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ナギーブ・マフフーズ、Googleに登場

ナギーブ・マフフーズがGoogleに
ナギーブ・マフフーズがGoogleに posted by (C)ほじょこ

ナギーブ・マフフーズ、誕生日を記念しGoogleのロゴを飾る

 有名な検索サイトGoogleが昨日、世界的文学者ナギーブ・マフフーズの誕生日記念を祝い、英語での同社名「Google」の中央に、眼鏡が「o」になるようマフフーズのイラストを配置した。
 Googleがアラブの著名な人物を祝うのは初めてで、今までは西洋の学者や思想家に限られていた。Googleは、「Googleの答え」というページに、ノーベル文学賞を受賞したマフフーズへの敬意を語る個別のページを開き、そこにこんな質問を載せた。「なぜGoogleはマフフーズの誕生日を記念するのか?」。
 Googleの行ったことは、インターネット上のフォーラムで若者たちの大歓迎を受け、「素晴らしく目を引く」と評し、Googleのロゴを飾るマフフーズ像を語り合った。一方、アラブ作家協会長で作家のムハンマド・サルマーウィーは、協会は来月に「ナギーブ・マフフーズと戯曲作品」という大会を催し、マフフーズの誕生記念を祝う、と述べた。この大会は、小説家としてのみ注目され、まだ語られていないマフフーズの戯曲作品に焦点を当てることを目的とするもので、大会では彼の戯曲「傘の下で」の批評が行われる。ナギーブ・マフフーズは、1911年7月11日に生まれ、1988年にノーベル文学賞を受賞した。Googleは、ラリー・ペイジとサーゲイ・ブリンがスタンフォード大学の学生の時に創設され、2004年8月19日に株式公開、資本総額は230億ドルに達し、Yahoo!に次ぐ世界二位を占め、一日に何億もの人が訪れる。

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テーマ:エジプト - ジャンル:海外情報

  1. ナギーブ・マフフーズ、Googleに登場|2009/12/13(日) 05:19:34|
  2. 新聞・メディア

スイスのミナレット建設禁止とフェイスブックでの抗議活動

スイスのミナレット建設禁止問題とフェイスブック
スイスのミナレット建設禁止問題とフェイスブック posted by (C)ほじょこ

スイス政府に対するインターネット上でのイスラームの戦い

 アラブおよびイスラーム市民は、国民投票の結果が伝えられてから、スイスにおけるミナレット建設禁止に対する怒りを、フェイスブックで表している。この国民投票は、スイス右派人民党が、同国内での新しいミナレット建設禁止を呼びかけたもので、57.5%の賛成多数で禁止となった。国民投票の結果を批判し、スイスへの制裁と政治的・経済的断絶を求める、英語およびアラビア語による何十ものグループが作られた。
 国民投票から数日しか経っていないにも関わらず、フェイスブックは、国民投票を批判するグループとニュースで賑わっており、300を越えるグループに五十万近い人々が集まった。「共にスイスとの断絶を」と題するグループの一つの創設者は、「スイス人民のYESは、スイス政府および人民が、イスラームを戦争を呼びかけるテロ宗教であり、そのモスクは戦争を呼びかける象徴だ、と公式に考えているということだ。スイスとの断絶およびスイス製品拒否で、これに対抗する」と語った。そのメンバーたちは、ムスリム労働者たちに対し、スイスの銀行から預金を引き上げるよう呼びかけ、何十億ものドルでスイス政府に再考を促させようとしている。別のグループは、スイスのムスリムにへの差別的処遇に対するイスラームの怒りの大きさを世界に知らしめ、当地のムスリムを支援すべく、国民投票を批判する百万の著名を集めた。グループはコメントで溢れ、フェイスブックで活動する「ヤーセル・ナジュム」は、「民主主義とは、矛盾のある場合には、少数派の権利を尊重する、という条件の下で、多数派の決定を適用するものだ。民主主義と自由と他者を受け入れること、というヨーロッパのスローガンは、どこで響いているのか、と考えている」と語った。
 また、フェイスブック利用者の一人「アフマド・アブドゥルファッターフ」は「多くの人が、スイスでのミナレット建設禁止問題につらい思いをしているよ。彼らは尤もだよ。でも問題は、大騒ぎしている連中のほとんどが、(ミナレットだけでなく)新しい教会を建てるレンガの一つだって拒むってことだ。キリスト教徒が本当に必要としていてもだ」
 グループメンバーの一人ターヒル・アブーザイドは「スイスでのミナレット禁止が問題なのか分からない。ミナレットは、マイクのない時代に、ムアッジン(訳注:礼拝を呼びかけるアザーンを行う人)が声が届くよう登るために作られたものだ。今は、ミナレットからもマイクからも、モスクの外でのアザーンはないんだ」。テクノロジー専門家は、フェイスブックは、単なる社交の場ではなく、アラブ民衆の状態を写す鏡になっていてる、と語り、精神分析家は、アラブ社会は、アラブ民衆が苦しんでいる政治的・経済的理由で苦しんでいる抑圧から逃れるための空間として、ソーシャルサイトを利用しており、納得のいかない出来事に対する不満の捌け口となっている、と言う。
 現在までの怒りの形が、批判や非難、断絶要求という形式に留まっているにも関わらず、フェイスブックは、依然頂点には達していないイスラームの怒りが満ちていることを示しており、スイスの国民投票の結果が、未だ癒えぬイスラームの傷口を開くことになった。2005年には、預言者ムハンマド(彼の上に祝福と平安あれ)のカリカチュア画がイスラーム世界で大騒動を引き起こし、デンマーク経済を混乱させる広範な批判と断絶に至ったが、現在までのところ、対スイスの状況はこのような事態には至っていない。


