カイロは大都会で、スーパーに行けば何でも売っています。らくだに乗っている人はいません(笑)。
ですから、お金さえあれば大抵のものは手に入るのですが、それでも日本から持っていった方がいい!というものはあります。
日本語の学習教材などは当然ですが、電化製品系も持参が良いです。ラップトップを持参する方は、
USBメモリを絶対一つ持って来るべきです。カイロではこれが非常に便利。
ネットブックを新規に購入する場合は、バッテリ駆動時間を重視した方が良いです。停電はしょっちゅうですので。防塵性能も高い方が良いですが、一般のスペック表を見ても普通はわからないですよね・・。知り合いの駐在員の方は、日本製がやはり丈夫だった、と仰っていましたが、実際のところどれだけ違うのかはわかりません。
また、わたしはドライヤーを持ってこなくて、結局こっちで安物を買い、帰国時に友達にあげてきたのですが、これも必要な方は海外電圧対応のものを普段から使っておけば良いでしょう。ドライヤーなんて要らない人は全然要らないでしょうが、カイロの冬は結構寒いので、髪がどうこう以前に、濡れたままにしていると風邪をひきそうです。
電化製品は全般に高いので、必要になりそうならちょっと頑張って持って行った方が後悔しません。特にエジプト物価に慣れてからだと、手がプルプルして電化製品なんて買えません(笑)。
わたし個人が後悔したのは、何と言ってもスキンケア関係です。
こちらでもスキンケア用品は手に入りますが、割高な上、肌に合う合わないなどの問題があるので、できれば安心できるものを持参した方が良いです。
わたしは日本では化粧水を手作りしたりしていたのですが、わざわざ普段使わないものを買って持ってきて、それが途中でなくなって慌てたりしました。
考えてみれば、手作りなら粉末で持参できてずっと軽い荷物で済むし、いつものように材料を買って持って来れば良かったのです。精製水くらい薬局にあるでしょうし、軟水のミネラルウォーターでも大丈夫だと思います。
わたしは
トゥヴェールのビタミンC誘導体を愛用しています。これと精製水とグリセリンだけでも、立派な化粧水になりますし、価格的にもお手頃。
「手作り化粧水 トゥヴェール」等で検索すれば、作り方は色々情報があります。
洗顔も
ファンケルの洗顔パウダーなど粉末系を持参すれば、重さも体積もかなり節約できるはずです。
シャンプーまで持っていく人はいないでしょうが、これはほぼ心配ないです。エジプトはなぜか「リンスインシャンプー」が主流で、しかもこれで洗ってもガサつくので困っていたのですが、トリートメントが安くて結構質が良い、と気づいてから愛用していました。一番安いトリートメントでも、ちゃんとイイ感じに仕上がります。
ちなみに、ビタミン剤などのサプリメントがあるのか薬局に尋ねてみたところ、日本にあるようなお手軽サプリメントは見当たらず、「病人が飲む薬の一種」のような扱いで、価格もかなり高かったです。探せばあるところにはあるのかもしれませんが、街の薬局には置いていないと思った方が良いです。サプリオタクな人は持参しましょう(笑)。
エジプトの歯ブラシは全般に固くて大きいので、日本のものじゃないとダメ、という方がいらっしゃいますが、わたしはエジ製品を使っていました。心配な方は持って行った方が良いです。



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テーマ:エジプト - ジャンル:海外情報
- 海外滞在スキンケア エジプトに持って行った方が良いもの|2010/01/18(月) 21:01:36|
- 留学まとめ
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わたしは当初ホテル暮らし、後にアパートで一人暮らしを始めました。
アパートの家賃は2000EP(マフルーシャ=家具全部つき)で、エジプトは安宿が充実しているので、経済的にはあまり得していません。2LDKもある広いアパートで、できれば狭くて安いところが良かったのですが、そういう物件はカイロだと非常に大衆的な地区か、逆にアメ大学生向けの高級マンションくらいしかありません。ルームシェアがベストですが、当然お互い慎重に相手を選ばないといけないし、うまくいかないまま結局ずっと一人暮らしをしてしまいました。気楽ですが、経済的には痛いです。
保証金が2000EP必要でしたが、これはほとんど返してくれました。
他にシムサール(不動産屋)に1000EP。
