカンダリーヤ・アウミー)を目指します。マスル駅からだと1キロくらいだと思います。
 外人非学生だけ30ポンド(エジプト人タダ)のところに100ポンド札を出したら「小銭がない」と断られます。よくあることですが、受付の女の態度が気に食わなかった上、あんまり博物館の類に興味がない、というかカイロに一ヶ月以上いて考古学博物館にも行っていないくらいなので、ここも入りませんでした! 我ながらひどい。

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アレキサンドリア国立博物館 posted by (C)ほじょこ

 また歩いて超有名なアレキサンドリア図書館(マクタバ・イル・イスカンダリーヤ)へ。この建物は、本当にカッコイイです。遺跡系にそれほど興味がなく、現代建築が好きな人は、絶対見てみるべきです。貧富の差を差し置いてこんなところにお金を使っていいのか、とツッコミたくなるくらいの、お金のかけ方です。

アレキサンドリア図書館
アレキサンドリア図書館 posted by (C)ほじょこ

 図書館の前は海。海、海です! 考えてみると、地中海を見たのは生まれて初めてでした。

アレキサンドリア 図書館前の海
アレキサンドリア 図書館前の海 posted by (C)ほじょこ

 チケット売り場は例によってカオスで、機械が壊れたとかいって最初に並んでいた列から別の列に移された上、「横入りするな」とか「こっちが前から並んでたんだ」とかもめまくっていたのですが、何故か片言の日本語を話す子連れの若い女性が助けてくれて、「この人が先に並んでた」と守ってくれました。何故日本語が話せるのかわかりませんが、ありがとうございます。明らかにキリスト教徒の美人さんでした。
 ちなみに、わたしの前に並んでいた女が「わたしは断食してるんだから」とかわめいていたのですが、断食くらいわたしでもしているし、そんなもんみんな好きで勝手にやってるんだから、何でそれで優先されるのかサッパリわかりません。

 バッグを預け(カメラは持ち込めます)、やっと中へ。
 ここは凄いです! 観光名所に今ひとつ愛のないワタクシですが、ブックフェチにはたまらないおとぎの世界です。開架の図書はちょっとお粗末なのですが、本に囲まれる幸せをこれほどうまく表現した場所もあまりないでしょう。

アレキサンドリア図書館 内部
アレキサンドリア図書館 内部 posted by (C)ほじょこ

アレキサンドリア図書館 書架
アレキサンドリア図書館 書架 posted by (C)ほじょこ

 図書館を出て、カーイトゥベーイの要塞(アルアト・カーイトゥベーイ)へ。一番暑い時間に3キロくらいの距離ですが、歩きたいので歩きます。
 大した距離じゃないのに途中でフラフラしてきて、今までの経験で「これはヤバいな」と思い、マクハーでアシール・ライムーン(レモンジュース)砂糖抜きを飲む。断食が破れてしまいました。旅行中は断食しないでいいはずだし、勘弁してもらいましょう。というか、それを行ったらカイロだって滞在中なだけだから、どの辺から「旅行」なのか気になります。
 この日の日中はこのアシールだけでしたが、普通のムスリムはちょっとでも飲食してしまうと「もう断食無効だから」とガンガン食べ始めます。「できるだけのことはする」という発想はないようです。

 お散歩続行すると、ガーマ・アブル・アッバースを通りがかる。

ガーマ・アブル・アッバース
ガーマ・アブル・アッバース posted by (C)ほじょこ

 これがかなりかっこいジャーミゥで、「すごーい」とか声に出して写真を撮りまくっていたら「中に入ったらいい」と案内してくれます。非ムスリム扱いでバクシーシ必須ですが、女子部屋の方に入れてもらいました(ジャーミゥやマスジドは、必ず男女別になっていて、普通は横の勝手口みたいなところが女子入り口になっている)。
 礼拝している人、クルアーンを読んでいる人、単に寝てる人、色々です。ジャーミゥやマスジドのこの雰囲気は、もっと日本で知られて良いと思います。ほんと、礼拝している人がいる横で普通に寝てますから。そういうの、全然アリですから、堅苦いもんじゃないし、他人のことにとやかく言うものじゃないです。
 お母さんが礼拝している横で外人(わたし)を珍しがる子供がはしゃぎまくっていて、「ほら、礼拝しているのに邪魔したらあかんやん」とツッコんでいました。
 涼しくて気持ちいいので、わたしもムスハフを出してブツブツ読んでみます。他の人みたいにスムーズには読めません。幼児レベルです。そんなことをしているうちに、昨夜ほとんど寝ていなかったせいか、ついわたしも居眠りしてしまいました。

