風邪、大分よくなってきました! アルハムドリッラー&お陰様で。
心配して下さった方々、有難う御座います。
呪いをかけて下さった方々、残念ながらまだ生きています。
「エジプトにも風邪ひきがあるのか」というご意見があったので、声を大にして語りたいと思います。
エジプトでも風邪ひきます!
というか、季節の変わり目のせいか、咳をしているエジプト人が非常に多いです。今、風邪流行っていると思います。
カイロ市内は非常に空気が悪いし、年中乾燥しているので、風邪もインフルエンザも、日本より広まり易いんじゃないかと思います。
気温にしても、エジプトも冬はちゃんと寒いです。
日本よりはもちろん暖かいですが、寒暖の差が非常に大きいので、昼間は夏みたいな格好で大丈夫でも、日が暮れるとすごく冷えてきます。
建物が「断熱」「気密」ということを全く考えていない作りなので、室内の温度は外とほぼ一緒です。
加えて、豚インフルの脅威が、エジプト人たちをパニクらせています。新聞に豚インフル関係のニュースのない日はありません。メトロに乗ると、ヒジャーブの裾で口元を覆っている人や、時々マスクをしている人もいます。学校にマスクをして通っている子供も多いようです。日本では花粉症などのせいで、マスクをしていてもそんなに異様なことはないですが、エジプトでマスクというのは、かなり異常事態です。
ちなみに、豚インフルは中国人が広めている、という噂があり(日本人、韓国人その他はすべて「中国人」)、わたしが咳をすると、周囲のエジプト人が少しビビっているのがわかります(彼らは常に顔に出るので)。これはまぁ、静かに暮らせるし、避けてくれれば彼らからの感染も防げるので、むしろ得したと思っていますが。
ウチに絡むと豚とか鳥とか伝染るで。中国怖いで。逃げとけ逃げとけ。
風邪ひきのせいで、実に三日間、ほとんど部屋に篭っていました。近所のスーパーくらいしか出かけていません。
せっかくだから勉強すればいいのに、部屋にいるとついネットで遊んでしまいます。ダメ人間です。このネットがまたすぐ切れるので、回復を待つ間は勉強するのですが(笑)。
遊んでいたら、面白いものを見つけました。
日本のアニメに字幕をつけているサウジアラビアの方です。単に翻訳するだけでなく、スーパーを入れてアップするところまで、全部一人でやっているようです。アニメに字幕を付けるというのは、ちょっと日本語を齧ったくらいで出来る芸当ではないので、凄まじい執念です。
こういう超人的なオタクが、アラブ世界中のオタクたちを支えているのでしょう。著作権とかは、この際ツッコまないようにしておきます(笑)。
わたしはアニメに詳しくないのでよくわからないのですが、日本語を勉強しているエジプト人のいる場所に行くと、このアニメを見ているエジプト人をよく見かけます。こういう人たちの集まる場所に行くと、日本のオタクはヒーローになれるのではないでしょうか。
動画で触れられているミキサート(mexat)というサイトは
こちら です。
ひょんなことから、ADSLの接続業者の管理ページに入ることに成功(というか何か勝手にリダイレクトされた)。
ルータの管理画面からADSL業者の管理画面まで入れてしまうのが、凄まじく太っ腹なセキュリティ状況ですが、お陰で大分状況が見えました。
予想通り、どこかの家でADSL業者と契約していて、そこからスイッチで近所にLANケーブルひっぱって「小売り」しているらしいです。すごいビジネスです。
その「どこかの家」が「小売り業者」の家ならまだ良いのですが、どうもその家そのものは、普通の家庭の模様。というのも、金曜・土曜(こちらの休日)に落ちると、復旧が遅いのです。「小売り業者」は、流石にある程度IT知識があるでしょうから、ズバリ自宅ならすぐ直すはずです。
これ、日本のボロアパートとかで真似できませんかね。月200円くらいで。光なんて到底来ていないようなタコ部屋みたいなところで、電話もなくてすごい家賃安いけど、ネットが使える! なぜならアパートが一つのLANだから! 大家さんの部屋にルータがあるの(笑)。
それをネットカフェ難民というのか・・・。
この「ネット小売り業者」のような「個人レベルで細かいことやって稼ぐ」商売というのが、エジプトには非常に多いようです。行政の把握していないビジネスが多すぎます。
でも逆に言うと、同人誌みたいなノリの延長で生活している人が結構いるということで、「起業」のし易さという点では、プラスの面もあるかもしれません。日本だと、何でもかんでも手続きがややこしくて、ちょっと漏れがあるだけで「違法」化されてしまうでしょう。「就職難なら起業すればいい」という人がいますが、それが簡単にいかないから、若者がションボリしているのです。
いや、エジプトだって、厳密に言えばこれも「違法」なのかもしれませんが、行政がそこまで面倒見る気ゼロなので、良くも悪くも野放しになっている、ということでしょう。当事者が納得しているなら、それでいいんじゃないですか。
敷居の低さだけは、わたしたちも見習って良いと思います。そこだけですが。
今までネットがつながらないパターンは、
①ルータにpingすら通らない
②DHCP失敗
③IPはもらえるけれどDNS失敗
④名前解決できるけど外に出られない
⑤届くけどもんすげー遅い
くらいだったのだけれど(⑤は一応動いてますね)、「ネットワークケーブルがつながれていません」というのが来ました。TCP/IPは生きているし、無線LANも使えるので、いよいよNICが死んだのかと思ったのですが、数時間放置したら復活。
これ、向こうが抜いてたってことですかね?