外人と見るとボッタくる大家が多い中、うちの大家さんは良心的だったと思います。交渉時に要求した掃除機や洗濯機も(一ヶ月くらいかかりましたが)揃えてくれまして、しかも洗濯機は東芝の全自動でした。これ、1300EPくらいするんですよ。エジプトは二層式が主流で、新品の全自動を使えるなんて、かなりラッキーです。
布団がなくて寒いと言ったら布団を貸してくれるし、衛星放送も付けてくれたし(すぐ壊れたしテレビほぼ白黒だけど)、ちょっと言動は間が抜けていますが、基本的に良い人だと思います。
大家さんは「日本人の女性」に部屋を貸したいそうなので、希望の方がいたら連絡先等教えますので、メールください(大家さんはフスハーも英語もはっきり言って下手糞ですが、その娘はフスハーも英語もフランス語も上手ですw)。
また、メトロの駅から徒歩10分くらいなのも良かったです(そういう条件で探したのですが)。カイロはとにかく交通が最悪で、メトロ以外はまったく時間が読めません。極力メトロで移動できるよう住居を構えるか、活動拠点(学校・職場)の近くに住むべきです。
わたしが住んでいたエリアは中流くらいですが、メトロの駅近くのエリアはかなり大衆的で、ガラは良くありません。といっても、冷やかされたりからかわれたり、たまに子供が石を投げてくる程度で、暴行・強盗などの犯罪にあう気配はありませんでした。
エジプトは全般に治安は非常に良く、バカや田舎者や嘘つきや詐欺は多いですが、性根から腐っていたり血も涙もないような犯罪者は極めて少ないです。慣れると日本より安全に感じるほどです。
続いて、我が家の光熱費(一ヶ月分)。
ネット 40EP
電気 20EP
電気(キッチン) 15EP
ガス 10EP
水道 20EP
バウワーブ 15EP
(門番のことだが、別にガードしているわけではなく、時々廊下を掃除したりしてくれている)
電気料金がなぜか二系統に分かれていますが、両方合わせても35EPと大変安いです。
一人暮らしでこの金額なので、人数が多ければもう少し増えるでしょうが、概ねこんなものです。これも外人はすぐボッタくられるので注意してください。ゴネないのはゴネない人が悪いです。交渉力がなければその分お金を払うことになる、というのは当然だと心得ましょう。
我が家も、バウワーブの奥さんが「皆払っている」とかいって二重請求しようとしてきましたが、さんざんかわして、難を逃れました。
食費については、エジプト人の普通の家庭なら、一家で一日20EP程度でしょう。
もちろん、レストランなどで食べたらこんなものじゃ全然足りませんが、エーシは1EPだし、自炊または大衆食堂のサンドイッチなどで済ませれば、一人一日20EPも全然要りません(輸入食品は高いので、極力国産品を買うこと)。ただし、大衆食堂や屋台の食べ物で食中毒になる人が多いので、特に夏場は「回転の良いもの」を買うようにしましょう。変わったものはリスクが高いです。わたしはロズ・ビ・ガンバリー(エビチャーハン)を買って「それは危険」と注意されました(魚介類は一般に質が悪い)。
スーパーは値段が書いてありますが、割高です。スークは最初とっつきにくいですし、外人だとボッタくられる危険がありますが、顔が通ればスーパーよりずっと安いです。
食材はおしなべて安く、特にピーマン、トマトなどは安くて美味しいです。一方、レタスなどの葉物系は質が悪いです。果物は安くて美味。きのこ類はマッシュルームしかなく、しかもスーパーだと1パック10EP程度と、日本より高いくらいです。
飲み水は基本的に、ミネラルウォーターを買うことになりますが、水道水でも沸かしてお茶を入れたりお料理に使う分には問題ありません。わたしは最終的に飲んでも全然大丈夫になりましたが、徐々に慣らしていったからで、いきなり飲んだらおそらくお腹を壊すでしょう。
煙草は銘柄によって異なりますが、5EP程度。マルボロなどは高いです。
交通費はメトロがどこまで乗っても1EP。マイクロバスやオートビスは距離によって違いますが、それほど変わりありません。全般に非常に安いです。
タクシーは高いし交渉が面倒臭いし、良いところがないので、到着初期を除いてほとんど乗りませんでした。
では、お金がかかるのは何か?というと、まず、この金額リストの中では家賃がずば抜けて高いのがわかるでしょう。エジプト人ならもっと安く借りられますが、安全や利便性を考えると、頑張っても1500EPくらいは払うことになると思います。
留学の場合、一般の語学学校授業料は高いです。特に一対一のものは1時間30EPから70EPくらい取られます。自習でどれだけ勉強できるかが鍵です。
その他では、一般に電化製品・輸入系の工業製品は高いです。日本より高いくらいです。