 居眠りで体力回復し、トコトコ歩いてカーイトゥベーイの要塞に到着。

カーイトゥベーイの要塞
カーイトゥベーイの要塞 posted by (C)ほじょこ

 ここもすごい!ってそればっかり書いていますが、この要塞のかっちょ良さは、遠くから見てもすぐわかります。むしろ、遠景の方が浮き立って輝いています(岬の突端なのですぐわかる)。世界七不思議のファロス灯台跡に15世紀にマムルーク朝のスルターンが建設した要塞です。
 まったく日差しを遮るものがなく、ものすごい紫外線ダメージですが、要塞の中に入るとひんやり涼しいです。
 これもイスラーム文明の遺産の一つですが、当たり前ですがとても地中海文明的な印象です。イスラームというとアラビア半島の砂漠のイメージが強いですが、そもそもイスラームは街の商人社会で生まれたものだし、最盛期はイベリア半島までイスラーム圏内だったわけで、現在の世界最大のムスリム国はインドネシアです。イスラーム、けっこう海。

 カーイトゥベーイの要塞を出たところで、結構くたびれていたし「どうしたものかなぁ」とぼんやりします。タクシーが次々声をかけてきますが、乗る気はゼロです。ポンペイの柱を見に行こうか迷っていたら、マイクロバスが来たので「どこ行き?」と聞いてみました。
 威勢良く地名を答えてくれますが、そんなこと言われても、そもそもアレキサンドリアの地名を全然知りません。面倒くさいのでとりあえず乗ってみると(常に行き当たりばったり)、ものすごい勢いで湾岸を飛ばしていきます。
 この時点で目的地という考え方は捨てて、1ポンド25ピアストル(約25円)で湾岸ドライブを楽しむ、ということに切り替えました。途中でどんどん乗客が入れ替わり、あれよあれよという間に、かなり遠くまで連れていかれてしまいます。海沿いに走っているのがせめてもの救いですが、不安になってきたので、女の子が一人降りた時に一緒に降りました。
 どこだかさっぱりわからなかったのですが、テキトーに歩いていたらトラムの線路があります。近くの駅はラムスィース(ラムスィースという駅は複数あるのですが、細かいところは忘れました)というところで、とりあえずトラムに乗ってラムル駅(海沿いの観光拠点)まで戻ることにしました。
 トラムはなかなか来ないし、マグリブが近く帰宅ラッシュだったこともあり、噂以上の遅さです。でも、女性専用車両でうまく座ることができたので、車窓の風景を眺めながらトロトロ走行を楽しみました。25ピアストル(約5円)でした。

 ラムル駅に着いた時にはイフタールも近かったので、「地球の歩き方」で見た(素人)マタァム・イッサマク・シャアバーンという店に行ってみることにします。場所がわかりにくく大衆価格、という記述だったのですが、予想通り地元民中心のお店です。

マタァム・イッサマク・シャアバーン
マタァム・イッサマク・シャアバーン posted by (C)ほじょこ

 ラマダーン中のせいか、路上に並べられたすべてのテーブルにサラダとタヒーナがもう置いてあります。どういうシステムかわからずオロオロしていたのですが、魚を選んで調理法を指定し待つ、という仕組みでした。この注文がかなりテキパキやらないと怒られる雰囲気、というか怒られたので(笑)、高い寿司屋に入る勢いで気合を入れていきましょう。イフタール前の大忙し状態だったので、特にテンパっていました。
 なんだかよくわかんない魚を「これマシュウィーにして」と頼んで、マグリブを待ちます。わたし以外は全員地元民(少なくともエジプト人)で、外人でしかも女一人、というのはかなり変な客です。満席状態なので、隅っこの方にちっこいテーブルを出されて「ここに座れ」と指定されます。なぜかわたしのところにはエーシ(パン)がなかったのですが、別になくてもいいので文句言いませんでした。
 食べ物を狙う猫と蝿を払いながら、日暮れを待ちます。ちなみに、猫はどこにいっても沢山いるのですが、エジプト人は蝿と同じくらいの勢いで猫を追い払います。子供が棒で殴っているのもよく見ます。
 ついにアザーン。アザーンに続いてファーティハが読まれ、さらにイフラースなどいくつかのスーラが読まれるのですが、みんなアザーンが終わった時点で食べ始めています。
 わたしは食事前にファーティハを読む習慣がある(個人的な習慣で、別にイスラーム的ではない)ので、なんとなく一緒に読んでいたのですが、みんなアザーン後のドゥアーもしないで速攻食べています。これくらいでいいと思います。
 隣の席の子供一人が、アザーンやファーティハを真似して大きな声で叫んでいたのが楽しかったです。アイツは仲間です(精神年齢的に)。