 台詞部分は一部アーンミーヤ。
 過剰な反応に見えるかもしれませんが、過敏になる理由があるのもまた事実。
 この件に関しては、スイスの極右政党が煽ったお陰で、スイス政府にとっても都合の悪い結果が出ていまい、双方あまり得していない、という状況のようです。多分今、一番困っているのはスイスの良識ある市民で、一番得しているのはアホな極右と、一部のアホな勘違いムスリムです。
 スイスを叩いているのはムスリムだけでなく、欧米メディアでも大変評判が悪いですが、怒ったムスリムが暴走して、かえって欧米人の「反対意欲」をそいでしまわないか、気がかりです。彼らが、イスラーム以外のものが同様の抑圧を蒙った時、同じように抗議することができれば、素晴らしいことなのですが、現実的には、そこまで広い視野を持っているのは一部の人だけのように思います。

 「教会を建てるレンガ一つも拒否」云々と言っているのは、建設禁止派は宗教行為そのものを敵視しているのだ、という主張ですが、これが妥当かどうかは少し疑問です。
 記事の最後でカリカチュア問題が触れられていますが、確かにこれとは次元の違う話で、そういう発展の仕方はしないのでは、と思います。

 この記事で面白いのは「ミウザナ(ミナレット)なんて、今はあってもなくてもいいやん」という素朴なツッコミがムスリムの側から入れられていることです。もちろん、多くのムスリムが反対しているのは、そんな実用的側面ではなく(それを言ったら、エジプトだってマイク使ってるからミナレットなんか要らない)、象徴としてのミナレットの建設禁止をイスラームに対する抑圧と捉えているからですが、斜め上に抜けてしまうようなとぼけたコメントがあると、逆に少し安心します(記事から推測するに、スイスではアザーンの大音響放送は行われていない様子)。
 このとぼけた彼がいてくれるお陰で、この記事一つでも、ムスリムが非常に多様であることを察することができるでしょう。
 欧米の人々、あるいは日本や韓国の人にとってムスリムが不気味に映る時というのは、彼らが一様な行動様式を取り、まるで個というものがないかのように一体となって見える時なのではないでしょうか。マッカの巡礼風景の写真などを見ると、そんな印象を受けてしまうかもしれませんが、実際のところは人それぞれで、宗教に対するスタンスも多様なら、そもそも信仰一つに全人格を還元できるものでもありません。
 大体、イスラームが個を殺し一糸乱れぬ統一を生むものなら、とっくの昔にイスラエルを追い出せているでしょう(笑)。このまとまりの無さは、イスラーム的には問題なのかもしれませんが、多くの日本人にとっては、むしろ親近感を持ちやすいのではないか、と思います。

 この件にしても、最近日本で流行っている安っぽい排外主義にしても、目にするたびに心に浮かぶのは「じゃぁアンタら日本人同士だったら共存できんのかい」というツッコミです。
 少なくともわたしにとっては、日本人のほとんどは赤の他人で、大多数の人はノリも合わなければ仲間でもないし、むしろ「敵」とすら思える人々の方が数が多いし、とりたてて「共存」しようとも思っていません。一週間後にアイツもわたしも生きていたら、結果的に「共存」できていたのかもしれませんが。そういう意味では、日本人もエジプト人も一緒です。
 分かりやすい異物を見つけて排除しようとする人たちは、逆に「共存」の敷居が低すぎるんじゃないですかね。わたしだったら、向き合ってじっくり話して、腹を探り合いの一つや二つしないと、到底信用できませんがね。
 日本人ならOKとか、キリスト教徒ならOKとか、ちょっと油断しすぎちゃいますか。アンタたちに足りないのは、寛容さじゃなくて絶望だよ。
 まぁ、油断してくれた方がこっちは都合が良いのですが。

関連記事:
スイスでのミナレット建設禁止
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  1. スイスのミナレット建設禁止とフェイスブックでの抗議活動|2009/12/10(木) 05:56:25|
  2. 新聞・メディア

アラビア語のURL、エジプトのドメイン

アラビア語のURL、エジプトのドメイン
アラビア語のURL、エジプトのドメイン posted by (C)ほじょこ

スーザン・ムバーラク、多文化政策を呼びかける

 共和国大統領夫人スーザン・ムバーラクが、インターネットの運用について、利害当事者たちの間での権利と義務を均等化するよう、訴えた。
 第四回インターネット・ガバナンス・フォーラムでの発言で、世界の国々において、文化的多元性と多様性を育むために政治的働きかけと共に、先進国と発展途上国のデジタル・ディバイドを食い止め調整することが必要である、と述べた。
 エジプトにおけるインターネット利用者および携帯電話利用者数の増加に触れ、地域レベルでこの分野が発展していることを示している、とし、将来的にインターネットはより低コストになるだろう、と述べた。
 通信情報技術相ターリク・カーミル氏は、フォーラムの会見で、「ドット・マスル(訳注:エジプトのこと)」ドメインを個人に与えるかどうかは未決定であるとし、始めは上院本会議を通じて政府機関に与えられるにとどめられるだろう、と述べた。
 URLでのアラビア語使用に門戸を開くとのICANNの合意を示し、アラビア語が他の言語、例えばペルシャ語と類似していることにより、アラブ諸国が大きな制限に直面しているとした。また、例え英語表記であっても、世界的な商標にドメイン登録されないよう、知的所有権についての規正が必要である、と述べた。
 これに続き、多くの会議出席者が、アフリカ大陸を、インターネットサービスを支えるケーブルで結びつける必要性を訴えた。国際情報ネットの利用度において、茶色い大陸は最低レベルにあるとされている、と触れた。

 かなり不安定で低速とは言え、エジプトでもインターネットは普及しています。質に関しては、日本と比べてはアメリカだって下ですから、これくらいでも上等でしょう。
 ただ、ドメイン取得等については、かなり規制があるらしく、れっきとした企業のメールがhotmailだったりすることがよくあります。
 アラビア語URLは、認められるにしても、日本語URL以上に人気が出ないのでは、と思われます。文字の綴り方向がURLの途中で変わるなんて、考えただけで不吉です。