そういえば、ケーブルの導通って、単にコネクタに入っているかで判定しているのか、ケーブルが物理的に生きているかで判定しているのか、どっちなのでしょう。後者なら「向こうが抜いてた」というのもあり得そうですが、前者ならなぜ自然回復したのかわかりません。
最近、傾きによって冷却ファンが何かに接触しているような異音がする時があるので、マシンが物理的にヤバくなっているのかもしれません。
ネットが日本との唯一の絆なので、孤立状態から復活すると、すごく嬉しいです。大抵DHCPが失敗するので、何度もipconfig /renewして、ふっとIPもらえた時に感動します。
フッラちゃん posted by
(C)ほじょこ
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テーマ:エジプト - ジャンル:海外情報
風邪から復活、日本アニメのアラビア語字幕 |2009/11/14(土) 05:54:19|
エジプト留学日記
近況をざっくりメモ。
F先生の授業は、今週はほとんどフスハー。様々な新聞記事を素材にした文章を読み、討論したり、練習問題などをこなしています。
彼女との授業は、フスハーの授業でも二人の会話はフスハーだったりアーンミーヤだったり一貫していません。「フスハーをひたすら鍛えたい!」という人にはお勧めしませんが、こういうコードの使い分けは、エジプト人の間では非常に一般的なことなので、わたしもフスハーの文章を読み上げて、顔をあげて先生と話す時はアーンミーヤにシフトしています(でもまだ使い分けが下手で、フスハーとごっちゃになっていることが多いw)。
普通のエジプト人と一緒に新聞などを読んでいても、新聞を小声で読み上げる時はフスハーで、その後しばらくフスハーが続いた後、いつの間にかアーンミーヤに戻っている、ということがよくあります。「これどういう意味?」等と尋ねると、大抵のエジプト人はアーンミーヤに言い換えようとするので、最初の頃は「それ余計わからん!」と思っていたのですが、段々そのノリにも適応してきました。
ふと気づくと、F先生の授業では、ほとんどわたしが喋っています。対して、S先生の授業は、聞く時間の方が遥かに長い。男性と女性の違いが大きい気がします。
「日本語に語根みたいのはある?」と聞かれて、ホイ来た!と常々感じている漢字の意味が拡張していく感じと語根概念が似ていることを熱く語ります。
アラブ人は、フスハーについて語る時に「すべてに意味がある」ということをよく口にし、わたしもそこが大好きなのですが、日本や中国の使っている文字もまた、「すべてに意味がある」と言えます。もちろん、現在ではほとんどが元の意味を失っているのですが、そういう「言語そのもの基底に埋め込まれた記憶」について考えていると、うっとりとして時間が止まったような気持ちになります。
女性の社会進出についての文章を読み、この件について二人で議論したのですが、非常に面白かったです。彼女もわたしの意見に興味があったようで、事前に作文が宿題で出されていたのですが、概ね考え方が一致して安心しました。
彼女は、何せ自分が働いているくらいなので、女性の就労には肯定的で、イスラームとも矛盾しない、と考えています。女性を家の閉じ込めようとするのは「反動だ」と言い、نوال السعداوي(Nawal El Saadawi)というエジプト人フェミニストのことも教えて貰いました。彼女については、嫌っているエジプト人(特に男性w)が多いそうです。
もちろん、社会を急激に変える危険についても、よく認識しています。わたしも、闇雲に女性を解放すれば良いとは思っていないし、女性の教育や独立が人口爆発の抑制に効果的だとは思っても、現在の日本の少子化などを眺めていると、うまくコントロールしないと別の新しい問題の種になるだけだな、と常々考えています。まぁ、専業主婦という存在に憎悪を抱いてはいますが、それはただの私怨なので横に置いておきます(笑)。
彼女の友人に、大学卒業まで一年を残す状態で結婚した人がいて、旦那さんの猛反発で、結局学業を断念することになったそうです。こういうことは、エジプトでは珍しくありません。「あと一年なのに、どうかしてるんじゃないのか。もし旦那さんが病気にでもなったら、彼女が働かざるを得なくなるかもしれないし、その時は学歴がものを言うかもしれないじゃないか」と二人で憤慨しました。彼女は三人の子宝に恵まれたものの、彼の家族との関係がうまくいかず、幸せとは言えないようです。
Dさんに紹介されたUさんと、度々一緒に勉強しています。