 どーんとデッカイお魚を平らげ、35ポンド(約700円)。GAD(あちこちにある庶民系マタァム兼ファストフード)なんかより安いです。ロズ(ご飯)を頼んだはずが最後まで出てこなかったので、もしかするとその値段も含まれているのかもしれませんが、どの道もう入りませんでした。
 伝票を見たのですが、解読不能です。アラビア語がどうとかいう問題ではなく、この手の店の伝票は日本語でも読めないことが多いです。
 ともあれ、このお店はかなりお勧め! お洒落な雰囲気で食事したい方には向きませんが、猫と蝿と戦いながら路上でがっつり食べたい、という方は絶対満足です。当たり前ですが、洒落たレストランではエジプトだからってこんな値段では食事できません。

 トラムの走っているイッ・サッイド・イル・アッワル通りを歩いていると、また交通事故の瞬間に遭遇。路面電車の線路上で三重玉突き衝突でした。運転の無秩序ぶりは「カイロよりは少しマシ」程度です。

夜のアレキサンドリア
夜のアレキサンドリア posted by (C)ほじょこ

 列車の時間まで少し時間があったので、イフタール後のお祭りムードの街を歩く。
 服を見て何件か回っていて、一つのお店で安いワンピを買ってしまう。このお店の女の子が感じが良く、きゃぁきゃぁ構ってくれたので楽しかったです。店員さん同士でヒジャーブの下の髪の毛をひっぱったりして、女子中学生ノリです。
 ここに限らず、エジプトのお店は大体やたら店員さんが多いです。それだけ人件費が安く、人間だけはいくらでもいる、ということでしょう。前に入ったマタァムでは、「お手洗いの前でトイレットペーパーを切って渡す」係の少年がいました(中においておくと使われすぎるからか)。
夜のアレキサンドリア2
夜のアレキサンドリア2 posted by (C)ほじょこ

 21時の電車でカイロへ戻る。

 一日しか滞在しませんでしたが、アレキサンドリアは本当に良いところです。
 まず、最初に書いたように、カイロよりずっと街が綺麗。「ゴミが落ちていない」と言ったら嘘になりますが、カイロのようなあちこちで腐敗物が堆積しているようなことはないし、道路の舗装も綺麗です。
 交通マナーは、日本とは到底比べられませんが、カイロよりはマシだと思います。クラクションの鳴らし方も、カイロよりは大人しいです。
 そして何より、シーニー兄ちゃんやナンパが圧倒的に少ないです。「外人慣れ」ということでは、カイロだって同じだと思うので、何に起因するのかよくわかりませんが、わたしの経験した範囲で、アレキサンドリアの人々はカイロよりはグッと品が良いです。
 特に最後に入った服屋さんは、外人相手の商売ではないせいか、素朴に「珍しい客」を楽しんでくれていたようで、オモチャにされすぎることもなく、好印象でした。
 ちなみに、このお店に入る前に、別の服屋さんでさんざん迷って買わなかったのですが、ここのオジサンもすごく礼儀正しくて素敵でした。
 欠点としては、みんなデフォルト英語で話しかけてくることでしょうか。
 カイロもアレキサンドリアも観光都市で、絶対的な「外人数」ではカイロの方が絶対多いでしょうが、街の規模に対し観光の占める割合はアレキサンドリアの方が上、ということなのかもしれません。マリンスポーツの楽しむ場所でもあるので、白人たちの奔放さに慣れていて、東洋人ごとき今更なんとも思わないのかもしれません。
 とにかくアレキサンドリア素晴らしいです! 魚もおいしくて夢の世界! 住みたいです!

アレキサンドリア ムスハフを読む人
アレキサンドリア ムスハフを読む人 posted by (C)ほじょこ
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テーマ:エジプト - ジャンル:海外情報

  1. イスカンダリーヤ(アレキサンドリア)へ|2009/08/30(日) 21:15:44|
  2. アレキサンドリアの旅

ヘルワーンの日本庭園と東京庭園

 朝起きて、発作的に朝食も食べずにヘルワーンへ。
 ヘルワーンは二本開通しているメトロ(メトロといっても、市中心以外は地上を走っている)のうち、一つの路線の終点駅。一番南です。
 ここに変な日本庭園がある、と『地球の歩き方』にネタ的に紹介されていたので、気まぐれで行ってきました。メトロはどこまで乗っても1ポンド(約20円)なので、激安で小旅行気分を味わえます。
 終点に近づくに連れて人の数がどんどん減って、ヘルワーン近くでは、車両にはわたしと六人ずれの家族だけに。終点直前で、この家族のうち一番小さい子供が電車の揺れで思い切りコケて頭から出血して、お母さんが怒鳴り散らすは、そばにいたおねえちゃんがおびえるわ、妊娠しているらしい一番上のお姉さんがカリカリするわ、大騒ぎしていました。