 「ドット・マスル」が.egだとするなら、現在でも存在するし、かなり限られているとはいえ、.name.eg以下で個人による取得も不可能ではありません。アラビア語URLについて触れられているので、ドメイン名がアラビア語、ということでしょうか。.مصرと、文字通りアラビア語のドメインを新たに設け、これを大幅な制限の元に運用する、ということかもしれません。覚束なくてすいません。

 記事で触れられている「アラビア語が他の言語と類似していることによって蒙っている制限」というのは、何が言いたいのかよくわかりません。文字を共有しているというなら、英語とフランス語だってほとんど一緒です。
 アラビア語関係でネットを使っていて不便を感じるのは、活用の激しいアラビア語の性質故に、検索語をうまく絞れないとか、アーンミーヤ記法やラテン文字表記がバラバラだとか、その程度です。これはいずれGoogle様が解決してくれるでしょう(笑)。日本語だって「デジタル」「ディジタル」やら「デバイド」「ディバイド」「ディヴァイド」等の揺れがありますから、そんなに変なことでもありません。

 ICANNは、日本では「アイキャン」と読まれることが多いと思うのですが、アラビア語表記を見ると「イーキャン」と読んでいるようです。
 الفجوة الرقمية はdigital divideで良いと思います。面白い訳です。
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  1. アラビア語のURL、エジプトのドメイン|2009/11/20(金) 20:21:51|
  2. 新聞・メディア

カイロのシーフード、エジプトの空気は肌に悪いのか

 近況まとめメモ。

 相変わらずネット環境が厳しいです。
 24時間以上余裕で復旧しないので、USBメモリに記事データを入れてネットカフェからアップしようか、と思うくらいです。つながった時は急いで作業しないと、二時間くらいでまた落ちます(笑)。
 メールを下さった方、お返事が超遅くてすいません。読んだ後返事を書いたらもう落ちてる、とかよくあります(笑)。
 まぁ、ネットが使えるとつい遊んでしまうので、たまにつながるくらいの方が良いのかもしれませんが。

 最近、特にネット状況が悪いことが多いのですが、思うに、サッカーも一つの原因なのではなのではないでしょうか。
 エジプト・アルジェリア戦騒動のことを書きましたが、本当に尋常ではありません。日本でも、大事な試合の時には、スタジアム周辺などは騒ぎになるでしょうが、その十倍くらいが全市で巻き起こっている感じです。図書館はガラガラだし、試合前に店じまいしているところもあります。
 第一に、ただでさえ不安定なネット環境が、この騒動で物理的損傷を蒙る可能性があります。
 それから、試合前後に何かトラブルが起こった場合、エジプトのエンジニアがすぐに仕事にとりかかるとは到底思えません。
 特に、我が家のネット環境は、以前に書いた通り「小売りLAN」に依存しているので、元のルータが落ちたら、絶対単純に再起動しているに決まっています。今まで見てきた彼らの対応から察して、再起動の方法も「コンセントを引っこ抜いてまた入れる」というやり方に違いありません。仮にルータが「小売り業者」の自宅にあったとしても、試合が終わるまではどんなクレームが来ても対応しないことでしょう。

 ファラキ広場の脇にある、مطعم سمك النيل(マタアム・サマク・ッニール)というシーフードの店で、ボリ・マシュウィーを買いました。
 『地球の歩き方』にも紹介されていて、前から存在は知っていたのですが、ふらふら歩いていて前を通りかかったら美味しそうな匂いがしたので、つい買ってしまいました。しばらく動物性たんぱく質も摂取していなかったし、病み上がりだし、贅沢しても良いでしょう。
 ボリ一匹、半キロちょっとで18ポンド。た、高い・・・。まぁ、お魚はこれくらいが相場ですが。

マタアム・サマク・ッニール
マタアム・サマク・ッニール posted by (C)ほじょこ

 おじさんがその場で焼いてくれますが、三十分くらい待ちます。
 揚げ物系は、既にできているものがあるので、すぐに買って帰ることができます。

 エジプトは日差しが強いし、空気は常に乾燥しています(冬は少し雨も降る)。
 いかにも肌に悪そうですが、意外とそうでもないかな、と感じています。
 カイロに長くお住まいの日本人女性とお会いした時、「カイロに住んでからの方が肌の調子が良い」とおっしゃっていました。その時は、夏で、わたしは肌ボロボロだったので「いやいやいや、そんなことはないでしょうっ」と思ったのですが、その後段々調子が良くなってきました。
 この時調子が悪かったのは、多分、炎天下を無謀にも歩きまくっていたからだと思います。強力な紫外線に加え、汗をかいたところに変な物質が大量に含まれていそうな砂埃が付着しますから、コイツが元凶になっていたのでは、と推測します。
 そういう無茶をしないで、暑い時は涼しいところで大人しくしていれば、それほど害もないのではないでしょうか。
 秋になり涼しくなってくると同時に、もう散歩しまくってカイロ市内のネタがつきたため無茶な歩き方をしなくなると、調子が良くなってきました。
 空気の乾燥そのものは、日本女性の多くがイメージする程は大敵ではないのではないでしょうか。また、秋冬は冷えると言っても、日本ほど寒くなるわけではありません。
 土地の気候そのものより、個々人の行動パターンの方が重要なのでしょう。当たり前?
 ただ「夏、すごく暑いのにずっと乾燥している」というパターンは日本人には縁が薄いので、日本のやり方では通用しない、とスキンケア魂に刻んで置いた方が安全ではあります。雨が降らないのは過ごしやすいのですけれどね。
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  1. カイロのシーフード、エジプトの空気は肌に悪いのか|2009/11/19(木) 03:10:57|
  2. エジプト留学日記

風邪から復活、日本アニメのアラビア語字幕

 風邪、大分よくなってきました! アルハムドリッラー&お陰様で。
 心配して下さった方々、有難う御座います。
 呪いをかけて下さった方々、残念ながらまだ生きています。