コンピュータから歯ブラシまで、工業っぽいものは高いか質が悪いかのどちらかだと思っておいた方が良いです。化粧品・スキンケア関係なども、一部の国産品を除いて日本と大して変わりません。電池は非常に質が悪いので、必要なら日本からある程度持参した方が良いです。
書籍もやや高いです。特に教科書類は、日本と一緒で一般書籍よりグッと値段が高く、エジプト人学生はよく全ページコピーして使っています。
観光客向けのレストランなども高いですが、これは当たり前なので、そんなところに入らなければ問題ありません。カフェも、ちょっと洒落たところだとびっくりするような値段を請求されますし、ボッタクリも多いので、交渉力を持って望むなり、一見じゃないところを見せ付けるなりして、しっかりやりましょう。
テーマ:エジプト - ジャンル:海外情報
- エジプトの家賃・光熱費・生活費|2010/01/17(日) 16:09:47|
- 留学まとめ
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水曜日。
部屋で勉強している時、そばにあったティッシュに蝿が止まる。
ルクソールのYさんに伝授して頂いた通り、そっとティッシュを持っても、蝿は逃げません。蝿は「接近してくる何か」には素早く反応するけれど、自分のとまっている物体の動きには無頓着なようです(視界の中で不整合な動きをするものに反応しているのだろう)。
さすがにそのまま机に叩きつけると逃げられそうなので、左手でライターを持って、蝿のとまっているティッシュの方を動かして近づけて行ったら、見事蝿を焼き殺すことに成功しました。
教訓:周りがみんな同じに動いていたからといって、危ないものは危ない。
停電する。
最近割とよく停電しますが、大抵は1、2時間程度で復旧します。また自宅にいないことが多いし、寝ている時なら気付かないので、実際はあまり不便を感じたことはありません。
この日は勉強している時に電気が落ちました。まだ昼間ですが、室内は薄暗いので(防寒対策で新聞紙とか張りまくってる)、本は読めません。ラップトップはバッテリで動くので、バックライトの明かりを頼っていたのですが、ふと思い出して蝋燭を使ってみました。
蝋燭 posted by
(C)ほじょこ なかなか風流です。
まぁ、たまにだから風流とか言っていられるのであって、年中「蝋燭で勉強」を強いられる世界の学生さんには本当に頭が下がりますが・・。
Nちゃんと一緒に勉強する予定だったのが、連絡の不手際などもあって流れてしまう。
さらにF女史体調回復せず、翌日も授業が流れることに。焦る。
木曜日。大晦日。
前日引きこもりでどうしたものか、と思っていたら、また引きこもって一日勉強しているだけに。
家の方がマシンの辞書も使えるし、重くて持ち運べないアーンミーヤの辞書も使えるので便利なのですが、部屋から出ないというのは、やっぱり憂鬱です。こういう時、「ちょっと近所を散歩」とかいう選択を気安く取れないのが辛い。基本的に、ここでは道は楽しんで歩ける場所ではないし、歩く度に色んなことが起こりすぎるので(笑)、覚悟をもって散歩に出ないとダメです。
図書館に行きたいのですが、日系は年末年始で休み、欧米系はまだクリスマス休暇。エジプト的には普通の日なのですが、微妙に不便です。
金曜日。元旦。
サッバーク(水道工事屋)が昼過ぎに来てちょっと作業するというので、待っていたら、作業が5、6時間かかるといいます。
約束もあるし、結局手はずが整わなかったので翌日作業することになったのですが、翌日夕方からそんな長い時間他人が部屋にいると思うと、かなり欝になります。
Nちゃんの部屋に遊びに行く。Nちゃんの妹の誕生日で、ケーキを頂いてしまう。
色々質問していたら、さらにご飯が出てくる。もうお腹いっぱいで食べられません。
食事中に、Nちゃんが「この曲が好き」と、携帯に入れたkiroroの『未来へ』を聞かせてくれる。
「部分的にしか聞き取れないけれど、すごく暖かい歌なんだな、というのはわかる」。
こんなベタな歌、日本にいた時はまったく射程内にありませんでしたが、異国で聞くと妙に心に染みます。歌詞の内容も素直で美しく、日本語学習者にはぴったりです。音痴のくせに熱唱してしまいました。
これが「椎名林檎が好き」とか言われたら、到底歌詞をアラビア語で説明できる自信はないし、それ以前に日本語が聞き取れないかもしれません(笑)。
質問とご飯のお礼に、歌詞をすべてスクリプトに起こし、解説していく。
