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写真セレクション 風景・動物篇

 エジプト滞在中に撮った写真から、自薦でお気に入りを選んでおきます。
 風景・動物篇。

夕暮れのモガンマア
夕暮れのモガンマア posted by (C)ほじょこ

アスワーン西岸の砂漠
アスワーン西岸の砂漠 posted by (C)ほじょこ

らくだのモニカ
らくだのモニカ posted by (C)ほじょこ

アスワーン西岸砂漠 らくだと携帯
アスワーン西岸砂漠 らくだと携帯 posted by (C)ほじょこ

OASISから見るルクソールの夕暮れ
OASISから見るルクソールの夕暮れ posted by (C)ほじょこ

ルクソール フルーカから見る夕暮れ
ルクソール フルーカから見る夕暮れ posted by (C)ほじょこ

夜の肉屋さん
夜の肉屋さん posted by (C)ほじょこ

シャルム・ッシェーフの海
シャルム・ッシェーフの海 posted by (C)ほじょこ

アレキサンドリアのラマダーン飾り
アレキサンドリアのラマダーン飾り posted by (C)ほじょこ

アレキサンドリアの通り
アレキサンドリアの通り posted by (C)ほじょこ

ラクダの口
ラクダの口 posted by (C)ほじょこ

車の上の犬
車の上の犬 posted by (C)ほじょこ

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テーマ:エジプト - ジャンル:海外情報

  1. 写真セレクション 風景・動物篇|2010/01/19(火) 11:32:32|
  2. 留学まとめ

猫と山羊とゴミが学校を包囲

家畜と衛生問題
家畜と衛生問題 posted by (C)ほじょこ

猫と山羊とゴミが二つの学校を取り囲んでいる

 世界中の多くの国が「家畜インフルエンザ」の拡散に警告を発しており、いくつかの国では何千もの家畜の群れを屠殺しているのに、バシュティールの学校地区ではまったく状況が異なる。毎日何十もの羊と山羊がバシュティールの衛生施設と「ガマール・アブドゥッナーセル」と「イル=マギド」の二つの小学校の柵の周りに集まってくる。これらを取り囲んでいるゴミの山から、餌を漁るためだ。
 同地区の住人の一人サアード・シャアバーンは、こう語った。「何十もの羊飼いが、朝早くから家畜を連れて、学校と衛生施設の周りのゴミから残飯を餌にやるため、やって来るようになってしまった。責任者たちは、この危険な行いに心を配っていない。それが近隣住民、特に隣接する学校の生徒たちを脅かしている。豚インフルエンザの感染者が増えていて、家畜インフルエンザウィルスへの怖れが高まっているのに」。
 同地区住人の一人ウンム・ムハンマドは、彼女と住人たちを苦しめているのは、ゴミの山から来る酷い匂いだ、という。「わたしも学校の生徒たちも、ハンカチやマスクで鼻を覆って、ゴミの山から来る酷い匂いの苦しみを避けている。おまけに、羊や山羊が、ゴミの中の残飯を漁りにやって来る。時々、ゴミを食べていた羊が突然死んでいる。持ち主は気に留めることもなく、通りにそれを放置している」。
 匿名希望の一人の学校長は、豚インフルエンザやその他の感染症ウィルスから生徒たちを守る試みは、地域が苦しんでいる汚染のせいで、うまくいかないだろう、と語った。学校の柵の周りに積み上げられているゴミの山は、とりわけ休暇期間中に大きくなっている。彼はこう述べた。「わたしたちは地域当局に、ゴミの山の除去と、学校の柵の周りで家畜を飼育している違反についての調査を行うよう求めたが、ほとんど返答がなかった。柵を越えようとしているゴミの山を除去するのに、清掃業者に料金を支払っている」。

 羊や山羊の群がゴミを漁っている、というのは、時々見る光景ですね。
 エジプトの豚は主にゴミの残飯を餌に育てられていること、豚肉がイスラーム的にハラームであることから、豚インフルエンザ絡みで「豚はゴミを食べて育っているから危険なんだ」とか見当違いなことを言う人がいましたが、羊も山羊もゴミを食べてます(笑)。
 残飯を動物にやること自体は結構ですが、中にはよろしくないものも混じっているでしょうし、住宅地の真ん中でやるのは衛生上やはりマズいですね。
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テーマ:エジプト - ジャンル:海外情報

  1. 猫と山羊とゴミが学校を包囲|2010/01/10(日) 05:15:52|
  2. 新聞・メディア

アーシューラーの断食、フェミニストのムスリマ

 土曜日。
 駅前のスークでイチゴを買う。1キロ3.5ポンド(70円以下)。スーパーだともう少し高いですが、いずれにせよ物凄い安さです。
 日本のイチゴのように粒は揃っていないし、痛んでいるものも混ざっていますし、味も甘いものから酸っぱいものまで、当たり外れがありますが、まったく問題ありません。
 というか、イチゴに限らず、「日本製品」全般について思うのですが、高品質なものを手に入れられるのは結構なのですが、高品質なもの「だけ」しかなくて、高いお金を払わざるを得ない、というのが納得いきません。質の高いものが高いのは当然ですが、安くて質の悪いものも一緒に置いて欲しいものです。