ドイツ関連某施設の図書館を利用していているのですが、とても清潔で静かなところで、日本人のわたしもパスポート一つで入れて貰えて、ドイツ大好きになりそうです。職員の方も非常にフレンドリー。
Uさんは、これまで出会ったエジプト人の中で、最も礼儀正しく勉強熱心で、清潔感溢れる好青年です。時間や予定もしっかり管理するし、生真面目で控えめなので、エジプト社会では生きづらいんじゃないか、と心配になるくらいです。図書館で紹介してくれる彼の友達も、全員言葉遣いがキレイです。
彼の友人が文化間のノンバーバルコミュニケーション比較についてのディスカッションのことを話していて「やっと話が合いそうな人たちがいた」と思いました。街のエジプト人とのあまりの違いに愕然とします(笑)。
場所が場所だけに、周りのエジプト人はみんなドイツ語がペラペラですが、英語はできる人とできない人がいます。Uさんは英語もできますが、その友達はサッパリでした。もちろん、こっちも意地になってアラビア語で喋ります。
「君は日本語と英語が喋れて、今はアラビア語を勉強していて、それだけ?」と言われ、ションボリします。それだけでも苦労してるんだよ! アンタら多言語マスターすぎ!
彼とはまだ会話量が少なく、こちらの言語能力が十分に伝わっていないこともあって、しばしば「ここに何て書いてあったか、説明してみて」「今僕のいったことわかってる? 説明できる?」と問われます。
「わかってますよ!」を伝えるためには、ここで素早く適切に言い換えや例示をしないといけないのですが、これは以前に「良い語学教師の要件」として挙げたのと同じパフォーマンスです。
「良い語学教師」は、自分で言い換えや例示ができるだけでなく、適切なタイミングで学生にもそれを要求しないといけないでしょう。彼は教師でもないのに、頻繁にプレッシャーを与えてくれて、しんどいながらも非常に助かっています。
ちょっと口ごもったりすると「いや、まだわかっていないな。わかっていないだろう? つまりこれはね・・」と更に難しい話に進展していったりするので、間髪入れずに答えないと、体力を温存できません(笑)。
豚インフルエンザ問題でも、Uさんの見解はF先生同様に冷静で、気持ちが落ち着きます。「豚インフルエンザはもちろん危険だが、こんなに騒ぐほどのことじゃない。他にも危険なんて沢山ある。本当の政治的問題から目を逸らすための、政府のキャンペーンにすぎない」。
日本で覆い隠されているのは何でしょうか。本気で豚だの鳥だの騒いでいる人たちが多いのだろうし、状況はエジプトより深刻だと思いますが。地球温暖化キャンペーン然り。
今のところ、ほとんどアラビア語を教えてもらっているだけですが、彼が読んでいる英語の文章を一緒に読んで、英語で議論することもあります。速読力では、依然英語とアラビア語にかなりの開きがあって、ちょっと焦ります。
Uさんはドイツ語はペラペラだけれど、英語にはまだ自信がないようです。といっても、もちろん普通の会話ではまったく困らないレベルです。ビジネス英語になると、語彙が不足していたりして、一緒に英文を読んでみると、会話は非常に上手なのに、意外と基本的なボキャブラリーが欠けていたりします。エジプト人らしいです。
文法についても、時々「アラビア語話者らしい間違い」をしていて、興味深いです。前置詞だけで関係性を示す名詞文みたいな英語を使う、等です。
彼らの助けもあって、大分アーンミーヤ高速トークにもしがみついていけるようになってきました。こっちはなかなかスムーズに喋れませんし、完全に聞き取れているわけでは全くないのですが、場を白けさせない程度には、何とかついて行っています。非常に体力を消耗するので、三時間も話し込んでいると、別れた後立ちくらみがしそうです(笑)。
彼と彼の友人と喋っていると、アラビア語と英語に加えてドイツ語が混ざるので、めちゃくちゃ言語混成です。ドイツ語になるとまったく一言もわからないので、蚊帳の外になってしまいます。
ドイツ人が混ざると、日本人とドイツ人がアラビア語で話す、というレアな状況が出来上がります。
いつも新聞を買っている売店で、「お前は外国人じゃないのか? エジプト人か? アラビア語が上手だな」と言われて、すごく嬉しかったです。彼とはほとんど会話していなくて、かつ新聞を毎日買っているので、勝手にアラビア語が上手だと勘違いされただけなのですが、「エジプト人か?」と言われるのは、お世辞でも幸せです。
顔は全然違うと思いますが、いっそ顔が似ているのでもいいです。エジプト人可愛いし!
