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エジプト・ガザ国境でエジプト兵一名死亡

ラファフ、イル=アリーシュでの衝突
ラファフ、イル=アリーシュでの衝突 posted by (C)ほじょこ

国境に「兄弟の炎」で燃える
ラファフで血の衝突 エジプト人兵士の殉死 イル=アリーシュで治安部隊と「生の動脈3」が激しくもみ合う

 兵士アフマド・シャアバーンは、昨日、兵役任務中にラファフでパレスチナ側からの発砲により殉死した。また、パレスチナ人デモ隊からの投石により、8名が負傷した。
 フランスのニュース通信が目撃者の言葉として伝えるところでは「サラーフ・ッディーン門でのパレスチナ側のデモの間、エジプトの監視塔に向かって断続的な発砲があった。兵士一名が死亡し、9名が攻撃を受けた」。ハマースは、エジプト・ガザ国境と対峙している時、パレスチナ人35名が攻撃され、うち4名が銃弾を受けた、と発表した。
 一方、内務省は昨日、15名の警官と「生の動脈3」部隊のメンバー11名が、一昨日イル=アリーシュ港で両者の間での激しいもみ合いが起きた際、負傷した、と発表した。部隊の多くの車がラファフの検問所を越えようとした際、エジプト側がこれを制止し、様々な国籍の7名が逮捕された。メンバーとエジプト当局の交渉後、139台の車がガザに向けて出発していた。治安筋は、警官の負傷者数を17名と発表し、1名の少将、1名の准将、1名の大佐、1名の中佐、1名の少佐および5人の少尉と7名の兵卒が含まれる。生の動脈部隊の発表では、同団メンバーの負傷者数は40名である。内務省の発表は以下のように述べた。「何人かの活動家が港のゲートに向かい、一つの障壁を破壊し、彼らの何人かが脱出を試みた。警備塔によじ登り、治安部隊に投石した」。

 以前に訳した記事で「生命線3」としていたشريان الحياة 3は「生の動脈3」にしました。Artery of Life 3というヨーロッパのグループです。
 それより、パレスチナ人のエジプトに対する憎悪が高まっているのが気がかりです。欧米や日本の団体がエジプトを批判しているのは相手を間違えていますが、当のガザの人々の怒りは尤もです。
 だからといって、今のエジプト政府には動きようもないわけですが・・。

 「相手を間違えている」と言いましたが、外圧が非常に高くなった状況を想定すると、「内圧」の方は以前から高いわけで、加えて次の大統領選が近づいていて、ひょっとするとエジプトの政治が大きく動く可能性がないとも言えません。もちろん、このまま普通の選挙が行われても「大きく動く」可能性はないので、変革の契機はもっとラディカルで危険なものになるでしょうが。
 その場合、イスラエルにとってはかなりのプレッシャーになるわけで、結果として「相手を間違えて」はいないのかもしれません。
 その時ネックは、エジプトに対する欧米の出方であって、欧米系の団体がそこで頑張ってくれるなら、不謹慎ですが面白い流れにならないとも言い切れません。まぁ、わたしのような外人は追い出されるのかもしれませんが。

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  1. エジプト・ガザ国境でエジプト兵一名死亡|2010/01/08(金) 04:59:30|
  2. ルクソール・アスワーンの旅