 日曜日。
 授業の後、しばらく図書館で自習し、それからNちゃんの家に遊びに行く。
 いつもの待ち合わせ場所から、自力で歩いて行こうとしたところ、記憶も覚束ない上、例によってトゥクトゥクとマイクロバスが飛び交いバカが次々と変なことを言ってくるしんどい道で、精神的にかなりダメダメになる。さらにNちゃんと行き違いになり、超バッドな状態で会ってしまう。
 彼女の部屋に行き、喋っているうちに大分治ってくる。ごめんよ。
 「通りでブラブラしている若者や、遊んでいる子供は、全員ダメな人たちだ。やることがなくて、道で溜まっているので、ちょっと珍しいものを見たり女の子が通ると、暇つぶしに囃し立てて来る。原因の一つは失業だ。若者の行き場がない。彼らは知識人ではないし、知識人は子供を道で遊ばせたりしない。わたしも道を歩く時は、ただじっと足元を見て、何も見ない、何も聞かないようにしている」。
 ずっと年下の子に、こんなに整然と慰められる、というかたしなめられて、ちょっと恥ずかしかったです。
 それにしても、エジプトの知識人階級の若者は、普通の大学生でも非常に流暢に論理を展開し、政治・社会問題についても分析的な目を持っています。また、大人しいNちゃんでも、信仰の話になると立て板に水のように語ることができ、素晴らしい能力です。わたしも負けないようにしないと。
 「足元だけ見て、何も見ない、何も聞かない」と、カイロの道では即効車にはねられる可能性がかなり高いのですが、エジプト人は余裕でヘッドホンをしながら歩いたりしています。わたしも大分慣れてきて、普段は常時サングラスで視線を合わさず早足で歩いていますが(通りを渡る時も、下手に車に対してビビると負けるので、平気な顔で突っ切る)、流石に東京のような「完全閉鎖モード」では歩けません。物理ダメージをかわすセンスが十分磨かれて、はじめて精神バリアを使えるようになります。

 Nちゃんが断食している。アーシューラー(ムハッラム十日、初期イスラーム集団の断食潔斎の日)だったからですが、スンナ派ではほとんどの人はアーシューラーは普通に過ごしています。彼女はかなり敬虔な部類に入ります。
 日没前になんだかデラックスなご飯を出してくれてしまったのですが、彼女が断食しているのにわたしだけ食べられません。エジプト的には、一人が食べずに他の人が食べている、という風景は全然珍しくなく、別に失礼ではないようなのですが、気持ち的にどうしてもできません。別に飢えてもいなかったので、一緒に日没まで待ちました。
 ちなみに、断食明けは一般に大食いしないものですが、それにしても彼女は、ちょっとしか食べていませんでした。彼女はエジプト人にしては珍しく、スリムでとてもスタイルが良いのですが、普段から自制的な食事を心がけているのかもしれません。素晴らしい。
 体型的にも、顔付き的にも(色白)、性格的にも(大人しい)、日本人とあうタイプの子で、これが日本好きの結果なのか、逆にこういう性格だから日本が好きになったのか、ちょっと気になります。
 彼女とは「ジズルと漢字ってちょっと似てるよね!」等の、日本語とアラビア語を両方知らないと分からないニッチな話題を共有できるので、非常に楽しいです。会話はほとんどアラビア語で、最初の頃は外国人と話慣れていない彼女の言葉に苦労していたのですが、大分シンクロ率が上がってきました。

 彼女は日本人と友達になりたがっていて、ネット上での交流もあるようで、「日本人ムスリムのグループを見つけた」等と嬉しそうに語ります。
 「でも、普通の日本人が相手の時は、最初からイスラームの話題を喋りすぎない方がいいよ。日本人のほとんどは、そういうことに慣れていないし、ムタタッリファ(過激ムスリマ)だと思われてしまうかもしれない。まず、普通の話題から入って、時々イスラームのことを話し、でも話しすぎないようにおさせるくらいが丁度良いよ」と、老婆心ながらアドバイス。
 この辺の感覚は、逆にエジプト人にはなかなかつかめないようです。
 ネット越しだと、ただでさえも誤解が生じ易いのに、言語や文化的環境の違いから、変な誤解を受けてしまわないか、心配です。

 この日、電話で彼女が言った台詞から、يرن(ユリン、未完了三人称単数)という俗語を覚える。
 「電話をかけるが、相手が出る前に切る」「ワン切りする」くらいの意味で、文字通り「リン」から来ています。「わたしがリンした」なら「リンニートゥ」。
 電話代を節約するために「着いたよ」とかの単純メッセージを伝えるのに使われる他、日本同様「かけて」という意味にもなるそうです。

 彼女が日本人観光客の出迎えバイトをするそうで、この場面で使う日本語表現をいくつか質問されました。何か教えるたびに「これは丁寧な表現?」と確認していて、日本語における敬語表現の重要性を良く理解しています。
 「聞き取れなかった時に、『すいません、英語で話してください』と言ったら、怒られますか」と聞かれたので、「誰も怒らないけれど、英語も話せない日本人は多いよ」と応えます。
 彼女は苦笑いして「英語を喋れる日本人も沢山いるけれど、カタカナ・イングリッシュですね」と言います。よくわかっています(笑)。多分彼女なら、普通のエジプト人より「日本人英語」をうまく聞き取ってくれると思いますが。