 「エジプトにも風邪ひきがあるのか」というご意見があったので、声を大にして語りたいと思います。
 エジプトでも風邪ひきます!
 というか、季節の変わり目のせいか、咳をしているエジプト人が非常に多いです。今、風邪流行っていると思います。
 カイロ市内は非常に空気が悪いし、年中乾燥しているので、風邪もインフルエンザも、日本より広まり易いんじゃないかと思います。
 気温にしても、エジプトも冬はちゃんと寒いです。
 日本よりはもちろん暖かいですが、寒暖の差が非常に大きいので、昼間は夏みたいな格好で大丈夫でも、日が暮れるとすごく冷えてきます。
 建物が「断熱」「気密」ということを全く考えていない作りなので、室内の温度は外とほぼ一緒です。

 加えて、豚インフルの脅威が、エジプト人たちをパニクらせています。新聞に豚インフル関係のニュースのない日はありません。メトロに乗ると、ヒジャーブの裾で口元を覆っている人や、時々マスクをしている人もいます。学校にマスクをして通っている子供も多いようです。日本では花粉症などのせいで、マスクをしていてもそんなに異様なことはないですが、エジプトでマスクというのは、かなり異常事態です。
 ちなみに、豚インフルは中国人が広めている、という噂があり(日本人、韓国人その他はすべて「中国人」)、わたしが咳をすると、周囲のエジプト人が少しビビっているのがわかります(彼らは常に顔に出るので)。これはまぁ、静かに暮らせるし、避けてくれれば彼らからの感染も防げるので、むしろ得したと思っていますが。
 ウチに絡むと豚とか鳥とか伝染るで。中国怖いで。逃げとけ逃げとけ。

 風邪ひきのせいで、実に三日間、ほとんど部屋に篭っていました。近所のスーパーくらいしか出かけていません。
 せっかくだから勉強すればいいのに、部屋にいるとついネットで遊んでしまいます。ダメ人間です。このネットがまたすぐ切れるので、回復を待つ間は勉強するのですが(笑)。

 遊んでいたら、面白いものを見つけました。



 日本のアニメに字幕をつけているサウジアラビアの方です。単に翻訳するだけでなく、スーパーを入れてアップするところまで、全部一人でやっているようです。アニメに字幕を付けるというのは、ちょっと日本語を齧ったくらいで出来る芸当ではないので、凄まじい執念です。
 こういう超人的なオタクが、アラブ世界中のオタクたちを支えているのでしょう。著作権とかは、この際ツッコまないようにしておきます(笑)。
 わたしはアニメに詳しくないのでよくわからないのですが、日本語を勉強しているエジプト人のいる場所に行くと、このアニメを見ているエジプト人をよく見かけます。こういう人たちの集まる場所に行くと、日本のオタクはヒーローになれるのではないでしょうか。
 動画で触れられているミキサート(mexat)というサイトはこちらです。

 ひょんなことから、ADSLの接続業者の管理ページに入ることに成功(というか何か勝手にリダイレクトされた)。
 ルータの管理画面からADSL業者の管理画面まで入れてしまうのが、凄まじく太っ腹なセキュリティ状況ですが、お陰で大分状況が見えました。
 予想通り、どこかの家でADSL業者と契約していて、そこからスイッチで近所にLANケーブルひっぱって「小売り」しているらしいです。すごいビジネスです。
 その「どこかの家」が「小売り業者」の家ならまだ良いのですが、どうもその家そのものは、普通の家庭の模様。というのも、金曜・土曜(こちらの休日)に落ちると、復旧が遅いのです。「小売り業者」は、流石にある程度IT知識があるでしょうから、ズバリ自宅ならすぐ直すはずです。
 これ、日本のボロアパートとかで真似できませんかね。月200円くらいで。光なんて到底来ていないようなタコ部屋みたいなところで、電話もなくてすごい家賃安いけど、ネットが使える! なぜならアパートが一つのLANだから! 大家さんの部屋にルータがあるの(笑)。
 それをネットカフェ難民というのか・・・。

 この「ネット小売り業者」のような「個人レベルで細かいことやって稼ぐ」商売というのが、エジプトには非常に多いようです。行政の把握していないビジネスが多すぎます。
 でも逆に言うと、同人誌みたいなノリの延長で生活している人が結構いるということで、「起業」のし易さという点では、プラスの面もあるかもしれません。日本だと、何でもかんでも手続きがややこしくて、ちょっと漏れがあるだけで「違法」化されてしまうでしょう。「就職難なら起業すればいい」という人がいますが、それが簡単にいかないから、若者がションボリしているのです。
 いや、エジプトだって、厳密に言えばこれも「違法」なのかもしれませんが、行政がそこまで面倒見る気ゼロなので、良くも悪くも野放しになっている、ということでしょう。当事者が納得しているなら、それでいいんじゃないですか。
 敷居の低さだけは、わたしたちも見習って良いと思います。そこだけですが。

 今までネットがつながらないパターンは、

①ルータにpingすら通らない
②DHCP失敗
③IPはもらえるけれどDNS失敗
④名前解決できるけど外に出られない
⑤届くけどもんすげー遅い

 くらいだったのだけれど(⑤は一応動いてますね)、「ネットワークケーブルがつながれていません」というのが来ました。TCP/IPは生きているし、無線LANも使えるので、いよいよNICが死んだのかと思ったのですが、数時間放置したら復活。
 これ、向こうが抜いてたってことですかね?
 そういえば、ケーブルの導通って、単にコネクタに入っているかで判定しているのか、ケーブルが物理的に生きているかで判定しているのか、どっちなのでしょう。後者なら「向こうが抜いてた」というのもあり得そうですが、前者ならなぜ自然回復したのかわかりません。
 最近、傾きによって冷却ファンが何かに接触しているような異音がする時があるので、マシンが物理的にヤバくなっているのかもしれません。
 ネットが日本との唯一の絆なので、孤立状態から復活すると、すごく嬉しいです。大抵DHCPが失敗するので、何度もipconfig /renewして、ふっとIPもらえた時に感動します。