ガザ封鎖への抗議、在エジプト・イスラエル大使館へ

ガザ行きを求めるハンガーストライキ
ガザ行きを求めるハンガーストライキ posted by (C)ほじょこ

「ガザ」の抗議、イスラエル大使館へ デモ隊、テルアビブのボイコットを求める

 外国人を含む四百名あまりがパレスチナ人らと共に、ギザのイスラエル大使館前に現れ、ヘブライ国家の政策に抗議し、ガザ封鎖を批判し、イスラエル製品のボイコットを求めた。デモ隊は大学橋の中央で止またっため、治安当局が出動し大使館向かいの歩道で集まるよう強制することになった。治安当局は、タハリール広場で座り込みをしていた三名を巻き込んだ一昨日の小競り合い以降、デモ隊の誰とも摩擦を起こさないようにしているようだった。また昨日、ほとんどが中高年女性の三十名の外国人活動家が、食料と医薬品運搬のためのガザ地区入りを認めさせるべく、ジャーナリストの前でハンガーストライキを始めた。活動家らの声明によると、この中にはナチス収容所の生還者ハイダー・イブスティーン(八十五歳)が含まれている。彼女はガザ国境が開かれるまでハンガーストライキを宣言し、三日の間飲み物しか口にしていない。
 一方、イスマーイーリーヤ治安当局は、様々な国籍のヨーロッパ人活動家らを、ラファフに向かうべく水路の東側へ渡ろうとしたところを、ムバーラク・ッ=サラーム橋の上で拘束した。
 ヨーロッパに住むパレスチナ人民と連帯するグループは昨日、声明を発表し、その中で、壁建設決定への抗議のため、在エジプトのヨーロッパ諸国大使館の前でデモ隊の列を組織することを呼びかけた。
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  1. ガザ封鎖への抗議、在エジプト・イスラエル大使館へ|2010/01/03(日) 04:21:18|
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ヨーロッパ人活動家らがカイロでガザ入りを求める

ガザ入りを求めるヨーロッパ人がカイロでデモ
ガザ入りを求めるヨーロッパ人がカイロでデモ posted by (C)ほじょこ

ガザ入りを求めるヨーロッパ人たちのデモがカイロで続く 外務省「デモ隊は約束を尊重していない」
「生命線3」エジプトの要請に応えイル=アリーシュに向かう 金属障壁の掘削機械がラファフに届く

 昨日、42もの国籍を含む数百のヨーロッパ人活動家が、カイロの多くの場所でデモを続け、住民への人道援助物資輸送、および同地区にイスラエルが「弾丸を注ぎ込んだ」攻撃の一周年記念を彼らと分かち合うためのガザ行きが認められないことに抗議した。人道および医療援助をガザ地区に運び入れている団体「生命線3」のメンバーは、ヨルダンのアル=アカバ港に数日間足止めされていたが、昨日、シリアに戻ることを決めた。ヌエバア港からのエジプト入りをエジプト当局に拒否され、イル=アリーシュ港からエジプトに入る準備のためだ。これは、本件に関するエジプトの要請に対し応えたものだ。活動家らは昨日、ナイル川コルネーシュの世界商業センタービル前で、抗議の座り込みを組織し、パレスチナを支援するシュプレヒコールを繰り返した。タハリールのモガンマア前では別の座り込みが組織された。三百人にのぼるデモ隊のほとんどはフランス人だが、一昨日夕方、ガザ広場に続くムラード通り(以前のシャルル・ドゴール通り)を三時間半にわたり遮り、フランス大使館前の通りに向けて広がり、ガザへ渡るためのラファフ(訳注:エジプトとガザ地区の国境の町)行きが治安上の理由で許可されなかったことに抗議した。一方、多くのイタリア人活動家は、イタリア大使館に向かい、同様の要求を主張した。
 また、外務省スポークスパーソンのヒサーム・ザキー大使は昨日、在カイロフランス大使館前で座り込みを続けているフランス人活動家らは、政治活動を行うつもりで観光ビザでエジプトに入国している--彼の言によると--点において、「自分たちの約束を守っていない」とした。一方、金属障壁のための作業は継続され、掘削作業を行うための機械が、昨日ラファフ港隣接地域に到着した。