 月曜日。
 長丁場授業。合間にフェミニズムとイスラームについてF女史とちょっと話す。フェミそのものも、反イスラームなフェミもどうでもいいけれど、ムタダイイナ(宗教熱心)でかつ教養あるフェミニストのムスリマというのも希少ながら存在して、その立場だけが非常に気になります。この狭いゾーンにいる人だけ、心を開いて本当に面白い話ができるような気がします。
 ムタダイニーン(宗教熱心な人たち)とムタタッリフィーン(過激派)は違うのですが、時にその違いが危うくなる上、日本のように全般に宗教色の薄い国の人には理解されにくく、この点をもっとアピールし伝えなければならない、と主張すると、強く同意して貰えました。いやほんと、これ大事です。

 彼女の中にも色々相克があるようで、自分の中の矛盾とも戦っているようです。しかし、わたしとしては、そういう矛盾を抱えているからこそ真の信仰なのであり、そういう姿をもっとイスラーム圏の外の人に知ってもらいたい、と感じてしまいます。
 彼女は大抵薄化粧をしているのですが(エジプトでよくある超ケバいメイクではない)「化粧は本当はハラームだ」と言います。「クルアーンに明示されているわけではないが、人目を引くのは良くないことだ」。
 それはわたしもわかっているのですが、一番重要なのは「やたら男性の目を引くような格好をしないで普通にせよ」ということであって、化粧なら即ハラームだ、というのは言いすぎではないか、と反論(擁護?)します。
 「あまり解釈を進ませると何でもアリになってしまっていけないが、大切なのは『奇抜になりすぎるな』ということのはずだ。化粧一つでも、どんな化粧かで違う。エジプトでは膝下のスカートでも目立つし、ハラームだが、日本ならまったく普通で、別にハラームとは言えないと思う(もちろんミニスカートはハラームだ!)。信仰の根本は変化してはならないが、末端は常に変化し、土地の風習にあわせて考えるべきではないか。要はTPOを守れ、ということでしょう」。
 そう言うと、F女史が「なるほど」と一定の賛意を示してくれます。
 「極端な話、エジプトではヒジャーブは義務だが、日本ではむしろハラームかもしれない。なぜなら、日本でムスリマがヒジャーブをすることは、かえって衆目を引く効果を発してしまうからだ」。
 これは極論ですが、常日頃から考えていたことで、こうして率直に話せる知的なムスリマ(でかつフェミニスト)と知り合えたことは、大変ラッキーです。彼女もうなって考えていました。
 形式を粗末にし、やたら根本に返って解釈し直すことは、信仰を形骸化させる第一歩ですから、慎重になる必要はありますが、末節にこだわるばかりでも本末転倒です。これはバランスの難しいところです。
 ただ強調したいのは、何度も言っているように、ある形式を「義務」と信じて厳密に守っているムスリム(またはムスリマ)であっても、他の信仰者がその形式を軽視していたからといって、非難したり侮蔑するようなことはほとんどない、ということです。この距離感を理解するのは、日本からだと難しく、わたしも常に気を使っていますが、社会の絶妙なバランス感覚だと思います。

 夜、久しぶりに大家さんのファトマがやってくる。下水工事に関する相談。
 ファトマは相変わらず気をつかって、フスハーとアーンミーヤが混ざった謎のファトマ語で喋ってくれるのですが、気がつくと彼女の言葉も100%聞き取れるし、こっちもまったくストレスなくアーンミーヤで喋っています。
 もちろん、ちょっと慣れない話題になったり、慣れない相手になると(そう、相手を知っているかどうかが重要!)、未だに非常に苦労するのですが、まぁなんとかこの程度のところまで来ることはできました。
 もっと勉強しないと・・・。

 火曜日。
 朝出かけようとすると、部屋の前が緊迫した情勢に。

階段の猫1
階段の猫1 posted by (C)ほじょこ

階段の猫2
階段の猫2 posted by (C)ほじょこ

 朝の授業時、F女史の体調が何だか悪そうだったのですが、その後自習し夕方の授業を待っていたところで、体調不良でキャンセルという連絡が。
 翌日も授業がなくなってしまったので、Nちゃんと一緒に勉強する約束をする。
 F女史の体調が心配。最近非常に忙しかったし、その一因はわたしにあるので、気になります。
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  1. アーシューラーの断食、フェミニストのムスリマ|2009/12/30(水) 17:26:11|
  2. エジプト留学日記

サファリパーク

 お休みの日に学校の企画でサファリパークに行ってきました。
 サファリパークなるものに行くのは、生まれて初めて。アレキサンドリアに程近いところです。

 道中、「鳩の塔」を見かける。でも、幹線通り沿いですし、観光化されたもののようでした。

鳩の塔
鳩の塔 posted by (C)ほじょこ

 サファリパーク入り口。

サファリパーク入り口
サファリパーク入り口 posted by (C)ほじょこ

 サファリパークなので車で回るのですが、車といっても普通のワゴンバンで、ヤバめのところは一応窓閉めてちょっと隙間あけるだけにしてね、という緩さ。
 実際、ほとんどの動物は猛獣ではなく、草食系の人たちのところでは車から降りられます。
 動物を見ると無条件にアドレナリンが噴出する異常性格なので、ハイになってカモシカとか変わった山羊みたいなの(名前不明)を追い掛け回していたら、係のおじさんに怒られました。

 サルコーナーは、「窓は隙間だけにして」の危険エリア。
 走っている車にサルがガシガシ飛び乗ってきて、餌を強請ります。
 イイ感じにガン付けられているところを撮れました。