フッラちゃん
フッラちゃん posted by (C)ほじょこ
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  1. 風邪から復活、日本アニメのアラビア語字幕|2009/11/14(土) 05:54:19|
  2. エジプト留学日記

ネット開通、熱を出して寝込む

 起床後、すぐにネット接続を確認するも、予想通りつながらず。
 すぐに催促するのも気が引けるので、ノロノロ勉強しつつ昼過ぎまで待つ。というより、服着たり化粧するのが面倒なので、部屋から出たくないです(笑)。いやほんと、部屋の中にさえいれば天国です。エアコンなんて全然要りません。
 昼過ぎにマーマ(おばあちゃん)に電話。「ファトマさんいる?」と聞くと「今寝てる」と言います。「インターネットがつながらないから、ネット会社の人に伝えて欲しい」というと、「イフタール後につながるはず」と言います。確か昨日は朝と言っていたはずなのですが、よくあることだし、断食中に刺激しても面倒なだけなので、とりあえず「わかった。待ってます」とお返事。
 「おばあちゃんと電話で会話、しかも話題はインターネット」という日本語でも高度なミッションが果たせただけで満足です。

 昨日起こったトラブル(というかトラブルの起こらない日なんてないけど)の結果、今日の授業はイフタール後だけとなり、かつ担当がボスのS先生に代わる。例によって疑心暗鬼になりつつ、いい加減適応してきて「すべての人の話を話半分に少しずつ聞く」態度で様子を見ることに(最終的には当面今の学校で勉強し続けることにしました)。

 三時すぎに、所用でドッキに。
 用事はちゃちゃっと済ませて、小奇麗なドッキの街をブラブラする。
 アルファ・マーケットの二階に文房具が豊富にあることを発見。日本や欧米と変わらないような品揃えです。お金持ちな地区はやっぱり違います。
 でも個人的には、あんまりこういう外人ばかりの地区には住みたくないし、かといって柄の悪すぎる場所に住むのも当然嬉しくないし、結局今のアパートの場所がちょうど良いのかもしれません。
 アルファ・マーケットの二階でノートとパスタばさみを買っていると、大家さんのファトマさんから電話があり「ネットが開通した」と知らせてくれました。

 帰りがけにいつものサンドイッチ屋さんでイフタール用のエサを補給し、帰宅後マシンを立ち上げると、本当にネットがつながっています。転居後二日目で開通したので、戦果としては合格点でしょう。
 たまっていた更新のアップ作業を始めるも、ものすごい重さです。ホテルの無線LANにつないでいた時からちっとも進歩していません。
 日本との時差的にギリギリ起きているかな?という時間だったので、ダーリンにメールしてSkypeを開き、久々に電話成功しました。でも、向こうに届くこちらの画像はほとんど静止画だったようです。

 更新半ばで急いでイフタールを食べ、S先生との授業に。
 今日はシムサールの事務所ではなく、近所のマクハーで授業。もちろんマクハー・バラディではなく、割とお洒落目のところです(でもバカ高いわけではなく、エジプト人が使うカフェ)。S先生は太っ腹なので(物理的にも)、こういう時は常に奢ってくれます。というか、政治屋の匂いが強い人なので、トラブル後にご機嫌を取るよう気を使ってくれているのでしょう。
 「事件」の背景について伺い、100%納得したわけではないにせよ、とりあえず続けていくことにする。
 S先生は声に圧力のある人で、頭の回転が早く非常に教え方がうまい人です。加えて、最初はSkype越しだったとはいえ、わたしが生まれて初めて喋ったエジプト人でもあるので、やっぱり長く付き合いたい人です。
 彼の学校は、エジプトではあり得ないくらい時間に正確で、外国人相手の授業運営、特に日本人との付き合い方をよく心得ています。他の学校に比べてかなり割高なのですが、付き合いの長さとS先生の教え方の上手さに、結局ずっとお世話になっています。もうちょっと安ければ言うことないのですが・・。

 ここ数日、妙に身体がフワフワして、風船がついているような気分になることがありました。月面を歩いているように、身体が一瞬遅れてついてくる感じです。「こういう感触って時々なるなぁ、周期的なものかな、何だったかな」と思いつつ、割と楽しいので放っておきました。
 体調悪化の前触れだったようです。
 授業後帰宅してから、猛烈に熱が出て嘔吐・下痢を繰り返し、うわごとを言い続けます。夜明けくらいにやっと眠り、それでも翌日から始まる仕事に行けないのはマズイと思って、社長の番号(のはず)に何度もかけたのですが、つながらず。
 結局諦めて落ち、翌日昼過ぎまで昏睡。
 目覚めると熱は微熱程度に落ち着いていたものの、嘔吐・下痢はおさまらず、フラフラしながら他の番号なども使って会社とのコンタクトをはかるものの、成果あがらず。S先生に連絡し、今日は勉強できないこと、送金受け取りと家賃の件でちょっと助けて欲しいことなどを伝える。

 もうとにかく水飲んで寝ているしかないと思うのですが、外国で体調を崩すと本当にキツいですね。うわごとで「お母さん」とか呟いています(笑)。
 食料がなくてもどの道食べる元気がないので良いのですが、水が底をつきるとシャレになりません。スーパーがすぐ近所なのですが、外に出るのもいやだし、大家さんに伝えればすぐ助けてくれるのはわかるのですが、エジプトの人たちは親切過剰で「助けすぎる」ので、ギリギリまで一人で粘ってみようと思っています。ごめん、大家さん。

 日本人がエジプトで一度はヤラれるという体調危機に、今まで遭遇せずに来ましたが、とうとう年貢の納め時がやってきたようです。この危機を乗り越え、サイヤ人のようにレベルアップしてくれることを期待しています。