 郊外ということで、荒んだ場所をイメージしていたのですが、ヘルワーンは綺麗で住み易そうな街でした。カイロやギザほどの喧騒もないし、ニュータウンらしく道路も碁盤の目状でわかりやすいし、割と綺麗です(エジプト基準で)。
 日本庭園(ハディーカティルヤーバーン)は駅から500メートルくらいの近所。『地球の歩き方』によると、昭和天皇が皇太子時代にロンドンからの帰路立ち寄った記念に造られたそうで、日本庭園と言ってもイタリア人と中国人が作ったので、「日本人が見ると中国風」とあります。
 確かに、およそ「日本庭園」ではないのですが、中国風と言ったら、今度は中国人に怒られそうです。インドっぽくもあり、エジプト人とイタリア人と中国人が、なんとなく「日本ってこんな感じやろ」とテキトーに作ったパチくささに溢れています。
 超怪しいエジプシャン・アジアをご堪能ください。

象

仏像

沢山の仏像

たくさんの仏像の背中

塔

塔とくつろぐ人

 ラマダーン直前の金曜日のせいか、アザーンの時間でもないのにそこら中のジャーミゥからクルアーンや説教が大音量で流されていて、それが変な仏像、昼寝するエジプト人と野良犬とミックスされ、異次元空間を作り上げていました。
 普通の観光客は絶対行かないし、行かない方がいいと思いますが(笑)、モノ好きな方は、暇で暇でしょうがない時に立ち寄ってみてもいいかもしれません。

 もう一つの「東京庭園」は、駅の南の方の10月6日公園の中にあります。
 大した距離ではないのですが、丁度一番暑い時間帯で、さらにこの10月6日公園が結構大きくて東京庭園の場所がわからずウロウロしてしまい、例によって熱射病状態でヘロヘロでした。
 こちらの東京庭園は一応それっぽい形になっていますが、規模は大きくなく、逆に普通で面白くありません。

東京庭園1

東京庭園2

 グッタリしていたら、おっちゃんが話しかけてきます。
 「オートビス(バス)で送ってやる」「日本人と働いている」みたいに言っているのですが、相変わらずヘボヘボのアーンミーヤ力に加えて朦朧としていたので、よく聞き取れません。どうせぼったくりタクシーか何かだろうと思って「歩くからいらん」と言い続けていたのですが、おっちゃんが「暑いから大変だ、金はいらん」と引きません。
 半信半疑でついていったら、庭園内に綺麗な車があって、本当に駅まで無料で送ってくれました。エジプトに来て初めてエアコンのついた車に乗りました。
 考えてみると、10月6日公園は有料公園で、中で働いている人間以外が車で入ることは不可能です。そして「日本人と働いている」というのは、東京庭園の管理をしている(本当に日本人スタッフもいるらしい)という意味だったようで、おっちゃんはいい人だったのでした。疑ってごめんね。携帯の番号はしつこく聞かれたけど・・。
 そう言えば、おっちゃんが携帯電話のことを「トランク」とか呼んでいたのですが、そういう言い方もあるのでしょうか。あれは「モーバイル」とか「ティリフーン」とか「ハーティフ」とか「ジャウワール」とか色んな名前で呼ばれていますが、また新しい呼び方に出会いました(先生に尋ねたところ、トランクというのは国際通話のことで、電話の呼び名ではない、と言っていました)。

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10月6日公園の観覧車 posted by (C)ほじょこ
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  1. ヘルワーンの日本庭園と東京庭園|2009/08/22(土) 05:03:09|
  2. エジプト留学日記

アレキサンドリアに行けず、炎天下を縦走して市内でラクダ発見

 週に一度のお休み。
 エジプト人三人(二人は知り合い、一人は初対面)とアレキサンドリアに行く予定だったのですが、トラブルで行けないことに。
 朝の二時、というか前日の深夜二時に寝ないでラムセス駅での待ち合わせに行ったのですが、警官に呼び止められます。夜の電車は外国人が乗れないようなのです。最初友人が「エジプト人と外国人は一緒に乗れないらしい」と言っていたのですが、これはわたしに気を使って遠まわしに言っていただけで、要するに彼らの乗ろうとしていた未明出発の三等列車は、治安上の問題で外国人が乗車できないことになっているらしいです。
 治安上の理由というのが、わたしにテロリスト疑惑がかかっているということなのか、危険なので外国人の安全を保障できないということなのか、よくわかりませんが、とにかく電車に乗れませんでした。
 三人に悪いので、諦めて一人でションボリ宿に帰ってきました。まぁ、なんとなくうまくいかない予感はあったのですが・・。