出だしの「ほら足元を見てごらん」なんて、日本人から見ると単純極まりないフレーズなのですが、「ほら」を「أهو بصيのアホ!の感じ(ほら、見て!)」とか、「『ごらん』は非常に軽い命令」などというところから始めないといけません。「『ごらん』はمؤدب(丁寧)?」と聞くので「丁寧だよ」と答えると「先生に対しても使える?」と聞かれます。丁寧だけれど、目上の人に使うのは不自然で、子供に話しかけるニュアンスのある「丁寧な軽い命令」、と、非常に説明的なことしか言えません。こういうのは、本職の日本語教師の方はどんな風に説明しているのでしょうか。
「歩む」というのは「歩く」のことですが、普通の初級学習者は「歩く」は知っていても「歩む」は知りません。こういう微妙な違いでわからなくなってしまう感じは、フスハーとアーンミーヤの単語レベルでの差異に少し似ています。母語話者からすると「ちょっと丁寧に言っただけ」なのに、外国人から見ると別単語です。
この歌で唯一少し分かりにくいのは「その優しさを時には嫌がり 離れた母へ素直になれず」の部分でしょうか。ここだけちょっと複雑な心理になっているので、「お母さんが愛ゆえに色々注意してばかりくると、時々鬱陶しいでしょ?」などというところから語ってみます(こういう解釈で正しかったでしょうか?)。
ストンと落ちない部分は、彼女も少し神経質になって早口で質問してくるのですが、このイライラする感じは日頃アラビア語でイヤという程味わっていてよく理解できるので、辛抱強く穏やかにゆっくりと説明していきます。
彼女とゆっくり話すのはこれが最後の機会かもしれなかったのですが、彼女が可愛い箱に入ったクルアーンのムスハフ(書かれたクルアーンの本)をプレゼントしてくれる。
感動で胸が熱くなり、抱きしめてしまう。
あぁ、わたしは何もお返しできない。東京に来たらずっとうちに住んでくれ。日本の本とか持ってくれば良かった。
彼女も少し「変わってる」エジプト人だけれど、わたしのことも「変わった日本人だから、これをあげても良いと思った」と言ってくれる。ありがとう。わたしは確かにかなり変わった日本人です。変人で良かった。
最近の日本の言論を眺めていると、何だか後ろ向きの話ばかりで、焦って徒に欧米に尻尾を振っているように見えて仕方ありません。政府がそういう態度ならともかく、若年層の一般国民がそんな調子で、あまりにも余裕が無さすぎます。
多少蔭りが見えたと言っても、日本はまだまだ豊かな国です。それとも、「欧米なみ」でなければ、あとは無価値だとでも言うのでしょうか。国力の維持・発展も大事ですが、それがなくなった時に、一切のプライドと希望を喪失してしまうことの方がもっと恐ろしいと思うのですが、多くの日本人にはそういう発想はないのでしょうか。世界中のほとんどの国は「一流」ではないですよ。そういう国でも毎日人が生きて死んでいるんですよ。
日本の国力が落ちてきていることを心配し、中国に対して神経質になっているくせに、今まで築き上げてきた日本イメージと、それに対して素朴な憧れを抱いてくれている世界中の多くの人々のことを、まるで省みていない。気にすることといったら、アメリカに捨てられないか、だけですか。
誰に惚れても結構だし、強い人に振り向いて欲しいのもわかりますが、そうやって周りが見えなくなっている時にも、背中を見ていてくれる人はいるんですよ。あなたの見ていないところで、あなたを見てくれている人が必ずいる。だから自信を持たないとダメです。
惚れる責任もあれば、惚れさせてしまう責任というのもあります。
そして、惚れた人に振り向いてもらう時には、見えないところで惚れてくれていた人の力、モテのようなものが、暗黙的に後押ししているということに気付くべきです。
わたしたちに惚れてくれている人だって、まだまだ沢山いますよ。そういう人を「お前なんかにまとわりつかれても邪魔なだけだ」と足蹴にしていたら、惚れた相手にも振り向かれず、惚れてくれていた人も最後には愛想を尽かしていくだけです。
惚れた相手が振り向くかどうか、そんなことは相手次第の風次第。
そんなことより、惚れさせてしまった相手に対して、最後までカッコつけて責任取っていきましょうよ。
「お父さん、空飛べるんやろ?」って言われたら「あ、あぁ、膝治ったらな」くらい言えなくちゃ男じゃないよ。膝治ってベランダから飛び降りて死んでも、立派な日本男児の死に様だよ。
テーマ:エジプト - ジャンル:海外情報
- 蝋燭で勉強、惚れさせる責任|2010/01/02(土) 04:50:41|
- エジプト留学日記
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