エジプシャン・ベイビー・ライダー
エジプシャン・ベイビー・ライダー posted by (C)ほじょこ
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  1. ネット開通、熱を出して寝込む|2009/09/08(火) 01:35:57|
  2. エジプト留学日記

帰国計画破綻、エジプトのネット事情、エジプトのストリートミュージシャン

 週の一度のお休み。エジプト航空の帰国便変更と、できたら日本大使館に行こうかなぁ、と思ってでかける。
 タハリールのエジプト航空オフィスに行くものの、「せっかくでかけからあれもこれも」と思ってバッグに詰め込んできたら、一番肝心の航空券を持ってくるのを忘れていました。どこまで抜けているんでしょうか。
 仕方なく一度部屋まで戻り、もう一度出直したところ(この時点で時間的にもう他に何もできなくなっている)、ショッキングな事実が判明。
 帰国便変更可能だと思っていたら、確かに変更可能なものの、二ヶ月の範囲内だけで、その二ヶ月はほぼ使い切っているので、実質変更不可能だったのです。
 「二ヶ月」というのは、二ヵ月後に帰ってくる便、という意味で、その帰国日を変えられるものかと思っていたのですが、大勘違いだったようです。旅慣れていないうえアホで飛行機の仕組みが未だによくわからないので、新幹線くらいのノリでテキトーに買っていました。
 追加料金を払えば変更自体は可能なものの、その金額が莫大で、新たに買った方が安いです。キャンセルして払い戻しできないか尋ねたけれど、それも無理。「じゃあこれはただの紙?」と聞いたら「そういうことですね」とのお答え。そうですか。最高ですね。あっはっはー。

 茫然自失して路上に座り、断食中なのにタバコをすって虚ろな目をしていたら、色々お世話になっている日本人様からお電話。最近の状況などを話してから、今直面している危機に触れると「じゃぁ、一度帰ったらいいんじゃない?」と、考えてもいなかった案が。
 確かに、今日本で手に入れたいものも色々あるし、一度帰って出直す、というのも一つです。話しているうちに大分冷静さを取り戻して、前向きな気持ちになってきました。

 どうするか?
 道は大きく分けて二つ。

①チケットを使って帰り、また戻ってくる
②チケットは紙飛行機にして飛ばして、帰りたい時にまた買う

 アパートを借りて仕事も決まったばかりのところなので、①今帰国するのはかなりバッドですが、すぐ戻って来られるなら良い方法です。
 ただ、この「すぐ戻ってくる」がネックで、どうせ戻るなら日本でやりたいことが沢山あるし、特に東京の部屋を何らかの形で処分できなければ、帰る意味がありません。ということは、少なくとも一二ヶ月は日本にいる必要があります。
 するとこちらの部屋はどうするか? 一ヵ月後に確実に戻ってくる、というなら、家賃を前払いしておいても良いのですが、日本人様(って、ブログ上の仮名でも考えたいですが、カイロの日本人社会は狭いので、あんまり情報出したくないです)から「そうやってお金を払っていったら、戻ってきたらもう他人が住んでいた、というケースがある」と聞かされます。うちの大家さんはすごく良い人そうで、そんな外道ではないと思うのですが、こちらで暮らしていると「十分あり得る」と頷ける話です。
 そもそもわたしの場合、一ヶ月で確実に帰ってこられるという保証もありません。期間が長くなると、部屋が心配なだけでなく、家賃がますます無駄になります。
 それに、正直言ってこちらに永住する(もしくは数年のスパンで住む)、というところまでの覚悟は決めていません。ご縁があって決まった仕事はあるものの、まったく初めての世界で、正直ずっとやりたい内容ではありません(エンジニアの仕事を続けるか、あるいは日本で何らかの形でアラビア語に関わる仕事がしたい)。何より、ダーリンとの関係が最重要です。
 それに、やっとこちらの環境にも慣れ、素敵なお部屋もゲットしたところで、カイロを離れたくありません。勉強もまだ全然だし、ここで帰国したら心が折れてしまいそうです。
 部屋に帰って考えると、やっぱり②案にして、粘れるだけ粘って年末年始くらいに帰り、その後しばらく日本で稼いでから、先のことを考える、という方が現実的な気がしてきました。切符代を稼がないと日本に帰れなくなりそうですが・・。
 もう少しじっくり考えます。

 ちなみに、エジプト航空のオフィスのそばには、来た客に「オフィスが移転した」とかテキトーなことを言ってひっかけようとする詐欺野郎がいるので、注意してください(結構有名)。今日もそれっぽいのがいたので、まだ何もひっかけられていなのに、こっちから日本語で「邪魔だカス、どけ!」とか怒鳴りつけたらキョトンとしていました。

 今日のイフタールは、サンドイッチとサラダ(単なる生野菜)とジュース。

サンドイッチとジュース

 サンドイッチ屋さんというかターンメイヤ屋さんというか惣菜屋さんというか、そういうお店は町の至るところにありますが、お引越し先をうろついた結果「まずはここ」と思った店で買ってきました。フール(豆)のサンドイッチと、ナスやら色々野菜を入れてもらったものです。
 色んな具材がアイスクリーム屋さんみたいな感じで並べてあり、「これとこれ」と指定するのがスタンダードです。名前の分からないものは指差して「ダー(これ)」と言えば大丈夫ですし、食べてみて気に入ったら、次に行った時にでも名前を尋ねると勉強になります。
 ちなみに、「これ名前なに?」学習法は、いつでもどこでもできる、というわけではありません。というのも、こういう大衆的な店は大抵威勢が良く、「チャッチャカ言ってくんないと日が暮れちまうよっ」的雰囲気に満ちているので、外国人の変な好奇心に一々付き合ってくれるとは限らないからです。街全体が築地市場だと思えば、わかりやすいです。
 わたしは、何回か同じ店で買い物して、顔が通ってきてから質問するようにしています。なぜか、最初無愛想だったおっちゃんに限って、仲良くなると親切に色々教えてくれます。
 具を指定すると、それをエーシ(ピタパン)に詰めて出してくれます。このサンドイッチ二個で1.5ポンド(約30円)ですから、下手に自炊するより安いです。
 ターンメイヤというのは豆コロッケみたいなもので、わたしが勝手に「ターンメイヤ屋」と呼んでいるのは、これがこの手の店の看板メニューだからですが、個人的にはターンメイヤそのものはあんまり好きではなく、具材が豊富でわかりやすい店を選んで使っています。他の定番としてはポテトチップスがあって、エジプト人はこれを同じくピタパンに詰めて食べたりしていますが、炭水化物と油だらけで、ちょっと食べる気がしません。
 ジュース屋さんについては前にも書きましたが、普通はその場で飲むものですが、ラマダーン中だけ昼間はビニール袋に入れて売っています。こうしてペットボトルに入れて売っている店もあります。もちろん、このペットボトルは、ミネラルウォーターのボトルの「リユース」です。素晴らしい利用法です。