サルと運転手さん
サルと運転手さん posted by (C)ほじょこ

サル
サル posted by (C)ほじょこ

 かばでーす。

かば
かば posted by (C)ほじょこ

かばの口
かばの口 posted by (C)ほじょこ

 トリでーす。

トリ
トリ posted by (C)ほじょこ

 って、全然サファリパークらしい写真がありません。
 実際、肉食系の人たちはゴロゴロ寝ているだけで、全然面白くありません。

 この後、ボートに乗ったのですが、ゴリラの島の脇を通った時に、テレビで見るみたいにゴリラが超怒ってボートに併走してきて、二回も石を投げつけられたのがめちゃくちゃ楽しかったです。動画撮れば良かったです。
 結構コントロールが良く、二回とも何故かドイツ人の男性を正確に狙っていました。ゴリラを怒らせる何かが彼にあったのでしょうか。陸の上で対峙したら相当恐怖だと思いますが、船の上なのでケラケラ大爆笑していました。
 観光客の方にはお勧めしませんが、お子様のいらっしゃるエジプト定住者または長期滞在者の方は、遊びに行くと楽しいと思います。石を避ける運動神経も試せることでしょう。
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  1. サファリパーク|2009/12/29(火) 07:08:18|
  2. エジプト留学日記

ロバから落ちる

11/30

 アスワーンから戻り、ルクソールのOASISホテル、二度目の朝。
 前日まで強行スケジュールだったので、この日は屋上で新聞でも読んでのんびり過ごそう、と思う。
 気球にも興味があったのですが、500ポンドと物凄いお値段なので、諦めました。他の国で乗るよりは割安だと思うのですが・・・。
 ちなみに、気球は以前はもっと安いものもあったのですが、事故が起こってから政府が介入し、一度に乗れる人数などを制限した結果、これくらいの価格に落ち着いたそうです。適正価格なのだと思います。

 新聞ばかり読んでいると流石に飽きてきて、昼過ぎに街を散歩しに出かける。
 ブラブラ歩いていると、イブラーヒームという男が声をかけてくる。いつものことなので適当に流していたのですが、アーンミーヤの会話が割りとリズム良くできて楽しかったので(こういうのは相性がある)、しばらく一緒に散歩することにしました。
 ルクソール東岸の多くの通りは綺麗に整備された「観光用」ですが、ローカルのスークもあります。そういう場所でも、カイロに比べると道幅が広く、土地に余裕があるせいか、それ程雑然として見えません。

 ちょっとギリギリの写真もありますが、敢えて載せてみます。

ルクソールのスーク
ルクソールのスーク posted by (C)ほじょこ

ルクソールのスークで
ルクソールのスークで posted by (C)ほじょこ

 名前を失念してしまったのですが、ルクソール神殿に続く道路が、発掘・整備作業中です。

ルクソール発掘中
ルクソール発掘中 posted by (C)ほじょこ

 西岸に家がある、という彼に誘われて、フェリーで対岸に渡ります。1ポンド。
 ルクソール西岸は、非常に綺麗に整備されていて、少し歩くと小さな村落、そこから更に進むと田園風景と砂漠、と連なっています。
 彼の村落は西岸降りてすぐのところでしたが、マイクロバスも走っていて、船着場から遠い村落もあるようです。
 「ロバに乗せてあげる」というので、「まぁ商売なんだろうなぁ」と思いながら、不用心に家まで着いて行きます。小さな村落だし、何かあったら回りに筒抜けな一方、周辺住民が特に注目していないので、いつもこうやってロバビジネスをやっているのでしょう(「付いていく」行為は原則お薦めしませんが、常に悪い結果が出るわけでもないので、「第三者がそれを見てどう反応しているか」を注意深く観察すると良いです。あと、身体は鍛えとけw)。
 家でお茶を頂戴しながら、家族の写真などを見せてもらったのですが、どうも彼の家は、この辺りでは裕福な様子。家の雰囲気も荒んでいません。父親がイギリスに行った写真や、ドイツ人写真家が作ってくれた写真集もあり、この辺りに来る欧米人と付き合って一儲けした印象があります。

ルクソール西岸の街路
ルクソール西岸の街路 posted by (C)ほじょこ

 ロバは前から乗りたかったので、とにかく誘われるままに乗ってみることにしました。
 小さなロバですが、足をかけるところがないので、慣れないと何かの台から乗らないと難しいです(慣れたらぴょんと乗れるのでしょう)。ラクダのように低くなってもくれません。
 乗ってみると、トコトコ進む感じは、スーパーカブのよう。手綱の左を引くと左、右を引くと右、両方強く引くと止まる、のようです。その他に声や足で蹴ってスピードを操る方法も教えてもらえました。
 今ひとつうまく制御できないのですが、とにかく通り沿いにトコトコ歩いてくれます。
 自動車やバイクの場合、思い通りになる代わり、すべて人間が判断しないといけません。でもロバには常識があるので、壁に向かって突進したりはしません。ちゃんと道沿いに歩いてくれますし、対抗ロバが来たら自動で避けてくれます。