 昼ごろまでふて寝して、とりあえず歩くことに。
 お休みと言ってもひたすら炎天下を行軍しているだけですが、よく考えると日本でも休日と言えば長距離散歩が定番だったので、行く先々で色んな人とお話できるだけ、カイロでの散歩の方がマシかもしれません。面倒や危険もグッと多いですが・・。
 ガーマ・イッサイイダ・ゼーナブあたりを目指していたのですが、ここまで4キロ程度の距離なのに、猛烈な日差しが応えて既にフラフラに。ジュース屋さんでマンゴージュースを飲んで体力を回復を図る。
 この近くで、ラクダを見ました。砂漠に行けばラクダは珍しくありませんが、カイロ市内ではロバや馬ははいて捨てるほどいても、ラクダはまず見かけません。木に顎の下をこすりつけて、気持ちよさそうにしていました。

DSCN4647
DSCN4647 posted by (C)ほじょこ

 疲れていると、シーニー兄ちゃんとかバクシーシの子供とかがキツいです。イライラしているところに、ヒューヒュー言いながらこっちの顔を覗き込むようにしてきた若者がいたので、思わず力で振り払ってしまいました(マジ突きとかではない)。

 たかってくる人がしんどくなり、敢えて人のいない炎天下の道を進むも、体力的に厳しすぎて、小さな影を見つけて休む。この時、向かいの病院(小児ガン病院)から、女性二人が声をかけてくる。
 「何してるの」「どこから来たの」等の定番会話だけでしたが、女が声をかけてくるのは男の100分の1もないので、貴重な会話を楽しみました。考えてみると、エジプトに来ても女性とはほとんど話していません。子供以外は自分から声をかけることがほとんどないし、接点がないのです。たまに話しかけてくるおばちゃんは、大抵あんまり話が通じません。もったいないので、もっと女子と会話したいです。

 会話で救われつつも朦朧として歩いていると、マグラ・イル・ウユーン通りの水道橋跡(元はローマ時代に作られ、十五世紀頃のものが残っている)沿いで、修理工らしいおっちゃんに声をかけられる。
 なんとなく呼ばれるままに狭い店の中に招かれ、お茶をご馳走になる。おいしい。しみる。
 「アラビア語を勉強しているけれど、アーンミーヤはよくわからない」と言うと、おぼつかないフスハーで息子たちを次々紹介し、ついでイスラームの素晴らしさについて大いに語ってくれる。こういうおっちゃんの語る信仰談義は、内容的にも素朴で、ベースの部分についてはほとんど全部同意できることばかりです。
 「君の婚約者が、他の女の子と遊んでいたらどんな気持ちがする? それと一緒で、アッラーだけを愛さなければならない」という例えが、異様に下世話で逆に親しみが沸きました。

 北上し、タハリール広場方面へ。
 ウストゥルバラド(新市街中心部)では、外国人が珍しくない代わり、怪しげな客引きがしつこい。「ビジネスじゃない、バクシーシじゃない。東京で仕事していてラマダーンが終わったら戻るんだ」とか言っているエジプト人は、ほぼ100%ただの客引きなので、スルーしましょう。ついていってお茶だけ飲んで帰ってきても良いですし、わたしは何度かそうしていますが、断るのが苦手な人は最初からやめておいた方が賢明です。
 会話とお茶を楽しんでバイバイするのが苦にならなければ、無料で涼を取れます。突然人が変わったかのように怒り出したり脅す商売人もいますが、どのみちその辺でしょっちゅう怒鳴りあいしている人たちだし、こっちも負けないくらいキレて灰皿の一つでも投げれば問題ありません。

 広場近くで、書店を見つけて入る。
 路上で古本を売っているのはよく見かけますが、冷房の効いた綺麗な書店というのは、数えるほどしか見ていません。とても幸せな気持ちになります。
 荷物になるので我慢していたのですが、ついアラアラ辞書二冊とアラビア語版ミッフィーちゃんを購入。ミッフィーちゃんは嬉しくて、全種類買い占めたい誘惑にかられたのですが、グッとこらえて一冊にしました。

 広場近くのカフェでアシール・ライムーン(レモンジュース)とザバーディ・ビ・ファワーキフ(フルーツヨーグルト)を飲む。レモンジュースだけのはずが、疲れでつい二つも甘いものを飲んでしまう。よく考えると、この日はまだこのジュース二つと前のマンゴージュースしか食べて(飲んで?)いませんでした。

 この時点で日暮れが近く、気温が大分下がってきたので、残りの距離は割と楽に歩けました。
 夕暮れ時や夜のナイルは本当に美しいです。
 地獄のような日差しの下で貧しい地区を歩いた後だったりすると、同じ街だとは思えません。

 今日の写真をいくつか貼り付けておきます。

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DSCN4636 posted by (C)ほじょこ

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DSCN4693 posted by (C)ほじょこ

 その他の最近の些細なメモ:

・前に書いた「時代劇だけはフスハー」、先生に確認したところ「その通り」だった。
・前にしつこく話しかけられてブチ切れてしまったスーパーの店員さんと仲直りした。よく行く店だし、わたしを見ると気まずそうに隠れていたので、お互いしんどいし、修復できて良かった。

 ニュースはわかるのに街の言葉がわからないので、寂しくてテレビっ子ぎみな今日この頃です・・・。
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  1. アレキサンドリアに行けず、炎天下を縦走して市内でラクダ発見|2009/08/16(日) 06:09:45|
  2. エジプト留学日記

ガーマ・アズハル、ガーマ・ホセイン、エジプト人の考えたすごい日本の技術

 モガンマアで事務手続き後、やっとで二度目の観光を楽しみました。
 タハリール広場を出発して、ブラブラ迷走しつつ東の方へ。一応ガーマ・アズハルを目指していたのですが、無計画に歩きたかったので、結局イスラーム芸術博物館のあたりで道に迷いました。
 ウロウロしていると、ジュース売りのおっちゃんが声をかけてきます。家具職人見習いみたいにして働いている子供たちも、椅子をかついだままワラワラ寄ってきます。コテコテのアーンミーヤで、さっぱり何を言っているのかわかりませんが、ジュースを奢ってくれました。
 疑心暗鬼ぎみになっていたこの頃でしたが、炎天下を歩き続けたところで飲んだジュースはものすごい美味しくて、涙が出そうです。「もうすぐラマダーンだし、俺たちエジプト人はみんなでっかい気持ちになっているんや!」みたいなことを言っているところだけ、微妙に聞き取れたつもりですが、わたしの妄想かもしれません。ともあれ、おっちゃん、ありがとう。

 ジュースは美味しかったけれど、おっちゃんは言葉が通じないので、相変わらず道がわからないままテキトーにブラブラしていると、今度は路上で椅子に座ってくつろいでいるおっちゃんたちが(暇なおっちゃんのデフォルト状態)、空いている椅子を指して「座れ」と言ってきます。
 何人か英語のできる人がいて、「何してるんや」みたいな話になります(そこは外国人がほとんどいない地域)。フスハーで答えていると「お前アラビア語ができるのか」「ムスリマなのか」と聞かれます。「違うけど、道に迷っていて、ガーマ・アズハルに行きたい」と言うと、現在地から道順まで親切に教えてくれました。
 おっちゃんたちの一人はタクシーの運ちゃんだったらしく、道を教えてくれた後で「5ポンドで行く、そこは遠いぞ」としつこく言ってきますが、もう遅いです。商売したいなら、道を教えちゃだめですね(笑)。
 わたしが「歩いて行くからいい」と断固につっぱねていると、他のおっちゃんが「その方が運動にもなるよなぁ」と味方をしてくれて、運ちゃんの誘いに勝てました。

 アズハル通りは、ゴミゴミしたところで、高架の道路が走っているところなんかがギザ広場みたいで、歩いて気持ちの良い道ではないのですが、人込みに流されつつひたすら進んでいくと、突然ガーマ・アズハル(アズハルモスク)が現れます。
 この「いきなり開ける感じ」が爽快で、思わず「すごーい!」と声にだしてしまいました。マジでかっこいいです。
 このすぐそばにあるガーマ・フサインは輪をかけて美しいジャーミゥで、周囲の喧騒との対照が際立ちます。一大観光名所なので、周りは観光客相手の商売がひしめいています。

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DSCN4464 posted by (C)ほじょこ

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DSCN4474 posted by (C)ほじょこ

 ガーマ・フサインの右手の通りを北上すると、しばらくは観光客相手の商店が続きますが、すぐに商店が途切れて、そこから奥は観光客が立ち入らない薄汚れた庶民エリアになります。
 商店の少年が「中国人、そこから先は何もないぞ!」と叫んで来ましたが、中国人じゃないので進みます(笑)。
 多分ガマレーヤ通りという道だと思うのですが、この通りで初めて牛を見ました。野良犬や野良猫、ロバ、馬はそこら中でいますが(羊もたまに)、牛を見たのはカイロ初でした。すごく毛並みの良い茶色の美人で、「牛ってキレイな生き物だなぁ」と妙なところで感心しました。
 ちなみに、その辺に落ちているビニール袋をもしゃもしゃ食べていました。牛って一体・・・。
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DSCN4486 posted by (C)ほじょこ