 エジプト・ガザ地区間の国境封鎖や金属障壁建設には、アラブ諸国だけでなく欧米の活動家からも非難が浴びせられていますが、ちょっとこれは筋違いなのでは、と思えます。
 ガザに援助物資を運び入れたいなら、イスラエル側にも陸路はあり、ガザそのものにも港があります。そこからガザ地区入りできないのは、イスラエルが拒否しているためです。
 エジプト政府の政策を諸手を挙げて支持するわけではありませんが(というか疑問もかなり大きいですが)、エジプトとしても非常に苦しい判断の結果、国境封鎖という選択をしているのであり、そもそもこの状況を作り出したのもイスラエルです。
 なぜイスラエルではなくエジプトが抗議の対象になるのか、納得いきません。エジプト人がエジプト政府に抗議したり、百歩譲ってパレスチナ人や他のアラブ諸国から非難されるならともかく、ヨーロッパ人がカイロくんだりまで来て「ガザに入れろ」と叫ぶのは、文句を付ける先を間違えています。
 もちろん、イスラエルに抗議したところで「じゃあどうぞ」と入れてくれるわけもないし、だからこそ「何とかなりそう」なエジプトに目を付けているのでしょうが、エジプトとしてはとんだとばっちりではないでしょうか。

 こういう風景を眺めていると、イスラエル「建国」以降のパレスチナ周辺の歴史というのは、ユダヤという「外部」を措定することで「ヨーロッパ」であった者たちの、巨大な自己愛的贖罪ゲームの掌の中にあるように思えてなりません。ユダヤとは斜線を引かれたヨーロッパの主体なのです。
 アメリカのシオニストというのもまた、ある種の「裏切り感」というものに駆動されている自己愛において、「ヨーロッパ」と並行的です。
 念のためですが、文字通りのユダヤ人やヨーロッパ人を言っているわけではありません。ある歴史物語、自我を支えるファンタジーがあり、そのファンタジーへの病的耽溺が、イスラエルという存在を結果的に招いてしまい、今尚支えている、ということです。

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  1. ヨーロッパ人活動家らがカイロでガザ入りを求める|2009/12/30(水) 17:34:52|
  2. 新聞・メディア

ガザ虐殺から一年

ガザ虐殺一周年
ガザ虐殺一周年 posted by (C)ほじょこ

ガザ虐殺から一年

 ガザ地区の各地域では昨日、イスラエルが同地区に仕掛けた戦争の開始から一年が経過したことを、「注がれた弾丸の為したこと」の名の下に、デモ行進とハマースの組織した活動で記念した。運動には数百人の子供が参加し、一方、ハマースの軍事部門アル=カッサーム部隊は、これまでのイスラエルへのあらゆる抵抗の中で「最も適当なる存在」となることを約束した。
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  1. ガザ虐殺から一年|2009/12/30(水) 01:43:52|
  2. エジプト留学日記

エジプト・ガザ国境ラファフの密輸トンネルと窮状

 エジプト・ガザ国境の街ラファフからのリポートです。
 両国境は封鎖され、現在金属障壁の建設が進められていますが、これには広い範囲から批判が浴びせられていて、ガザ支援のための秘密トンネルも無数に建設されています。
 なお、文中に登場するイル=アリーシュは、国境に程近い拠点となる街。