ルクソール西岸の田園風景
ルクソール西岸の田園風景 posted by (C)ほじょこ

 「Yさんは難しいと言っていたけれど、意外と簡単やん」と調子に乗っていたのが、大失敗でした。
 「イグリー!イグリー!」とか飛ばしていたら、ロバが段差か何かを避けようとした時、タタッと少しよろめくように歩き、バランスを崩してロバから落ちてしまったのです。バックを肩からかけたままで、しっかりロバをホールドしていなかったのもいけませんでした。
 ロバの高さは馬やラクダに比べたら全然大したことはないのですが、下が思い切り固いアスファルトだったので、かなり痛かったです。
 一応頭を打たないよう腕と背中から落ちたのですが、それでも十分キツイです。痺れるような痛みの中で、「柔道がアスファルトの上では最強というのはこのことですか・・」と、無意味に格闘オタクな台詞が脳裏をよぎって行きます。
 イブラーヒーム君が慌てて駆け寄ってくるので「大丈夫」と言いますが、正直大丈夫じゃないです。指を一本ずつ動かし、肘、肩と動かすと、折れてはいないようです。一安心。
 近所の人が氷を持ってきてくれたので、とりあえず冷やしました。
 ただでさえも笑いものにされるロバから、さらに落ちたとなっては、面白すぎます。恥ずかしい・・・。
 でも、ロバでこのダメージなら、馬やラクダから落ちたら死んでもおかしくないです。ロバで死なないで良かったです。せめて落馬で死にたいです。

 この子がわたしを落としたロバ。

ルクソール西岸のロバ
ルクソール西岸のロバ posted by (C)ほじょこ

 ロバに文句を言うわけにもいかないし、気持ちのやり場がありません。
 多分、慣れない人間が乗ったので、ロバもナメていたのでしょう。もしかするとわざと落としたのかもしれません。
 まぁ、そりゃ人間なんて乗せたくないわな。畑耕したこともない日本人なんか、ダルくて乗せてらんないわな。わたしが逆の立場やったら、絶対脱走してるわ。

 もう一度乗る気分にはなれなかったので、腕を冷やした後、一緒にロバを引いて西岸の田園風景の中をしばらくお散歩しました。

ルクソール西岸 畑の中の道
ルクソール西岸 畑の中の道 posted by (C)ほじょこ

 彼の家でももう一度冷やし、ローカルフェリーまで送ってくれます。
 案の定、ここで料金を請求されました。最初30ポンドと言ってきたので、20ポンドまで値切って決着。それでも高いのかもしれませんが、ロバ自体は楽しかったし、落ちたのは自己責任なので、そこは構いません。
 ただ、こうした後から言ってくる商売の仕方は気に食わないので、普通にムッツリしていました。
 まぁ、彼らも生活があるのでしょう。彼も申し訳なさそうで、一言値切るとすぐ応じてくれたし、ちゃんとバツの悪そうな顔をしていたので、許してあげます。

 ホテルOASISに戻る。Yさんの友人で、同じくルクソール出身のエジプト人と結婚して、現在カイロにお住まいの女性と話す。元「同じ業界のずっと身分の高い方」で、柔らかい物腰から、人を使う人間の風格が感じられました。
 この晩はバストイレ付きのダブルルームに泊めてもらえました。
 この部屋は内装も綺麗で、エアコンまで付いていて、なかなかデラックスです。一人で泊まってすいませんねー・・・。
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  1. ロバから落ちる|2009/12/06(日) 02:12:29|
  2. ルクソール・アスワーンの旅

雄鶏には天使が見え、ロバには悪魔が見える

 F女史から動物に関して面白い話を聞く。
 「朝、雄鶏が鳴くのは天使が見えるから」「ロバがいななくのは悪魔を見ているから」という二つ。どちらもイスラームに由来するお話です。
 一番鳥に天使が見える、というのは、ファジュルのアザーンとクロスオーバーするし、割と素直にわかります。
 ロバのいななきというのは、わたしもカイロに来て初めて聞いたのですが、「イーヒイーヒ」みたいなヘンテコな声で、夜中に時々耳にします。アラブ的にはあれは「醜い声」らしく、悪魔を連想するようです。ロバ、いつも踏んだり蹴ったりです。
 ちなみに、この話をしている時、F女史が素晴らしい動物の鳴きまねをしてくれました。彼女は今までにも何度か動物声帯模写をしてくれて、「エジプト人は音声センスが凄すぎる!」と思っていたのですが、これは別にエジプト人の性質ではなく、彼女個人の特技なのだとわかってきました(笑)。本当にめちゃくちゃ上手です。

 某日本関係施設で自習していたら、前にお話した日本語を学ぶNさんとSさんと再会。特にNさんは家もご近所で、物静かでお気に入りです。どうでもいいですが、背がわたしと同じくらいなのも楽チンです。
 Sさんはかなりアグレッシブなエジプト女子で、施設に勤める男性と激しく政治談議を交わしたりしていました。わたしが勉強している横から、ちょこちょこ日本語について質問してきて、ちょっとおかしいです。
 彼女たちには、「これ日本語でどう言うの?」という質問をよくされるのですが、アラビア語では非常に日常的な表現でも、日本語ではズバリ言えないものがよくあって、いちいち唸らされます。
ما فيس فائدة
 は「無駄」「仕方がない」と教わったらしいですが、彼女は「日本語をたくさん勉強しても、次の日には忘れてしまい、マーフィーシュファーイダ」と言いたいようで、そこで「無駄です」とか「仕方ないです」と言っては、あまりにも絶望的な台詞になってしまいます。確かに「無駄」に相当する表現なのですが、日本語ではそこで「無駄」とは言いません。「なかなか上達しません」とか、全然別の表現が来るのが自然な発言です。
 また「仕方がない」というのは、「他に方法がない」ということで、良い意味でも悪い意味でも使います。良い意味というのは、「結果は残念だったけれど、一生懸命やってくれたんだから、仕方ないよね」みたいな文脈の話で、これを伝えるのは非常に難しかったです。غير حاجة تانيةとかما فيس سبيلとか言うのでしょうか。フスハーならلا محالةとかもアリかと思います。それ以前に、これまたアラビア語ならまったく別の表現が来る方が自然な慰めになるはずです。
 帰りも家のすぐそばまで三人一緒で、子供の頃に戻ったみたいでした。