 一番奥で、カーヘラの城壁のナスル門に突き当たります。道を渡って北上するのも面倒だったので、少し西に歩いてフトゥーウ門から入りなおしてムイッズ通りを南下。この門は、自動で地面に収納される車止めがあって、かっこいいです。観光警察が横にいて、許可車両?だけ通しているようです。
 ムイッズ通りالشارع المعزは、さっきの通りとはうって変わって石畳のキレイな道で、観光客も多いです。
 当たり前かもしれませんが、観光客の多い場所はそれなりにキレイになっていて、物売りがしつこくても、東洋人、というか女の一人歩きが冷やかされることもありません。その代わり何でも高いです。
 そういう場所はリアルライフがなく、ウソ臭いと言えばウソ臭いのですが、そのウソ臭いのを楽しむのが観光だし遊びなので、ウソ臭さにちゃんと乗っかって酔ってみます。
 途中、ナイフを二本手にした可愛い少女が、ナイフを研ぐように擦り合わせて音を鳴らしたり、器用に回したりしながら、ずっと着いて来ました。暗殺者にでもなるつもりでしょうか・・。
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DSCN4508 posted by (C)ほじょこ
 通りはガーマ・アズハルに突き当たり、ここからまたブラブラ歩いて、タラアト・ハルブ広場方面に帰還の途につきました。

 タハリール広場とかタラアト・ハルブ広場とかは、一番外国人の多いところなのですが、ずっと街外れに軟禁されていたので、今まであまり縁がありませんでした。この辺(ウストゥルバラド)は、ちゃんとキレイで可愛いお店もあって、ものすごい快適です。信号があって警官が交通整理しているところもあります。「なんだ、こういう普通のところを昼間に歩いていれば、ちゃんと快適じゃないか」と、散々悪態をついてきたカイロを見直しました。ごめんなさい。
 通りの名前が思い出せないのですが、タラアト・ハルブ広場からちょっと東に行ったあたりに、外国人の女が一人でぼーっとできて、かつ開放的なカフェが山ほどあって、夢のような空間でした。あぁ、外人はやっぱり外人用の場所で遊ぶのがお似合いなんだ、と思い知らされる感じです。

 この辺を歩いている時に、日本語を話すH氏に話しかけられる。
 普通はこういうエジプト人は完全無視なのですが、結局ちょっとお茶することになりました。
 理由は二つあって、一つは彼が単に日本語の挨拶を知っているだけでなく、一応構文のある日本語で話しかけてきたこと(つまり、多少なりとも日本語を勉強している)。そして、こっちがフスハーで返したら、割とキレイなフスハーで話してきたこと。フスハーの美しい人にはどうも弱いです(笑)。
 彼の日本語は上手とは言えませんが、挨拶だけ知っている「土産物屋日本語」ではなく、簡単な話ならちゃんと理解します。会話は主にフスハーで、アーンミーヤと英語と日本語が混ざった混成状態でしたが、意志の疎通にはほとんど困りませんでした。
 信用できる人だとは全然思っていない、というか信用できなさがバレバレなところがかえって信用できるくらいの人なのですが(笑)、カイロでブラブラしている「ダメ外国人」とよく遊んでいるらしく、色々情報を引き出せました。軟禁されていないで、もっと外に出ないと損ばかりしていそうです。
 「日本人は技術はすごいのだろうけど、何でも怖がってみんな同じようなことをする。リアルライフを知らない。怖がって何もしないのはバカだ」と言います。一方で、「僕が声をかけても、ほとんどの日本人は話してくれない。どうしてなんだ。僕は観光客相手のビジネスをしているのではないし、悪いエジプト人じゃない」と言うので、「それは彼らが、自分たちがリアルライフを知らない、ということを自覚しているからだよ」と答えました。
 「良いエジプト人と悪いエジプト人がいるくらい、わたしだって知っているし、何でも怖がっていたら損なのはわかる。でもほとんどの日本人は、良いエジプト人と悪いエジプト人の区別が付かないし、自分たちがリアルライフを知らず、そういうやり取りが下手糞なのも自覚している。だからまとめて全部近づかないようにして、日本人がやることしかやらないようにしているんだと思う」。
 これはただのわたしの意見なので、日本人の行動原理を本当に説明できているのかはわかりません。また、「リアルライフ」が素晴らしいものだとしても、一定の警戒心をもって臨むのは当然だし、「所詮籠の中の鳥」という割り切りも重要だと思います。日本人で、エジプト人の「リアル」に100%着いて行けるのは、相当エネルギッシュでタフな人間だけでしょう。