 イフタール後に大家さんとその娘のタスニームがやって来る。ネットの工事のためです。
 最初は「一週間かかる」と言っていたネット工事ですが、「インターネットは超重要」「わたしは日本のギークだ。洗濯機はなくてもいいが、コンピュータがないと死ぬ」とか意味不明なことをわめき続けた結果、入居翌日には工事をしてくれました(実際洗濯機はかれこれ二ヶ月なしで問題ない)。
 業者が来るまでの間、二人とお喋りする。まだこの二人と喋り慣れていないので、フスハーを使っても、会話がかなりたどたどしいです。旦那さんはサウジで働いていることとか、日本ではいつも着物を着ているのかとか、そんな話をする(日本の風習を説明するのはいつも非常に難しい)。
 大家さんのファトマは、フスハーを喋れるものの、放っておくとあっという間にアーンミーヤに戻ってしまいます。「英語喋れる?」と聞いてくるので「喋れるよ」と答えても、二言三言英語で喋った後、すぐアーンミーヤの重力に引かれていきます。この「英語喋れるか聞いてくるのにアーンミーヤに戻る」現象は、彼女に限らず至るところで遭遇します。

 娘のタスニームは、多分小学校五、六年くらいだと思うのですが、非常に利発で礼儀正しく、フスハーも英語もとても綺麗な発音で、すっかり好きになってしまいました。元彼女の部屋は熊さんのシールがぐるっと取り囲んでいるのですが「これはدبابドゥッバーブ」と教えてくれます(熊はدبドゥッブで、パターンに沿って母音を変化させると「熊ちゃん」みたいなニュアンスになる)。
 日本語をちょっと教えると、ファトマが全然覚えられないのに、正確な発音ですぐ繰り返します。「お母さん」という言葉を教えると、母親のファトマに「お母さん」と呼びかけて笑っています。
 子供はすごいです。特にエジプトの子供は、非常に複雑で豊かな発音を持つアラビア語に加え(この時点で、フスハーとアーンミーヤという、それなりに距離のある言語をマスターしている)、英語もフランス語も身近に育ちますから、外国語の習得能力は潜在的にかなり高いと思います。彼女は英仏語を習っているらしく「勉強しているけどまだちょっとしか喋れない」と言っていましたが、その発音も流暢さも、日本の高校生の比ではありません。
 また、こちらが拙いアラビア語で説明しても、勘をきかせて「これのこと?」と察してくれます。単に言葉が達者なのではなく、頭の回転が速い感じです。今、わたしは彼女が使っていた子供部屋に住まわせてもらっていますが、彼女の方がずっと賢くて大人な気がします。
 ああいう子に相応しい教育が与えられることを、心から祈っています。わたしの払った家賃があの子の教育費の助けになるなら、とても嬉しいことです。

 定番の「なぜ結婚しないの」質問が来て、「日本ではこれくらいの歳で結婚してないのは珍しくない」とか、テキトーな返事をします(いや、もう日本でも結婚してないとおかしい歳になってしまいましたが・・)。エジプトでは結婚時に男が家やその他諸々を用意するのは当然で、お金がないと結婚できません。しかもほとんどのエジプト女性は専業主婦です。「婚約者がお金がないから?」と聞いてきたので「確かにあまりお金持ちではない」とか答えてしまいました。ダーリン、ごめんなさい。別にわたしはビンボーでもいいよ。帰ったらちゃんと働くから。ううー。

 ネット業者がやって来る。
 子供部屋のバルコニーに、ケーブルを手繰り寄せて引っ張ってくる。
 無線LANが使えるように頼んであったので「ワイヤレスか?」と尋ねると「ちがう、うちはワイヤレスはやっていない」と言います。よく見てみると、引っ張り込んでいるのはLANケーブルのようです。「これLANケーブル?」と尋ねると「そうだ」と言います。「ということは、この先にルータがあって、モデムがあるわけ?」と言うと「そうだ」との答え。
 どうやら建物単位か狭いエリア単位でルータを置いて、そこから先を一つのLANにしているらしいです。道理で安く済むわけだし、うちだけ無線LANにしてくれと言っても受け付けないわけです。エジプトは日本のように地上電話が普及しきった後でネットが広まったわけではないので、こういう方式が一般的なのかもしれません。
 幸いケーブルを引っ張り込んだのは、いつもいる子供部屋なので、月40ポンド(約800円)という価格と素早い工事に免じて、有線で手を打つことにしました。
 実際の開通は翌日朝7時とのこと。夕方までに動いていれば万々歳でしょう。