ラファフリポート
ラファフリポート posted by (C)ほじょこ

ラファフ住民:検問所が閉鎖されている限りトンネルは続く
国境両側の商人たち:「イル=ワリードとイッ=シャルヤーン」の壁の分断以前から、物品の密輸で時を競っている

 「時は剣の如し。斬らざれば、トンネルが壁を斬る」。これがエジプト側ラファフの現状だ。住民たちは、住居にトンネルを迎え入れ、地面の下の通商活動と密輸を利用し、エジプト当局の建てた治安障壁の問題に対応し、これを現実的な対処と考え適応している。
 ラファフは待機と監視の街となり、誰もそこから発展が導かれるとは考えていない。これが始まったのは、イスラエルのメディアがガザとの国境の最初の金属障壁を報じてからで、この後、掘削機械への銃撃があった。
 匿名のベドウィンによると、壁は半分完成しており、スルターンの丘に始まり、イル=サルスーリーヤで終わっている。唯一の障害は国境線に隣接したサラーフ・ッディーンの場にある住居である。一方、治安筋によると、作業は今までのところ「治安ポイント」と呼ばれる部分で止まっている。
 本紙は、国境における直近のハマースによるデモの直前にラファフを訪れたが、緊張がその日の夕方まで続き、道には治安部隊が待ち伏せ、イッ=シェイフ・ズワイドに始まり、ラファフ検問所まで続き、密輸品を積んだ車を拘束できる状態だった。しかし、日没が近づくとすべてが様変わりし、昼間のラファフと夜のラファフは別物だった。国境沿いの道では警官と治安部隊が増強されるが、イル=マースーラ(訳注:パイプの意だが、道路の通称名と思われる)やイル=ゴーラのような何十もの幹線道路では、治安が欠如が見られる。夜の始まりと共に、物資を運ぶ車が整然とエジプト側ラファフのトンネルの入り口に集まる。国境の反対側のハマース責任者の会見によると、ここから二百万人のパレスチナ人に生活必需品の三分の二が供給されている。
 トンネルおよび倉庫の最重要関係者の一人アブー・ムハンマドの、ラファフのイル=マースーラ地区から程遠くない自宅を訪ねた。撮影を拒み、自身について多くを明かさない彼が述べるには、たった十分でいつでもガザに入ることができ、イル=アリーシュは一年半もの間訪れたことがない、とのことだ。
 理由を尋ねると、彼はこう述べた。「あそこにはトンネルや密輸関係で、投獄を決める三千件の欠席裁判があり、わたし自身も、欠席裁判で三年の刑が言い渡されている」。