 「カイロでは誰もフスハーで話したりしない。アーンミーヤに慣れないとダメだ」と、まったく仰るとおりのことを語るH氏でしたが、同時に、ベドウィンなどの「古いアラブ」は、本当にフスハーで会話している、と、D氏と同じことを言っていました。「彼らは読み書きはできないけれど、日常でフスハーを使っている」。
 「日常生活でフスハーをそのまま使っているところはない」という、日本の教科書によくあるフレーズは、半分正しくて半分間違っているように思います。
 大都市圏であれば、おそらくどこの国でも、フスハーをそのまま日常使っているところはないでしょうし、書き言葉とニュースと教育関係、公式な情報、宗教関係にほぼ限局されると思います(一定の教育があれば、フスハーで会話しようと思えばできるが、普段そんなことをしたら笑われるので、日常生活では使わない)。
 一方で、フスハーで会話している人々が存在しないかというと、そうとも言い切れないようです。直接見たわけではないので非常にこころもとないですが、「古いアラブ」には本当にフスハーだけを使って生きている人々が現存するらしいです。

 宿の近くのよく行く店で、米とكالاماري طاجنカラマリ・ターゲン(イカのトマトソース煮)を食べる。そんなものだけ頼む人はいないので、「お前いっつも米やなぁ」という感じにウケてしまう。いいやんか! 日本人やから米好きなんじゃ!
 トマトソース煮はちっこくて助かったし美味しかったのですが、たんぱく質を食べられる体調ではなく、イカのトマトソース煮なのにイカはほとんど食べずに残してしまいました・・。

 さんざん歩いて「寝よう・・」と宿の目前まで来たところで、マタァムの店員で、夜はすぐそばの会社で働いているダブルワーカーのムスタファーくんにバッタリ会う。
 通りに椅子を出してくれて、二人でしばらくダベる。夜の空気がとても気持ちいい。
 彼のフスハーは先生の言葉ほど親切ではないのですが、何とかしがみついて会話する。
 彼は日本にかなり興味を持っていて、敬虔で勤勉な青年です。宿の面々とはすっかり顔馴染みになって、かなりキャラも把握してきたのですが、彼は若い店員の中では割と信心深い方で、冗談も言うけれどちょっと堅物で生真面目なところもあります。歩き方が剣道やっている人みたいで、なんかエジプト人らしくないです(ちなみに、エジプト人全般について、白人と違って顔を覚えやすいと感じるのはわたしだけでしょうか)。
 日本や北朝鮮、中国のことについて、その政治・経済に関しては割りと正確(というより、単にわたしたちと同じ)情報を持っているのですが、文化とかテクノロジーについては、誤解していたり大げさに受け止めているところがあります(これは彼に限ったことではない)。
 「日本にはコントローラーを使わないで考えただけで操作できるゲームがあるそうだけど本当か?」「東京はリニアモーターカーが走っているの?」「船にも飛行機にもなる車があるというのは本当?」と、冗談なようなことを聞かれました。「そういう研究はあるかもしれないけど、少なくともわたしは見たことないよ・・」と答えました。それとも、知らない間にそんなすごいゲームが出ているんですか? わたしが知らないだけですか?
 まぁでも、日本人だってエジプトは一年中暑いとか市内をラクダが歩いているとか信じている人が沢山いるし、うちの母親もニカーブは暑いから被っているんだと思っていたし、どっちもどっちだと思いますけれどね・・。
 政治についての彼の考えは、共感できるところが多くて、話していてとても楽しいです。
 「イランはムスリムの国だが、イスラームが法的に強制されるのは良くない。この国では、誰にも強制されず、自分の意志で各人のしたいように信仰を実践している。信仰は重要だが、制度で強制するのはおかしい。核開発も容認できない」「サウジはわれわれムスリムにとって非常に重要な国だが、彼らは石油に依存していて働かない。そういう姿勢は人間を堕落させる」等、素朴ですが、ベースのところでは個人的に安心して話せる相手です。また、M先生のように、政治情勢の背後に徒らに陰謀論を読み込んで何でもアメリカのせいにするようなところがありません。
 イギリスが嫌いなのは多くのエジプト人に共通したことでしょうが、ロシアも面白くないらしいです(エジプトは結構な数のロシア人が住んでいる)。

 それにしても、一応勤務中のはずなのに、こんなに路上でお喋りしていて大丈夫なのでしょうか。他の場所を見ていても思いますが、エジプト人は宵っぱりでタフで、ダブルワーク・トリプルワークも珍しくない代わり、仕事はチンタラやって時々居眠りすることで、バランスを取っているように見えます。

 お喋りしていたところで、他のマタァムの若い店員二人が通りがかる。ムスタファーくんが冷やかされて「今、政治の話をしていたんだ」とか言い訳している。本当にそうだけれど(彼は婚約者がいるし、わたしも色々面倒なので「婚約している」ということで通している)。
 しばらく四人でダベって、自室に戻る。
 彼らのアーンミーヤでのやり取りに半分くらいついていけて(聞き取りだけ)、少し嬉しかったです。

 長くて楽しい一日でした。
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  1. ガーマ・アズハル、ガーマ・ホセイン、エジプト人の考えたすごい日本の技術|2009/08/10(月) 04:23:29|
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