 Sさんがذبحという語の訳にこだわっていました。
 「動物を屠殺する」という意味なのですが、「日本語では人間と同じ『殺す』か『屠殺する』だ」と言っても、「日本では電気で羊を殺すんでしょう? そうじゃないの、喉をナイフでかき切るの、それが重要なの!」と引きません。特に犠牲の動物を殺すというのは、宗教的な行為であって、単に機械的に家畜を殺して食べるのとは違うのだ、と言いたいのでしょうが、日本語では「それ用の単語」というのはありません。
 こういう「自分や自分の文化にとってすごく大切なもの、重要な違い」を伝えたいのに、外国語にしてしまうとやたら冗長になるばかりでサッパリうまく言えない、という気持ちは、よく理解できます。
 でもね、それは諦めるしかない(笑)。とりあえず大雑把なことを言って、後から時間をかけてジワジワ説明するしかないですよ。

 彼女たちと話していて、居合わせたインドネシア人の女の子Oさんと友達になりました。
 ヒジャーブをしていますが、顔つきが東アジア系だし、日本関係の施設だったので、最初は「エジプト人と結婚した日本人かな?」と思ったのですが、それにしては発音がうますぎるし、訛りが日本的ではありません。
 カイロに一家で数年住んでいて、アズハール大学の学生とのこと。アーンミーヤは、わたしから見たら完璧です。言葉遣いも丁寧で、とても好印象でした。
 インドネシアは世界最大のムスリム人口を抱える国で、ムスリムなら子供の頃から意味は分からなくてもクルアーンを勉強しますから、彼らの発音は素晴らしいです。
 英語は今ひとつたどたどしく、最近日本語の勉強を始めたとのこと。フスハーについては「カイロに来る前から勉強しているけれど、本当に難しくて大変」と言っていました。まったく同感です(笑)。
 アラビア語を学ぶアジア人同士ということで、日ごろの思いを色々共有できました。「アラビア語は世界一難しい!」とか「ぶっちゃけ、エジプト料理は不味い」とか(笑)。ちなみにわたしはインドネシアやタイ、マレーシアの料理は大好きで、「食べ物はインドネシアが断然良い」という彼女を断固支持したいです。
 顔つきはエジプト人よりは日本人に近いですが、ノリ的にはエジプト人に近い気がします。彼女個人の性格かもしれませんが、ちっちゃいのに元気一杯で、ちょっと動きが雑だけれど、じっと相手の目を見て熱く語るところが、エジプト女子と少し似ています。でもエジプト人より愛嬌があるかな(笑)。
 日本や韓国のこともエジプト人と違い良く知っていて、俄然インドネシアに親近感が沸いてきました。

 インドネシアで思い出しましたが、以前工場で働いていた友人が、インドネシア人の労働者と知り合いになり、彼らの一人が「英語はわからないけれど、アラビア語はわかる」と言っていたそうです。
 また、以前にネット上で、インドネシア人とアラビア語でやり取りしたことがあります。多分彼女は英語もわかるのですが、アラビア語を共通言語として使う、というのは、とても楽しい経験です。
 そう言えば、今日は同じ学校に通うイギリス人の女性とも、ずっとアラビア語で話していました。英語という最強言語が母語でありながら、気合でアラビア語で通す姿はカッコイイです。彼女はペルシャ語を学んだ経験もあるとのこと。素晴らしい。
 どんな言語でもそうですが、外国人同士が第三言語として使って話すのは、ネイティヴの話を耳ダンボで盗み聞きするより遥かに簡単です。ネイティヴでも、「外人向け」に喋ってくれている時はまだ楽なのですが、エジプト人同士の会話を盗み聞きするのは非常に大変です。

 全然関係ありませんが、最近現代アラビア語小辞典を借りて使っていることが時々あり、これが結構使えます。
 アラビア語日本語辞書なら、まずパスポート初級アラビア語辞典という例文も豊富で素晴らしい辞書がありますが、あくまで初級用で、これだけでは新聞も読めません(解説は本当に素晴らしく、単語集としてはずっと使えるし、わたしも寝る前に毎日読んでいます)。
 また、Pdicで使う辞書データが公開されていて、大変お世話になっていますが、マシンが手元にないと当然使えません。
 Hans Wehrは語彙数的に申し分なく、全アラビア語学習者が使っていると思いますが、単に訳語が羅列してあるだけで、また日本人にとっては英語も所詮外国語です。わからないアラビア語の単語を調べたら、わからない英単語が出てきて、わからない単語を二つノートに書く、というシュールなオチになることもあります(笑)。
 現代アラビア語小辞典は、語彙数ではHans Wehrに到底及びませんが、実用に供する収録数で、かつ日本語です。以前に書店で見た時は「表紙が固くて使いにくそう」とかいうどうでもいい理由でパスしてしまったのですが、異国の地で有り難味を噛み締めています。
 とりあえず現代アラビア語小辞典で調べて、見つからなかったらHans Wehr、みたいなパターンが最近多いです。