 お陰で彼は捕まっておらず、我々は二人のパレスチナ人商人と知り合いになることができた。二人はトンネルを通ってエジプト側ラファフに来て、素早い取引で食料品を手に入れ、同じ道でガザへと戻っている。
 アブー・サーリフとアブー・イル=アブドの二人の商人は、我々と安心して話をするのに、とても長い時間がかかった。彼が最初に言ったのは、トンネルはガザ住民にとって、イスラエルが北の通気用の「肺」を遮断した今では「右肺」だ(訳注:「北」には「左」という意味もあるため、イスラエル側の左肺=北の通気口=トンネルとエジプト側のトンネルが対を成す含みになっている)、ということだった。また彼はこう付け加えた。「今のガザ地区では現在、エジプトとの通商活動が拡大しており、燃料、防寒衣料、住宅用品、セメントの需要が増している。イスラエルはかつて1リットルの石油を10ポンドで売っていたが、今ではガザでエジプト製石油が1リットル3ポンドを越えることはない」。アブー・イル=アブドは言う。「ガザでは牛肉が1キロ60ポンドで売られている。カイロのいくつかの地区と、そう変わらない価格だ」。
 日没の前に、我々はアブー・ムハンマドに同行し、いくつかの倉庫を回った。大型トラックは「ジャファーファ」通りや「イル=ガウラ」通りから来ていて、治安部隊の待ち伏せを警戒して、イル=アリーシュ-ラファフ間の道路を避けていた。中央シナイの工場で作られたセメント、、天然ガス、石油などの商品が、イル=ハンディーヤ村周辺に出現した。通商用トンネルは、さながら地底の巨大倉庫のようで、ナイロン袋で一杯だった。スイスから五千リットルの天然ガスを積んだタンク車が来て、トンネル用のサイズの小型車に詰め替えられ、ガザへポンプで送られる。同じようにして、セメントを積んだトラックも空になった。
 アブー・ムハンマドは、ベドウィンがトンネル活動の継続を望んでいることを明かした。彼らは正当であると、彼は次のような言葉で立場を明らかにした。「ガザの大衆は、我々の兄弟に囲まれている。可能な限り、支援をやめるわけにはいかない。同時に、トンネルは我々の経済状況も改善した。というのも、政府はラファフ住民に成長の機会を与えず、ラファフ検問所を閉鎖して我々の通商を断ち、これがラファフ住民をトンネルでの仕事に追い込んだのだ」。彼から政府にメッセージがある。「我々はエジプトの治安を脅かしたりしない。すべての輸出品が、イル=アリーシュの警察署の前に山積みされている。ポテトチップやタイヤや食料品だ。検問所を開いて欲しい」。我々は彼に尋ねた。深さ22メートルに達する壁が建設されたら、トンネルは影響を受けるか? 彼は言った。「パレスチナ人は、金属障壁への対応のエキスパートだ。深さ35メートルに達するトンネルもある」。しかし、商人たちは、壁の完成前に可能な限りの商品を持ち込もうと、時と戦っている。これは、彼の言葉を借りるなら、ガザ住民にとって静脈であり動脈なのだ。
 我々は、イル=イヤーイダ族に属するアブー・ムハンマドのエージェントとの接触を試みたが、彼が街道に配置したこの人物は、彼に携帯電話でこう連絡してきた。「今夜は仕事がないよ」。地区内でのエジプト治安要員の動きを見て、トンネルへのセメントの旅を追うのは、順延することにした。
 翌日、我々はイル=アリーシュに戻り、商工会議所の登録商人らの誘いを受け、商業地区を訪れた。七月二十三日通りにある、ほとんど空の部品店だ。イサーム・カウイーダルはこう言う。「イル=アリーシュの住民は包囲下に置かれるようになった。平和の架け橋が新たな税関所に成り果てている」。カウイーダルは自動車部品店を営み、三角地帯の警察官たちについて、頑迷という言葉で不平を漏らし、架け橋の上で彼らが直面している窮状を訴えた。彼の言うのは、商品は単に商店に行くだけで、売り上げ票と輸出書類に記録され、税金がこれに基づいて課せられている。
 一方、匿名のある食堂店員は、窮状をこう述べる。「我々は肉の問題に直面するようになった。ほとんど見つけることもできない」。原因は、ガザに持ち込まれるから、という口実による緊急の差し押さえだ。「トンネルと密輸に対抗する、という口実で、イル=アリーシュの住民を政府が苦しめて良いはずがない」。
 また、イル=アリーシュ商工会議所の秘書官アブドゥッラーヒ・キンディールはこう語る。「北シナイの合法的な商人たちは、苦しんでいる。県内外の治安上の窮状について、ガマール・ムバーラクへの苦情があがっている。特に検問所と「架け橋」で。トラックが拘束され物流会社が閉鎖され、活動が弱体化してしまっている。正しい書類があるのに、立ち往生するようになってしまった。合法商人が「散在」(訳注:賄賂のこと)な方法で商品を扱い、一方で非合法な商人が料金を支払い、彼らの商品が問題なく密輸やトンネルに流れているのは、おかしなことだ」。
 また、こう付け加える。「抑圧されている商人には、共和国全体で輸送の自由が与えられるべきだ。彼らを犯罪者のように扱うのはおかしい」。
 イル=アリーシュの商人の現状がこの通りである一方、トンネルの商人は--商工会議所秘書官によると--鉄製障壁が彼らに課す変化の前に、治安上の問題を避けつつ、活動を増しており、十歳以下の若年労働者を惹きつけている。彼らは、高額の報酬で、商品をトンネルまで運んでいる。イル=アリーシュから繁栄を引き抜き、潤い活動を増す国境へと移すように。