新聞記事の見出しに、
الفيروس يواصل الزحف على المدارس
という表現がありました。「ウィルス、学校への進軍を続行」ということです。
زحفは、辞書で引くと「這うこと、進軍、行軍」といった訳が載っていて、「進軍」という言い方は軍隊用語かな、と思うのですが、軍隊用語のうち一般人でも知っているようなものは、このように比喩表現として使われることがよくあります。
以前に単語集で勉強していた時、軍隊用語で日本語でも意味のわからない単語が沢山あって「いつ使うねん!」と思ったのですが、一部の単語は軍事・メディア関係者以外にとっても重要です。
コシャリの名門、アブー・ターレクを初めて訪れる。
アブー・ターレクのコシャリ posted by
(C)ほじょこ コシャリそのものが好きではないので、近くを通ったついでに「有名だし、一回食べてみるか」と寄っただけなのですが、まず、店内が広いのに驚き。
加えて、コシャリ小で5ポンド。
気になる味の方ですが、別に普通のコシャリだと思いますけれどね・・。
まぁ、コシャリが好きではない味オンチの言うことなので流して頂いた方が良いですが、とりあえずわたしはコシャリに5ポンド出す気にはなれないです。
以前に、エジプト日本人界の有名人丸山さんが、四谷にできたコシャリ屋を批判する文章の中で、「本当に貧しいエジプト人は、コシャリも食べていない。政府の援助があるパンを食べる」といったことを書かれていたのですが、まったくその通りだと思います。5ポンドだって、貧しいエジプト人の一食にしては、ちょっと高いです。
エーシなら1ポンドだし、適当に野菜を煮込んだスープと一緒に食べれば、コシャリなんかより安くて栄養があって美味しいものが食べられます。
というか、その辺のテイクアウェイの店でターメイヤのサンドウィッチでも頼めば、もっと安く済みますよね。ターメイヤも個人的には好きになれないし、やっぱりなんといっても豆!を推したいですが(ターメイヤも原料豆ですが、コロッケなので、安い店の油がかなりキツイ)。
漫画家の永井豪さんの講演会情報を見かける。
エジプトの永井豪 posted by
(C)ほじょこ マジンガーZなどが放送されていたそうですが、もう大分前のことで、エジプト人との会話の中で話題にされたことはありません。
「おしん」も有名ですが、これも流行したのは大昔で、話題になったのは二回くらいだけです。「ウシーン」みたいに発音するので、最初は何のことかと思いました。
最近、大分涼しくなってきました。もう夏の格好だと、朝夕は肌寒いです。
「服を何とか調達しないと」と思うのですが、街で眺めても、今のところ秋冬っぽいものはあまり見かけません。セーターとかコートとかは、いつ頃出回るのでしょうか。何となく、エジプト女子は夏でも冬でも同じような格好で乗り切っているような気がして、このままでは凍え死ぬんじゃないか、と不安です(笑)。
テーマ:エジプト - ジャンル:海外情報
エジプトのフェミニスト、ドイツ、コシャリの名門アブー・ターレク |2009/10/15(木) 15:36:37|
エジプト留学日記