夜の肉屋さん
夜の肉屋さん posted by (C)ほじょこ
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テーマ:エジプト - ジャンル:海外情報

  1. 雄鶏には天使が見え、ロバには悪魔が見える|2009/11/25(水) 08:01:12|
  2. エジプト留学日記

日本の犬広場、サマータイム、アラビア語のウナギ文

・エジプトの猫問題、日本の犬広場

 カイロの猫が荒んでいる、と書いたら、「イスラームでは猫が大事にされると思っていたけど、かわいそう」みたいなコメントを見かけたので、ちょっと弁護しておきます。
 確かにカイロの猫は全般に薄汚くてワイルドですが、人間も同じくらいワイルドです(ごめん、エジプト人!)。別にエジプト人が猫を嫌っていて、悲惨な生活を強いているわけではありません。「障害者率」も「子供多い率」も、猫と人間で同じくらいじゃないかと思います。
 ストリートチルドレンが沢山いる状況で、猫を人間に優先するわけにはいかないでしょう。人間と都市生活動物の生活レベルや風貌は、かなり相関していると思います。日本の猫が小奇麗なのは、人間が小奇麗だからでしょう。
 逆に、人間も動物も小奇麗なのが当たり前で、ちょっと薄汚かったり片目がなかったりすると「違う人」扱いする日本の方が、余程息苦しくてイケスカナイと思いますけれどね。片目がないからなんだってんだ!

 また、エジプト人が特別猫をいじめているとかではないです。子供が棒で叩いたりしていることはありますが、日本だって昔は虫分解する子供とか沢山いたでしょう。ストリートカフェなんかでは女性でもシッシッと追っ払っていますが、これも動物の多かった頃の日本も同じだったろうし、油断していると本当に猫にご飯取られるので、人間だって必死です。
 というか、わたしが子供の時も、可愛がっていた野良猫を近所の人だか実の親だかの連絡でそのまま保健所?で殺された覚えがありますけれどね。捏造された記憶ですかね。カイロではそういうシステマティックな殺害はないですよ。野良犬も野放しだし。
 彼らは「人間は人間、猫は猫、同じように暮らすことはできない、それぞれに相応しい生き方がある」と思っているだけで、特に猫については、動物の中でもポジティヴな評価を与えていますよ。
 犬は本当にネガティヴ評価ですけれどね・・・。「忠実で強い動物」という認識もありますが、基本的に道具以上の価値はないし、野良犬については「いるし、しょうがねーなー」くらいの扱いだと思います。

 犬と言って思い出しましたが、親しいエジプト人と動物のことを話していて「日本には『犬広場』というのがあるのだろう? とても有名だと聞いたぞ」と言われたことがあります。
 何のことかと思ったら、ハチ公前のことでした。ハチ公のエピソードもよく知っていました。
 普通のエジプト人は知らないと思うし、彼がどこかで聞きかじったか本で読んだのでしょうが、意外と有名みたいですね。
 彼も「犬は忠実で有用な生き物だが、犬は犬、人間は人間。家に上げたりするのは感心しない」という考え方。
 でも、今のカイロにはペットで犬を飼っている人も存在はします。

 猫と言えば、以前に「猫とゴキブリの溢れる病院」という新聞記事を読んだことがあります。健康保険病院の不衛生な状況を告発する記事でしたが、ゴキブリはわかるにしても、猫というのは日本では出てこない発想です。
 日本で「猫のいる病院」が問題になったとしても、それは多分、猫好きの人が餌をやったために増えてしまった、とかいう話であって、自然に増えたわけではありません。この記事の状況で猫が増えているのは、生態系の一番上のところで猫が登場しているのですから、それだけ衛生管理が危機的ということで、猫だけ排除してもより被害が拡大するだけでしょう。病原菌の媒介、という意味では、昆虫や爬虫類より哺乳類の猫の方がより危険ですが・・・。


・サマータイム

 日本では温暖化対策とかいう白痴的口実でサマータイムの導入が検討されているそうです。エジプトにはサマータイムがあります。
 ですが、わたしは日本のサマータイム導入には反対です。
 まだ夏から秋にかけてしか生活していないので、偉そうなことは言えないのですが、エジプト人は、本当に季節によって生活時間帯が少しズレていくんですよ。子供の夏休み期間中は、夜遅くまで町全体が非常にアクティヴで、今はラマダーンが夏の終わりの時期なのも手伝って、非常に宵っ張りリズムで動いています。一方、今の時期でも既に「早寝早起き」リズムに街が移行していっているのがわかるし、冬は本当に早寝早起きになるそうです。
 多分、日中の温度差が非常に大きいことが関係しているのでしょう。エジプト人が「カイロは温度差が少なくて過ごしやすい」と言っているのを聞きましたが、それはアスワーンなどと比較するからで、日本基準で言えば昼と夜の温度差がとても大きいです。すぐそこが砂漠なので当たり前です。
 ということは、夏暑くてもちょっと待っていたらすごく涼しくなるし(本当に素晴らしく快適になる!)、冬寒くてもちょっと待ったら暖かくなる、ということです。つまり、生活時間帯をズラす甲斐がある。
 ところが、日本はそんなに日中の温度差が大きくないし、雨や曇りの日も多く、そうなるとますます日中の温度変化がなくなります。待っていてもラチがあかないので、生活時間帯をズラすメリットがあまりありません。
 元々慣習上存在しないサマータイムなんか導入しても、IT特需があるくらいで、社会が混乱するだけでしょう。


・アラビア語のウナギ文?