 ガザ・エジプト間の国境封鎖については、エジプトはアラブ世界全体から非難されていますし、大抵のパレスチナ人はエジプトを批判しますし、またエジプト人自身も、ほとんどは快く思っていません。しかし、エジプトはイスラエルと直接国境を接している国であり、また欧米諸国との関係もあり、安易に国境を開いてガザを支援してしまうのも危険です。下手をすればエジプトもガザの巻き添えを食ってしまうわけで、エジプト政府も辛い立場にいるわけです。
 おそらく、公式には国境封鎖し、密輸を取り締まる一方、そこそこに抜け穴があって、秘密裏に民間の支援が行われるのを黙認、という状態が政府にとっては都合が良いのですが、それでは満足しない国民も多く、また公になれば、今度はイスラエルとアメリカが黙っていません(そういう意味でも、こういう非政府系新聞によるリポートを、政府は苦々しく眺めていることでしょう)。
 結局、イスラエルの問題そのものが解決へと進展しなければ、どうしようもないわけで、エジプト政府の苦しい立場を理解しつつ、根本解決に対する非力を批判したくもなります。具体的には、アメリカに対してもう少し強気に出られる(喧嘩を売ってはダメ)指導者が必要だと、個人的には思うのですけれどね。

 ちなみに、冒頭の「時は剣の如し。斬らざれば、トンネルが壁を斬る」というのは、アラブの有名な諺のもじりです。元の諺は、
الوقت كسيف ألم تقطعه قطعك
「時は剣の如し、斬らざれば、斬られる」

 括弧付きで使われているفرش المتاعというのは、最初「享楽の布団?」と、サッパリ分からなかったのですが(文脈から賄賂のようなものとは推測できる)、فرشにはspreadのような意味があり、またここでのمتاعは「物品」の意味で、つまり「物による賄賂」のようなコノテーションとなっています。
 合法商人が「物による賄賂」を渡し、非合法商人が「料金」を払っている、と書かれているのですが、エジプト人の意見を聞いてみたら、その「料金」も賄賂で、要は賄賂が物品か金銭か、その料や額が大きいか小さいかの違いのようです。

 فطع الغيارは「部品」の意。布の端切れではありません。

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  1. エジプト・ガザ国境ラファフの密輸トンネルと窮状|2009/12/29(火) 04:29:15|
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エジプト・ガザ地区間の密輸トンネルと国境の街ラファフの苦悩

エジプト・ガザ国境の記事
エジプト・ガザ国境の記事 posted by (C)ほじょこ

エジプト・ガザ地区間の密輸トンネル10を制圧 国境壁の建設が急がれる
懸念されるラファフから「自主的」移住 北シナイ知事:治安当局の責任

 目撃者によると、治安機関は昨日、エジプト・ガザ地区間の10の国境密輸トンネルを発見、一方、隔離障壁の建設が続行され、ピッチを上げている。治安作戦は昨日、国際標識3と7の間で10のトンネルを制圧、密輸行為に対する治安活動を強めている。
 目撃者によると、国境地帯では壁建設のための資材が増加を続けており、ガザ地区との間の隔離障壁建設が続行されている。現在までのところ、壁建設は主要拠点に限られており、鋼鉄製の壁建設は始まっておらず、鉄条網の敷設も始まっていない、と言う。
 ラファフ市民の多くは、国境の街でこの先行われることの影響に対する懸念については、不安を抱いてはいなかったが、街の出入り検査が激しくなっているという話が繰り返されるつれ、不快感を強めている。
 住民のアブー=ムハンマドは、自宅への行き帰りの際に繰り返される検査を避けるため、イッ=シェイフ・ザウィードに移り住みたいと述べ、家を離れ自主的な移住を迫られている、と言う。
 北シナイ県の責任者たちおよびその長であるムハンマド・アブドゥルファリード・シューシャ知事は、壁拡大についてのコメントを拒み、国境で行われている総ての作業は、これを行っている治安機関の絶対的な責任の下にあり、県行政に従するものではない、と確言した。

 ラファフはエジプトとガザ地区の国境の町で、エジプト側をラファフ・シナーゥ、パレスチナ側をラファフ・ル=フィラスティニーヤと呼ぶそうです。
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  1. エジプト・ガザ地区間の密輸トンネルと国境の街ラファフの苦悩|2009/12/18(金) 06:12:10|
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