 ネット工事後、引越し後の初コーヒー(インスタント)を入れようとして、うっかり薬缶を直接持って指を火傷してしまう。
 水で冷やし続けたものの、思ったよりなかなか痛みが引かず、日本から持ってきていたロキソニンを飲む。
 うっかりというか、「この薬缶、取っ手も金属だけど熱くないのかな? うまくできていて熱が伝わらないのかな?」と思って持ってみたら、普通に熱かった、という展開です。わたしの行動パターンがよく表れた事件です。子供の頃、ピンセットをコンセントに突っ込みました。日本で運転していて、左折時に標識に横腹を擦りかけて止まり、「これ、このまま突っ切ったらどうなるのかな?」と思ってアクセルを踏み込んで標識一本と左ドアすべてを破壊したのもわたしです。
 ちなみにコーヒーは超不味かったです(トルココーヒーは美味しいけれど、それ以外の普通のコーヒーは大抵インスタントで、ちゃんと不味い)。

 痛みが引いたころに、通りからお祭りのような音楽が聞こえてくる。
 エジプト人は演歌のようなコテコテポップスが大好きですが、路上で音楽が演奏されているのは見たことがありません。一応、イスラーム的には歌舞楽曲の類はよろしくないようだし、そこら中に警官が立っている国なので、ストリートミュージシャンというのは難しいのかもしれません。
 すごく楽しい音楽で、鏡の前でウキウキ踊りだしてしまいます。踊っていると果てしなくハイになり、部屋から飛びして「どこや!」と音の主を探しました。
 チンドン屋のような感じで、タイコとトランペットと歌い手が練り歩いています。陽気なエジプト人のことだから、日本の盆踊りみたいに地域住民が踊りまくっているのを期待したのですが、意外にも子供がはしゃいでいるだけです。わたしが踊ってみせると、子供にはウケるものの、やっぱりはしたない行為のようです。ちょっとションボリです。歌い手のおっちゃんに1ポンドだけ渡して帰りました。



 外に出たついでに、近所を散歩する。もうほんと、エジプトに来てやっていることと言ったら、勉強と散歩だけです。エジプトでの散歩は、色々な意味で日本の百倍過酷ですが、もう適応しました。どんな障害があっても散歩する!
 この近所はトゥクトゥク(三輪タクシー)が多く、トゥクトゥクはマイクロバス(ワゴンバンを使った乗り合いタクシー)より更にド派手率が高く、田舎の暴走族並に電飾とデコレーションだらけの車体が沢山あります。ネオン電飾用にバッテリ換装しているようなヤンキー魂溢れるトゥクトゥクを写真に撮ろうとするのですが、なかなかうまくいきません。

 近所にある児童遊園地に寄る。入場料50ピアストル(約10円)。
 この遊園地は、昼間に通ると廃墟のようなのですが、夜は夢の世界に変貌しています。ここに限らず、カイロでは「昼間は死んでいるけれど夜は天国」な場所が非常に多いです。ラマダーン中は特にそうです。
 遊具を写真に撮ったりしていると、子供たちが集まってきて「写真撮って撮って」とはしゃぎます。お母さんらしき人物をちらっと見ると、とがめる様子もないので、写真を撮ります。
 子供の写真を撮る時は、一応注意が必要です。親や兄弟が嫌がることがあるのと、撮り出すと子供がどんどんハイになって、調子に乗りすぎて止まらなくなることがあるからです。
 この時も、撮っても撮っても「ターニヤ、ターニヤ(もう一回)」と言われて、キリがありません。しかも、撮るたびに「俺が一番前や!」みたいに喧嘩になって、突き飛ばすは蹴りを入れるわ、本気パンチぶち込むわ、大騒ぎです。「殴ったらあかん、友達殴る子は撮らんで!」と言っても、大人しくなるのは一瞬だけです。一人の子は散々弾かれて、ついにプイ!とスネて帰ってしまいました。「ほら見ぃ、可哀想やないか!」と言うと、苦笑いしているのですが、絶対反省していません。
 エジプト人は物理的にも人と人の標準距離が近く、文化的な身体接触が多いですが(ハグとかチュッチュとか)、子供同士だと冗談でもかなり派手に蹴ったり殴ったりしていて、顔に傷の多い子が多いのも頷けます。ちなみに、この時見た一人の子のパンチは、子供のじゃれあいなのに「殴る」感じではなく「突く」フォームがちゃんとできていて、良いボクサーになりそうでした。
 子供がふざけて「ワン・パウンド(1ポンドくれ)」とか言ってきたので、「撮ってって言うから撮ってやったんだ。わたしにギニーくれ。マネーマネー!」と言って笑いました。

夜の児童公園
夜の児童公園 posted by (C)ほじょこ

児童公園の子供たち
児童公園の子供たち posted by (C)ほじょこ

 帰りがけに寄ったスーパーで、うっかり買い物の一部をレジに忘れて帰ってしまう。
 この一日だけで、どんだけドジやねん!と我ながら呆れます。この抜け加減で、もうすぐ二ヶ月もカイロで生存できているのが不思議です。もしかしてもう死んでいるのでしょうか。
 気づいてから「絶対無駄やろな」と思いつつ店に戻ってみると、ちゃんと「忘れ物リスト」で管理されていて、商品を取り戻すことができ感動しました。受け取りサインをアラビア語で書いたら、店員さんが「クワイス!(good)」と親指を立ててくれて楽しかったです。

 一件、非常にきな臭い事件があったのですが、まだ状況が見通せていないので割愛。学校を変えるかもしれません。それにしても、事件やトラブルが何もない日がほとんどないです(笑)。
 働くのも経験になるし、そもそももうお金がないので働くしかないのですが、勉強の方が大事だし、悩ましいところです。
 わたしもエジプト人を見習って、お金持ちの日本人でも騙して巻き上げようかしら。乞食もいいなぁ。

 そうそう、日本の女子友達でほんとにカイロまで来そうなバカさ加減を見込めるS子ちゃんとRちん、一部屋空いているからルームシェアしませんか。飛行機の切符買えたら、後はなんとかなるよ。安宿より安くシャンデリアのあるお部屋を提供します。来る時は物資輸送を頼むかもしれないので、先にメールしてね。ダブルベッドでびよんびよん跳ねて遊びましょう。
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