 日本語には、ウナギ文と呼ばれる構文があります。
日本語では、「僕はウナギだ」「私はプリンです」のように、「買う」「選ぶ」「取る」「食べる」などの意の動詞の代替でコピュラを用いることが多くあり、このようにコピュラの使用をする構文を最も代表的な「僕はウナギだ」にちなんで、ウナギ文という。

 食堂で料理を注文するのに、「ぼくはうなぎにする」の代わりに「ぼくはうなぎだ」というようなことで、「ぼくはうなぎ」と言ったからといって、彼は人間であってうなぎではありません。

 この間エレベータに乗って、後から来た男性に「何階?」と聞いたら、أنا خمسةみたいな答え方をされました。「僕は五」と言っているのですが、彼は五階で降りたいだけで、「五」ではありません。
 「これはウナギ文!?」と思ったのですが、似ているようでちょっと違う気もします。アラビア語では、未完了時制では基本的にコピュラが使われないため、別にコピュラが他の動詞を代替しているわけではないからです。
 名詞文という、アラビア語の独特の構文が使われているわけですが、普通の名詞文として理解しても文法的には誤りだし、「名詞文の補語の動詞文の中で動詞が省略されている」というのが厳密な理解なのでしょうけれど、もちろん誰もそんな難しいことは考えていなくて、日本語のウナギ文みたいな感じで気軽に使えます。

 この名詞文、簡単なようで実に奥が深く、会話の中では少し日本語と似たノリで使っていることもあります。
 ここから先はマニアックな話なのですが、以前にS先生が「アーンミーヤはほとんど名詞文だ」と言ったことがあります。アラビア語の文法をある程度わかっている人なら「それは面白いことを言うなぁ」と好奇心をくすぐられると思うのですが、あまりアラビア語を知らなかったり、アラブ的な文法概念で学んでこなかった人(欧米系などに多い?)は、「何言ってんだ」とキョトンとするのでは、と思います。
 例えば「わたし 行く 学校」という文章があったら、アラブ的文法では、これは「行く 学校」という動詞文全体が、「「わたし」>「行く 学校」」という形で名詞文のハバル(補語みたいな感じ)になっている、と複文構造として理解します。
 統語構造がヨーロッパ言語に似ているアーンミーヤだけ考えたら、こんな回りくどい考え方は要らないようにも見えるのですが、アラビア語の本質を理解しようとしたら(そんなもん理解していませんが)、これを複文として理解し、「アーンミーヤはほとんど名詞文」というのも、ストンと落ちるところがあるのです。フスハーでは原則動詞が一番最初に来て、かつ動詞の活用形に主語人称の情報が含まれているからです(正確には、外国では活用変化として教えられることが多い動詞の語尾変化が、アラブの文法では「ダミール=代名詞」として説明される)。
 世代的に若く、ヨーロッパ人と非常に付き合いの多いF女史にこの話をしたら、「それは面白いねー。確かにヨーロッパの人に『名詞文』とかから説明しても、ややこしくなるだけだから、最初はしない」と言っていました。

 この名詞文ですが、慣れてくると、ちょっと日本語に似たノリで使えて、非常に楽チンです。
 日本語では「主語 目的語 動詞」の語順が多いし、しばしば主語が省略されて「目的語 動詞」になります。
 とにかく最初に主題となる名詞を持ってきたい気持ちが強くて、動詞先行のアラビア語とは正反対のノリなのですが、名詞文を使えば、アラビア語でも「寿司 わたしは食べたそれを昨日」みたいな言い方ができます。
 日本語で育った人間としては、会話していて、「寿司」とかパッと主題が浮かんで、それからエピソードをつなげる、という順序で思考が進むことが多いのですが、そのまま自然な順序で口に出すことができます。
 英語の関係代名詞による複文と違って、従属節にあたるハバルの中では、必ず代名詞によって先行する名詞が受けられるのですが、これも慣れるとかえって自然です。英語で喋っていても時々この言い方をしてしまいます(アラブ人に多い英語の間違い)。


 「日本語は主語を曖昧にする言語だ」みたいなことは言い尽くされています。そもそも主語という概念が日本語理解の上では邪魔なんじゃないかと思うのですが、主語の省略自体は別に日本語に限ったことではありません。
 ただし、フスハーで主語が明示されないのは、動詞に厳密な人称変化があるからで、日本語における「主語省略」とはまったく事情が異なります。
 ただ、そこから長年の変化を経て、文法がグッと簡素化してヨーロッパ言語的な語順の多くなったエジプト方言で考えると、「本当にちょっと日本語的省略に似ていない?」と感じる部分もあります。
 エジプト方言ではواحدという、英語のoneにあたる言葉を主語に立てて「お腹がへっている人がいる」みたいに言えます。実際は言っている本人が空腹のことが多いわけですが、敢えて明示せずに「君もおなか減ってるよね? ぼくも減ってるし、そろそろ食事にしない?」みたいな曖昧なニュアンスを出すことができます。it rainsのitみたいで、フロイトを連想します(笑)。(この発想を共有できる人は数少ないでしょうが、わたしの真の友です)
 欲動が空腹している!

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